【3分要約・読書メモ】本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む:かまど , みくのしん (著)

BOOKS-3分読書メモ-
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ご覧頂き誠にありがとうございます。

突然ですが、あなたは普段、本を読みますか?

「子どもの頃は読んだけど、大人になってからは全然…」
「読みたい本はあるけど、なかなか集中できなくて…」
「本って、ちゃんと読まなきゃいけないって思っちゃう」

もしあなたがそんな風に感じているなら、今日ご紹介する本は、あなたの読書に対する常識をガラッと変えてくれるかもしれません!

今回ご紹介するのは、WEBメディア「オモコロ」の人気ライター、かまどさんとみくのしんさんの共著『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むです!

「え、32歳まで本を読んだことがないってどういうこと!?」
「あの『オモコロ』が本を出すの!?」

そう思われた方もいるかもしれません。この本は、「生まれて一度も読書をしたことがない男が本を読んだら、一体どうなるんだろう」という素朴な疑問から生まれた、とあるレポート記事が爆発的にヒットし、待望の書籍化となった話題作なんです。

TBS「王様のブランチ」や毎日新聞、NHKラジオなどでも紹介され、SNSでも「読書の常識が変わる…」「日本一おもしろく『走れメロス』を読む人間が現れた」と話題沸騰!

普段からマーケティングの仕事で情報収集のために本を読むことが多い私にとっても、この本は新鮮な驚きと、忘れかけていた「読書の楽しさ」を思い出させてくれる一冊でした。

今回のブログ記事では、このユニークな一冊の魅力を、以下の構成で深掘りしていきます。

今日の記事が、あなたの読書ライフに新たな一歩を踏み出すきっかけとなることを願っています。ぜひ、最後までじっくりと読んでみてください!

1. 著者の紹介

本書『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むの著者であるかまどさんとみくのしんさんは、WEBメディア「オモコロ」および「オモコロブロス」をメインに活躍する、人気ライターです。彼らのユニークな視点と、クスッと笑えるのにどこか心に響くコンテンツは、多くの読者を魅了し続けています。

みくのしんさん:”生まれて一度も読書をしたことがない32歳”
本書の主人公(?)であり、読書に初めて挑戦するみくのしんさんは、その名の通り「国語の勉強以外で本を読んだことがなかった」という、まさに読書未経験者です。この「ゼロからのスタート」という圧倒的な純粋さが、彼の読書体験を他にはない特別なものにしています。

WEBメディア「オモコロブロス」で2022年10月31日に公開された記事本を読んだことがない32歳が初めて『走れメロス』を読む日が、この本の原点となりました。この記事は、みくのしんさんが太宰治の『走れメロス』を初めて読む様子をレポートしたもので、その純粋で感情豊かな反応が読者の間で大きな話題を呼び、100万を超える閲覧数を記録する大ヒットとなりました。

彼は、読書を通して登場人物に感情移入し、時に怒り、笑い、涙を流すその姿で、多くの読者に「こんなにも全身全霊で本と向き合えるのか!」という驚きと感動を与えました。

かまどさん:みくのしんさんの”読書案内人”
そして、みくのしんさんの初めての読書体験をサポートし、的確なツッコミやフォロー、そして自身の読書経験を交えながら物語を深掘りしていくのが、同僚ライターのかまどさんです。

かまどさんは、文学作品に対する深い知識と、読書を多角的に楽しむ視点を持っています。みくのしんさんの純粋な反応を受け止めつつ、時には彼が気づかないような作品の奥深さを引き出したり、時には自分自身の読書体験を重ねてみたりと、二人の軽妙なやり取りが本書の大きな魅力となっています。

彼の存在があるからこそ、みくのしんさんの読書体験が単なる「珍しい出来事」に留まらず、読者にとって新たな気づきや発見をもたらす「読書論」へと昇華されていると言えるでしょう。

「オモコロ」というユニークなコンテンツを生み出す場所で培われた二人の個性と化学反応が、『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むという、これまでにない読書体験を提供してくれているのです。

2. 本書の要約

『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』は、WEBメディア「オモコロブロス」で爆発的な人気を博した連載記事を書籍化した、斬新な読書体験のレポートです。その最大の魅力は、「生まれて一度も読書をしたことがない32歳の男性が、人生で初めて本を読む」というユニークな企画と、その中で生まれる予測不能な反応にあります。

本書では、これまで文学作品に触れてこなかったみくのしんさんが、同僚のかまどさんのサポートのもと、日本の文豪たちが生み出した名作に挑戦します。

収録されているのは、以下の4作品です。

  1. 太宰治『走れメロス』: この本の原点となった作品。みくのしんさんが、メロスの友情や葛藤に全身全霊で向き合い、感情をむき出しにして読み進める様子が描かれます。「こんなにも心と体、100パーセントで本を読むことができるなんて!」と多くの読者を驚かせました。
  2. 有島武郎『一房の葡萄』: 繊細な子どもの心の動きが描かれた作品。みくのしんさんは、主人公の「僕」の視点に完全に没入し、絵の具を盗んでしまうシーンでは「止められなかった俺にも責任がある」とまで言い放つほど。物語の背景や登場人物の感情を、誰よりも純粋に、そして自分のこととして捉える彼の読み方が光ります。特に、物語に描写されていない「ジムの表情」について問いかけるみくのしんさんの鋭い視点は、長年読み慣れた読書家をもハッとさせます。
  3. 芥川龍之介『杜子春』: 人間の欲望や本質を描いた寓話的な作品。みくのしんさんが、この作品を通して何を学び、何を感じるのか、その素直な反応が読みどころとなります。
  4. 雨穴『本棚』: 大ヒット作『変な家』の著者・雨穴さんによる、本書のための特別書き下ろし作品です。みくのしんさんの読書体験に、さらなる深みとエンターテインメント性を加える、本書でしか味わえない特別なコンテンツとなっています。

本書全体を通して描かれるのは、「本を『お勉強』として読むのではなく、全身で感じ、楽しむ読書」の姿です。みくのしんさんは、言葉の意味を一つひとつかまどさんに確認したり、登場人物の行動に疑問を投げかけたり、まるで自分がその場にいるかのように感情移入したりします。この「要領よく読み飛ばさない」純粋な読み方が、私たちが普段見過ごしがちな作品の奥深さや、新たな魅力を引き出してくれます。

かまどさんとみくのしんさんの軽妙で率直なやり取りは、読書が苦手な人にとっては「こんな風に読んでいいんだ!」という安心感を、そして読書好きにとっては「こんな読書の仕方もあるんだ!」という新鮮な驚きを与えてくれます。

この本は、「読書はこうあるべき」という固定観念を打ち破り、誰でも自由に、そして全身で物語を楽しむことができるという、新しい読書の可能性を提示してくれます。まさに、「不思議な読書体験」を味わえる一冊です。

3. ココだけは押さえたい一文

本書『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むの核心を突き、読者の心に最も深く響く「ココだけは押さえたい一文」として、私が選んだのは、みくのしんさんの読書体験を最も的確に表し、読書の可能性を広げるこの言葉です。

「こんなにも心と体、100パーセントで本を読むことができるなんて!」

『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む


これは、ウェブ記事の段階で、みくのしんさんが『走れメロス』を読み終えた後に抱いた、純粋な驚きと感動を表す言葉です。

多くの人は、読書をする際に「頭で理解しよう」「作者の意図を読み取ろう」としがちです。しかし、みくのしんさんは、知識や経験というフィルターを通さず、五感と感情のすべてで物語を受け止めていました。この言葉は、読書が単なる知識の吸収だけでなく、全身で物語の世界に没入し、登場人物と共に生きるような「体験」になり得ることを示唆しています。

「読書はこうあるべき」という既成概念を打ち破り、純粋に本を楽しむことの素晴らしさを教えてくれる、本書のメッセージを象徴する一文だと言えるでしょう。

4. 感想とレビュー

この『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むは、まるで清涼剤のような、そして時にハッとさせられる、非常にユニークな読書体験を提供してくれました。

正直に言うと、私は子どもの頃から本を読むのが好きで、休み時間も一人で本を読んでいたようなタイプでした。そのため、「本を読んだことがない32歳」という存在自体が、当初はとても新鮮でした。しかし、読み進めるうちに、みくのしんさんの「純度100%」の読書に、私自身の読書観が大きく揺さぶられました。

特に印象的だったのは、「耳こすり」という単語の意味をみくのしんさんがかまどさんに確認する場面です。私は『一房の葡萄』を読んだことがあっても、この単語の意味を意識したことはありませんでした。大まかな意味で読み飛ばしてしまう、まさに「要領の良さ」で読書をしてきた自分を痛感させられました。みくのしんさんのように、一つひとつの言葉に立ち止まり、疑問を持ち、確認する。その丁寧な読み方こそが、物語の深層に触れる鍵なのだと、改めて気づかされました。

そして、みくのしんさんの圧倒的な「共感力」と「没入感」には、ただただ感動しました。『一房の葡萄』で主人公が絵の具を盗むシーンでは、「止められなかった俺にも責任がある」とまで言う。まるで自分がその場に「居る」かのように、登場人物と一緒に笑い、悩み、時に涙を流す彼の姿は、「作者が伝えたいことを読み取る」ことに偏りがちな私の読書スタイルに、大きな問いを投げかけました。時に「自分勝手」とも思えるほど、自分に引き寄せて物語を感じ取る彼の読み方は、まさしく「純!!!!!」「直線!!!!!」で、読書が持つ本来の「体験」としての側面を思い出させてくれます。

また、『一房の葡萄』の中で、描写されていない「ジムの表情」についてみくのしんさんが疑問を呈する箇所には、本当にドキリとさせられました。長年読書をしてきた私ですら気づかなかった視点です。彼の言葉がきっかけで、「なぜジムの表情は描かれていないのか?」「それは主人公の『僕』がジムの顔を見る勇気がなかったからではないか?」と深く考えるようになり、繰り返し読んできた小説に、まだ新しい楽しみ方があったことに静かに高揚しました。これは、読書家にとっても新たな発見がある、まさに「目から鱗」の体験です。

この本は、決して「みくのしんさんのように本を読もう」という押し付けではありません。むしろ、「教養として文学作品を見ることも重要だけど、読書としてここまで全力で楽しめる人は正直珍しいかも。そう考えると時代を超えて残る文学って本当にすごいんだな…」という彼の姿を通して、私たちは「本は自由に読んでいいんだ」「自分の感情をぶつけていいんだ」という、読書の「自由」と「肯定」のメッセージを受け取ることができます。

映像コンテンツが主流のこの時代に、活字の魅力、そして読書が持つ無限の可能性を再認識させてくれる一冊でした。読書が苦手な人にとっては「これなら読めるかも」という希望を、読書好きにとっては「こんな楽しみ方もあったのか」という新たな発見を与えてくれる、唯一無二の本だと思います。

5. まとめ

今回は、かまどさんとみくのしんさんの共著『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むについて、著者の紹介、本書の要約、ココだけは押さえたい一文、そして感想・レビューをお伝えしました。

本書は、WEBメディア「オモコロ」の人気ライターであるみくのしんさんが、32歳にして初めて本格的な読書に挑戦する様子を、同僚のかまどさんのサポートのもと、レポートするユニークな一冊です。

この本の重要なポイントを改めてまとめると、以下のようになります。

  • 読書未経験者・みくのしんさんの「純度100%」な読書体験が、私たちに読書の新たな可能性を提示してくれる。
  • 太宰治『走れメロス』、有島武郎『一房の葡萄』、芥川龍之介『杜子春』という日本の名作に、みくのしんさんが感情をむき出しにして没入する姿が描かれている。
  • 言葉の意味を丁寧に確認し、登場人物に深く共感し、時には作者の意図を超えた鋭い疑問を投げかけるなど、「全身で味わう読書」の素晴らしさを教えてくれる。
  • かまどさんとの軽妙なやり取りが、読書を「お勉強」ではなく、誰でも楽しめるエンターテインメントに変えている。
  • 『変な家』の著者・雨穴さんによる書き下ろし『本棚』も収録されており、読み応え抜群。
  • 本書は、「こう読まなければならない」という強制ではなく、「読書はもっと自由に、感情的に楽しんでいいんだ」という、肯定のメッセージを伝えている。

もしあなたが、

  • 「本を読んだことがない人」で、読書に挑戦してみたいけど、何から始めればいいか分からない
  • 「オモコロ 本を読んだことがない」という記事に衝撃を受けた、あるいは気になっていた
  • 読書が好きだけど、マンネリを感じている、あるいは新しい読書の楽しみ方を発見したい

と考えているなら、ぜひ一度、この『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読むを手に取ってみてください。

きっと、あなたの読書に対する固定観念を打ち破り、「読書ってこんなに面白いんだ!」という新たな発見と感動を与えてくれるはずです。読み終えた後には、普段の読書がより豊かに感じられるようになるかもしれませんよ。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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