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今回は「「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて、どうする?」についての記事となります。
■著者
上村紀夫(うえむら のりお)
株式会社エリクシア代表取締役・医師・産業医・経営学修士(MBA)。1976年兵庫県生まれ。名古屋市立大学医学部卒業後、病院勤務を経て、2008年、ロンドン大学ロンドンビジネススクールにてMBAを取得。戦略系コンサルティングファームを経て、2009年「医療・心理・経営の要素を用いた『ココロを扱うコンサルティングファーム』」として株式会社エリクシアを設立。
■まとめ
- 「働きやすさ」と実現する施策は、早い段階で「当たり前」に変わり、中長期的にはプラスの感情は生み出さない。むしろ、それが失われた際のマイナス感情の方が大きくなる。
- 何にマイナス感情を抱くのかは部署や職位・個人的背景によってさまざま。ALLターゲットの施策は効果がない。誰のどの課題に対してと明確にする必要がある。
- 社員が求めるものと会社が与えられるレベルの”差”がマイナス感情発生の要因。
- 最初から労働価値の差・ギャップの少ない人を採用する。
求める人材像を明確にして、それに近い人を採用する - 「能力が高いが価値観の異なる人」よりも「能力が少し劣っていたとしても価値観の近い人」を雇用する。
- 今後、どういう考え方をして進むべきかを示し、わかりやすくする。
組織のビジョン、ミッション、バリュー、行動指針など - 個人活性3要素の関係性
- 働きやすさを保つためにマイクロマネジメントに注意
指示が明確で動きやすい人もいるが、長く続くと精神的な圧迫となる。 - 相談を受けた時のコツ
①何が起きているか?
②どうしてそうなっているか?
③自分はこう思う
④何をしてほしいか?伝え、意見を聞く - 1on1の目的は、精神サポート。部下の心に興味を持ち、マイナス感情が蓄積していればサポートする。
- むやみに「働きやすさ」追求せず、大事にしたい人材像を明確にして、その人材が「働きやすく」「働きがい」を持つことが大切。
”ハイポテンシャル”の求める「働きがい」:能力活用、達成、自律
”立ちあがり”の求める「働きがい」:環境、ライフスタイル、冒険性
■感想
マネジメントをしているビジネスパーソンの悩みの一つに、一部の優秀な人材に仕事が集まることがある。本書は、その悩みに対するヒントを与えてくれる。実は、優秀ではない8割をどう活躍させるのか?がマネジメントのポイント。
印象に残ったのは「何かをプラスしてプラスの感情を生み出すより、マイナスの感情の蓄積を解消する方が効果的」という指摘。プラスの感情は、すぐに消えてしまい、当たり前になってしまう。それよりも、マイナスな感情に向き合うことが重要。そもそも、マイナスの感情は、急に湧き出るものではない。もともと潜在的には存在していたが、本人や会社の状況によって顕在化されている場合が多い。すぐに解決しなかったとしても、解決する姿勢が大切。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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