いくら頑張っても認められなかった20~30代を過ごした凡人の自分が、どのように42歳で上場企業の部長になったのか、年収1000万を目指すビジネスパーソンに向けて、等身大の経験と知恵を発信したいと思います。
凡人的戦略<キャリア>
キャリアデザインとは、方向性
新卒で入った会社に定年まで働き続ける。
それは、もう30年前の常識で、多くの人が、転職を意識しながら働いています。
転職を検討する時に「キャリアデザイン」という言葉があります。
「キャリアデザイン」は、「自分自身が将来どのような仕事や働き方をしたいのかを明確にして、主体的にキャリアを構築していくこと」といった意味合いで使うことが多いです。
キャリアデザインでは、仕事上の昇進や昇給だけでなく、家族や余暇などプライベートも含めた人生全体をキャリアと捉えます。自身の経験やスキル、価値観、ライフスタイルなどを考慮し、仕事を通して将来なりたい自分にどう近づくか、そのプロセスも含めてビジョンを明確化していきます。
「キャリアデザイン」は、「目的地を明確に設定する」という意味に受け取れる。
実はこの「キャリアデザイン」という言葉にはちょっと違和感があります。
「キャリアデザイン」は、「キャリア」と「デザイン」の2つを組み合わせて作っています。それぞれの語源は以下になります。
■キャリア(Career)の語源
中世ラテン語の「carraria」で、荷馬車や四輪の荷車の通り道、轍(わだち)を意味しています。そこから、人のたどる行路やその足跡、経歴、遍歴などを意味するようになり、職業上の出世や成功を表すようになったと言われています。
■デザイン(design)の語源
ラテン語の「designare(デジナーレ)」で、「指示・表示する」という意味です。また、「示すこと」(to designate)と「描くこと」(to draw)の両方の意味を持つともされています。
ここでポイントは、「キャリア」です。
語源は、「荷馬車や四輪の荷車の通り道、轍(わだち)」、つまり「過去」です。
自分たちが仕事をしてきた過去を描くのが、「キャリアデザイン」という言葉です。
違和感ありますよね。
「キャリア」は、自分が通ってきた軌跡なので、未来を示すものではない。
楽しみ、悩み、苦しみながら、歩んできた日々が「キャリア」になります。
では、「キャリアデザイン」とは何でしょうか?
「キャリアデザイン」は、「自分自身が将来どのような仕事や働き方をしたいのかの方向性」といった意味合いで捉えるといいと思います。
「目的地」ではなく、「方向性」。
「キャリア」は「過去」なので、コントロールできません。
自分で決めることはできません。
思い出してみてください。
自分の働いている中で、すべて思い通りになることがあったでしょうか?
意図していない部署に配属になったりもするでしょう。
はじめは嫌だった仕事が、だんだん慣れてきて、もしかしたら好きになった経験があるかもしれません。
また、苦手な上司が社内異動で入ってきてチームの雰囲気がガラリと変わることもあります。話してみるとそんな上司と相性が良かったなんてことも。
未来に対して、どれだけ自分が想像してみても、その想像は確実ではありません。
特に今は、ブーカ(VUCA)時代。
物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な時代です。
VUCAは「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字をとった造語で、現代の社会やビジネスを考えるうえで重要な概念です。
VUCA時代は、テクノロジーの急速な発展やグローバル化、気候変動、新型コロナウイルスの影響などにより、既存の価値観やビジネスモデルの多くが通用しなくなったことで不確実な未来に直面しているといわれています。
つまり、目的を設定したとしても、そこまでの道のりは多くの変動要素があり、決まった道はもうありません。
今、自分が想定している道も、明日には消滅し、違う道が新たに現れる可能性だってあります。
想定した目的地への道は、1本ではありません。
「キャリアデザイン」は、「なんとなくこっちに行きたいな」という方向性を定めすること。
ビジネスで成功したいのに、相撲部屋に入るのは、いくらVUCA時代でも方向が違いすぎます。
もしかしたら、目標に対しては寄り道をするかもしれないが、「なんとなくこっちに行きたいな」という方向性を定めて、転職などを考えることが、よい「キャリア」につながるのではないでしょうか?
壁にぶつかり、遠回りすることもあるかもしれませんが、
意外な才能に気づいたり、親友と呼べるともに出会うかもしれない。
自分の未来のキャリアはコントロールできない。
一人ひとり違うから、他人と比べることもできない。
あなたのキャリアは、あなただけのオリジナル。
同期が先に昇進した。
同級生がすでに起業している。
後輩が転職して、給料が200万も増えたらしい。
その先の未来は誰もわからない。
ある時点の状況で判断することはできない。
あなたは、あなたのペースで、自分の「キャリアデザイン」をすることが大切。
大事なのは、「目的地」より「方向性」
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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