2025年7月18日の日経BOOKPLUSに、話題の本 書店別・週間ランキング(2025年7月第2週)が特集されていた。
サイトでは、丸善 丸の内本店、丸善 日本橋店、紀伊國屋書店 新宿本店の3書店で、ビジネス書、ノンフィクション、フィクション、新書、文庫など様々なカテゴリーランキングが紹介されている。
本ブログでは、丸の内で働く40~50代の会社員が多いと思われる丸善 丸の内本店のビジネス(ノンフィクション)のランキングを紹介する。
【ビジネス(ノンフィクション)書ランキング】
1. 『天使の遺言』
竜樹 諒 著、文芸社
本書は、著者の竜樹諒氏が長年にわたり予知夢を見てきたという体験に基づき、自身の見た夢と現実の世界で起こった出来事を記した異色のノンフィクション作品です。特に、過去に大災害や社会的な事件を予知したとされる内容がSNSなどで話題を呼び、多くの読者の関心を集めています。単なるオカルト的な話に留まらず、人間の意識や予知能力といった、科学ではまだ解明されていない領域に光を当て、読者に「見えない世界」への想像力と探求心を喚起させます。予知夢の信憑性を巡る議論は様々ですが、本書は、常識の枠を超えた現象に対し、人々がいかに向き合うべきかという問いを投げかけます。未解明な事象や人間の潜在能力に関心のある方、あるいは既存の枠にとらわれず物事を深く考察したいと考える読者にとって、非常に刺激的な一冊となるでしょう。
2. 『頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方』
橋本 大也 著、かんき出版
急速に進化するAIツール、特にChatGPTとMicrosoft Copilotを、「頭がいい人」がどのように活用しているのかを具体的に解説した一冊です。著者の橋本大也氏は、AIの専門家として、単なるツールの使い方に留まらず、AIを「思考のパートナー」として最大限に引き出すための実践的なプロンプトエンジニアリングや、AIとの対話術を提示しています。情報収集、アイデア出し、文章作成、プログラミング支援など、多岐にわたるビジネスシーンでの具体的な活用事例を豊富に紹介。AIを使いこなすことで、従来の業務時間を大幅に短縮し、より創造的で付加価値の高い仕事に集中できる方法を示します。AI時代において、自身の知的生産性を飛躍的に向上させたいと考えるすべてのビジネスパーソンにとって、AIを「使いこなす」ための実践的なガイドブックとなるでしょう。
3. 『美術の物語 ポケット版』
エルンスト・H・ゴンブリッチ 著、河出書房新社
西洋美術史を代表する名著『美術の物語』のポケット版であり、美術史の入門書として世界中で愛され続けている一冊です。著者のエルンスト・H・ゴンブリッチは、難解に思われがちな美術史を、専門知識がない読者にも理解できるよう、時代ごとの特徴、主要な芸術家とその作品、そして美術が社会や文化とどのように関わってきたかを、物語のように分かりやすく解説しています。古代エジプトから現代美術に至るまで、幅広い時代の作品が豊富な図版とともに紹介されており、視覚的に楽しみながら美術の世界に親しむことができます。単なる知識の羅列ではなく、美術作品に込められた思想や背景を読み解く視点を提供することで、鑑賞力を養い、芸術への理解を深めることができます。教養を深めたい人、美術館巡りをより楽しみたい人にとって、まさに美術の魅力を再発見するための必携書となるでしょう。
4. 『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』
TEX 加藤 著、朝日新聞出版
TOEIC L&R TEST対策の定番として絶大な人気を誇る「金フレ」の最新版であり、TOEICで高得点を目指す受験者にとって必携の一冊です。著者のTEX加藤氏は、TOEICを知り尽くしたカリスマ講師であり、本書ではTOEIC L&R TESTの頻出単語・熟語を徹底的に分析し、効率的な学習を可能にする構成となっています。単語一つ一つに短いフレーズや例文が付されており、単語の意味だけでなく、実際の使われ方や文脈の中で覚えることができるため、記憶の定着が図れます。さらに、音声ダウンロードサービスも充実しており、リスニング対策も同時に行える点が魅力です。通勤・通学中や隙間時間でも学習しやすいコンパクトなサイズで、TOEICスコアアップを目指すすべての学習者にとって、最短距離で目標達成をサポートする強力なツールとなるでしょう。
5. 『LLMのプロンプトエンジニアリング』
John Berryman/Albert Ziegler 著、オライリー・ジャパン
本書は、大規模言語モデル(LLM)の能力を最大限に引き出すための専門知識である「プロンプトエンジニアリング」について、詳細かつ実践的に解説した一冊です。ChatGPTなどのLLMが広く普及する中で、望む結果を得るためには、効果的な指示(プロンプト)の作成が不可欠となっています。著者のJohn BerrymanとAlbert Zieglerは、LLMの挙動を深く理解し、具体的なタスクに応じた最適なプロンプトの設計方法、ファインチューニング、そして応用技術までを網羅的に解説。ビジネスにおける文章生成、コード生成、データ分析、顧客対応など、多岐にわたる分野でのLLM活用事例も豊富に紹介されています。AI開発者、データサイエンティスト、そしてLLMを業務に深く組み込みたいと考えるビジネスパーソンにとって、AI活用の最先端スキルを習得するための必携のガイドブックとなるでしょう。
6. 『野中郁次郎ビジュアル講義 第二次世界大戦』
野中 郁次郎/三原 光明 著、日本経済新聞出版
知識創造理論で世界的に著名な経営学者・野中郁次郎氏が、第二次世界大戦を「知識創造の視点」から分析し、その本質をビジュアルを多用して分かりやすく解説した異色の歴史書です。従来の歴史書が軍事戦略や政治的駆け引きに焦点を当てるのに対し、本書は、情報、知識、組織学習といった側面から、各国の戦略や失敗の要因を深く考察。なぜ特定の国が優位に立ち、なぜ敗北したのかを、知識の共有、暗黙知と形式知の変換といった野中氏独自のフレームワークを用いて解き明かします。豊富な図やグラフ、写真を用いることで、複雑な歴史的背景や理論を直感的に理解できるよう工夫されています。歴史の教訓を現代のビジネスや組織運営に活かしたい経営者、リーダー、そして歴史から学ぶことの重要性を認識するすべての人にとって、新たな視点から歴史を読み解くための示唆に富む一冊となるでしょう。
7. 『日中外交秘録』
垂 秀夫/城山 英巳 著、文藝春秋
長年にわたり日中外交の最前線に身を置いてきた垂秀夫氏と城山英巳氏が、日本と中国の外交の舞台裏で繰り広げられた知られざる交渉や駆け引き、そして両国関係の変遷を詳細に綴った秘録です。歴史的な合意から、時には緊張をはらんだ対立まで、当事者だからこそ知り得る生々しい情報や、外交官としての洞察がふんだんに盛り込まれています。政治、経済、安全保障、文化といった多岐にわたる側面から日中関係を分析し、両国が抱える構造的な課題と、将来に向けた展望を考察。単なる事実の羅列ではなく、外交官個人の葛藤や信念、そして国際関係における人間の役割の重要性も浮き彫りにします。国際関係論、現代史に関心を持つ研究者、ビジネスパーソン、そして複雑な日中関係の深層を理解したいすべての人にとって、歴史を動かす外交のリアリティを知るための必読書となるでしょう。
8. 『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』
川崎 あゆみ 著、日本実業出版社
「英語を話すとき、頭の中で日本語を英訳してしまう」という多くの学習者が抱える悩みを解決し、英語を日本語のように自然に話せるようになるための「頭のつくり方」を解説した一冊です。著者の川崎あゆみ氏は、自身の経験と指導実績に基づき、単語や文法を覚えるだけでなく、英語を英語のまま理解し、瞬時にアウトプットするための思考回路の構築法を提示。英語脳を育てるための具体的なトレーニング方法、発音のコツ、そして実践的な会話練習のヒントが満載です。英語を話す際の心理的なブロックを外し、自信を持ってコミュニケーションを取るためのマインドセットも紹介。TOEIC高得点者でもスピーキングに苦手意識がある人や、英語を流暢に話せるようになりたいと願うすべての人にとって、「英語脳」を鍛えるための実践的なガイドブックとなるでしょう。
9. 『マンションポエム東京論』
大山 顕 著、本の雑誌社
都市文化研究家である大山顕氏が、日本の独特な文化現象である「マンションポエム」をテーマに、東京という都市の変遷と現代人の価値観を深く考察した異色のノンフィクションです。マンションの広告に書かれる、時に詩的で、時に過剰なまでに理想化されたキャッチコピー(ポエム)を丹念に収集・分析し、そこに映し出される現代のライフスタイル、家族像、そして都市への憧れを読み解きます。単なる広告研究に留まらず、ポエムを通じて、東京の各地域の特性、住民層の変化、そしてバブル経済崩壊以降の不動産市場の歴史をも考察。都市論、社会学、広告論といった複数の視点から、私たちの生活と意識を形成する見えない力を浮き彫りにします。都市に住む人、都市文化に関心のある人、そして普段見過ごしがちな日常の風景に潜む意味を深く掘り下げたいと考える読者にとって、新たな視点で都市を読み解くためのユニークな一冊となるでしょう。
10. 『ゲームチェンジ』
大前 研一 著、プレジデント社
経営コンサルタントとして世界的にも著名な大前研一氏が、現代社会が直面する「ゲームチェンジ」の波をいかに乗りこなし、新たな時代を生き抜くべきかを提言する一冊です。AIの進化、グローバル化の加速、気候変動といった複合的な要因が引き起こす大きな変化に対し、個人も企業も、従来の常識や成功体験に囚われず、自ら「ゲームのルール」を変える主体となることの重要性を説きます。各分野における具体的な「ゲームチェンジ」の事例を挙げながら、そこから生まれる新たなビジネスチャンスや、個人が身につけるべきスキル、思考法を解説。未来を予測し、変化を恐れず、むしろその変化を自らの成長の機会と捉えるためのマインドセットを提示しています。経営者、起業家、そして激変する時代を生き抜くための戦略的思考を身につけたいすべてのビジネスパーソンにとって、未来を洞察し、行動を促すための必読書となるでしょう。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。
X(Twitter)、Threads、instagram、Blueskyもやっているので、もしよかったら覗いてください。