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今回は「頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる」についての記事となります。
■著者
アンディ・プディコム
イギリス保健医療委員会公認の臨床瞑想コンサルタント。元仏僧。大学在学中に僧を志しアジアに旅立つ。世 界各地の寺院や僧院で修行を積んだのち、チベットの僧院で正式な仏僧となるが、2004年にイギリスに帰国。 その後、瞑想普及のための団体〈ヘッドスペース〉を創設 。「瞑想を誰にとっても身近なものにし、なるべく多くの人に瞑想にしたしんでもらいたい」との理念をもち活動に励んでいる。本書はビル・ゲイツが2018年につづき、 2020年も読んでおくべき1冊として推薦、世界各国で 刊行されベスト&ロングセラーとなっている。
■まずは「からっぽ」を知るために
・マインドフルネスとは
マインドフルネスは、ただ目を閉じて座るという形を超えた、瞑想のテクニックの中心となる要素です。マインドフルネスとは、気をそらさずに「今、ここ」に存在することを意味します。心を落ち着け、一切のこだわりも予断も捨てて自然な意識を保つことです。
瞑想とは、ただマインドフルネスを実践するために最適なコンディションをつくりだすテクニックにすぎません。
10分間瞑想はマインドフルネスを学ぶ理想的な環境をもたらしてくれるので、多くの人にとってはそれだけで十分です。毎日10分間、心を落ち着けるだけで十分だと感じられるのです。
・「からっぽ」とは
「からっぽ」は表面的な感情に左右されません。たとえ悲しみや怒りの中にあっても、喜び笑っている時と同じようにはっきりと感じられるものです。本質的には、どんな思考が渦巻いていても、どんな感情を抱えていても「平気でいられる」ということです。
私たちはなぜか、幸福こそが人生のあるべき状態であり、そうでなければ何かが間違っていると思い込んでいます。幸せという感情を追い求め、維持しようとすることが終わりなきレースのように感じ、人生が苦役に思えてくる。
■10分瞑想をはじめてみる
・瞑想を始める前に
- 背筋を伸ばして楽に座れる場所を見るける。
- 瞑想中に邪魔が入らないらないようにする(携帯電話の電源を切る)。
- タイマーを10分間にセットする。
・導入時に意識すること
- 5回深呼吸をする。鼻から息を吸って口から吐く。
その後、軽く目を閉じる。 - 身体が椅子に触れている部分や床についている足の感覚に集中する。
- 上から下に向かって体をスキャンし、ラクでリラックスしている部分、こわばったり張ったりしている部分を感じる。
- 自分の今のムード、気分を感じる。
・より深く瞑想するための呼吸法
- 呼吸の出入りをもっとも強く感じる場所をたしかめる。
- 1回ごとの呼吸の感触やリズムをたしかめる。
長いか短いか、深いか浅井か、苦しいか楽か。 - 呼吸を静かに数える。息が出入りする感覚に集中し、擦った時に1、吐いたときに2、という具合に10まで数えていく。
- このサイクルを5~10回、または時間のある限り繰り返す。
・瞑想を終えたら
- 一切の集中をやめ、20秒ほど心を自由にする。心がせわしくなくても落ち着いていてもそのままにする。
- 身体が椅子に触れている部分や床についている足の感覚に意識を戻す。
- そっと目をあけ、準備ができたと思ったら立ち上がる。
■「10分間瞑想」を日常にするヒント
・意識を研ぎ澄ませる座り方
- 背筋がまっすぐに伸びているのがベストですが、無理にそうするのはよくありません。
- 骨盤の位置が背中の位置を決めます。またお尻の下に小さなクッションを敷くと背中が丸まるのを防げます。
- 必要なら椅子の背もたれを支えにしてもかまいませんが、後ろに寄りかからないようにしてください。後ろ方向ではなく、上方向をイメージしてください。
- 足は組まず、足の裏が完全に床にくっついて、足は肩幅ほどに開いているのがベストです。
- 両手を重ねて膝の上に置きます。指や手、腕の重荷を足で支えてください。
- 当たり前に思うかもしれませんが、頭は首の上になるべくまっすぐおかれているのがよく、上を見上げたり床を見下ろしたりしていないほうがいいでしょう。
- 最後に、はじめのうちは目を閉じていたほうが、気が散りにくくなります。
■マインドフルネスのキーワード
・視点ー「人生をどう見るか」がすべて
自分のモノの見方の変化に気づくことは有益です。一日一日、あるいは一瞬一瞬で変わるものの見方の変化に気づくことは、毎日の瞑想の強力なサポートになります。
・コミュニケーションー他者との関係
他の人とうまく、繊細にコミュニケーションを取ることは、頭を空っぽにするための道には欠かせません。人間関係に対して更なる自制心、思いやり、あるいは理解など向けることです。
・感謝ーささやかな幸せを見つける
人生への強い感謝の気持ちがあれば、たくさんの邪魔な考えに囚われることは難しいものです。自分が持っているものに心から感謝する気持ちを持てば、他の人の人生にかけているものもよりはっきり見えてくるはずです。
・親切心ー他人にも、そして自分にも
毎日人に親切にしていれば、それが瞑想にフィードバックされます。親切によって、心がよりおとなしく従順になり、付き合いやすくなります。そして、批判的でない、より受容的な心の持ちようが生まれます。
・思いやりー雲の向こうにいつもあるもの
思いやりというのは、したりつくったりできるものではありません。私たちひとりひとりの中に既に存在するものです。
思いやりは、雲の切れ間から青空がのぞくように、自然に現れることがあります。思いやりは共感に似ています。他人の立場になって考え、互いに理解し合うことです。
・バランスー感情の強い波に耐える
瞑想を通じて心のトレーニングをすることで、よりバランスの取れたアプローチを身につけ、人生における更なる平衡感覚を手に入れることが可能です。
・受容ーつまり、何を手放すかということ
受容への道とは、「何をはじめなければならないか」ではなく、「何を手放さなければならないか」を見つけることです。日々の抵抗の瞬間に気づくことで、受容の態度が自然に生まれるのを妨げているものに意識が向かうようになります。
・平静さー結果にとらわれない
瞑想とは結果や成果ではありません。だからこそ、それ以外の日常からいい気分転換になるのです。瞑想とは、意識を研ぎ澄ませること、心を落ち着けて自然な意識のスペースに「在る」ことです。
繰り返しー粘り強く続ける
マインドフルネスは、自分の思考や感情との付き合い方を根本から変えるものです。少しずつ何度も繰り返すことで起こります。つまり、気分にかかわらず定期的に瞑想するということです。他のどんなスキルもそうですが、やればやるほど、マインドフルネスの感覚になれ、自信がついていきます。
・自制心ーうまく生きる知恵
知恵とはしたり起こしたりするものではなく、私たち全員の中に存在するものです。自分自身の中にあるそのスペースにもっと慣れ、自分の本王をもっと信じることで、物事を見きわめる知恵を毎日の生活にも活かすことができます。
■感想
人気YouTuberの「フェルミ漫画大学」「サラリーマンYouTuber サラタメさん」推薦、さらにビル・ゲイツも絶賛!読みながら実践できるマインドフルネス入門の決定版。
瞑想やマインドフルネスというキーワードは、ビジネスシーンでもよく聞くようになった。多くの成功者も実践している。この本は、瞑想、マインドフルネスの重要性と、「10分間の瞑想」の具体的なやり方を丁寧に解説している。2分間のエクササイズから始める点もハードルが低いのでマインドフルネス初心者でもトライしやすい。
瞑想について「何も考えない」「無心になる」ことが正解と思っていたが、それは間違い。思考も感情もひとりでに湧いてくるもの。それをかき消したりすることはできない。重要なのは、それらの感情をどう迎え、どう反応するか?感情を意識し、味わい、感情とともに生きる一方で、感情に振り回されない方法をみつける。「心はコントロールできない」。自分の心の中に、静かで穏やかな場所がある。「心がからっぽ」になる瞬間が訪れるのは何もしないときであり、そこに導くのは10分間瞑想とマインドフルネス。
難しい判断を日々しないといけないようなプレッシャーのかかる仕事を抱えているビジネスパーソンにこそ読んでほしい一冊です。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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