2025年9月19日の日経BOOKPLUSに、話題の本 書店別・週間ランキング(2025年9月第2週)が特集されていた。
サイトでは、丸善 丸の内本店、丸善 日本橋店、紀伊國屋書店 新宿本店の3書店で、ビジネス書、ノンフィクション、フィクション、新書、文庫など様々なカテゴリーランキングが紹介されている。
本ブログでは、丸の内で働く40~50代の会社員が多いと思われる丸善 丸の内本店の経済・金融のランキングを紹介します。
【経済・金融ランキング】
1. 『武器としての投資』
奥野 一成 著、KADOKAWA
投資を単なる資産形成の手段ではなく、不確実な時代を生き抜くための「武器」として捉え直す一冊です。著者の奥野一成氏は、長期的な視点で企業の本質価値を見抜く「バリュー株投資」の第一人者です。本書は、短期的な相場の変動に一喜一憂するのではなく、企業の成長性や競争優位性を徹底的に分析することの重要性を説きます。投資を通じて、社会の仕組みを理解し、本当に価値のあるものを見抜く力を養うことができるでしょう。この本を読むと、投資が単なる金儲けではなく、世の中を深く理解するための知的探求になると気づかされます。投資の本質を学びたい人、そして、市場のノイズに惑わされない確固たる哲学を築きたいすべての人にとって、必読の書です。
2. 『世界の新富裕層はなぜ「オルカン・S&P500」を買わないのか』
宮脇 さき 著、KADOKAWA
多くの個人投資家が投資信託の王道として推奨する「オルカン」や「S&P500」ですが、この本は、世界の新富裕層がそれらに投資しない理由を深く考察した一冊です。著者の宮脇さき氏は、富裕層が実践する多様な資産形成戦略を解き明かし、彼らがなぜ、株式や不動産だけでなく、非公開のベンチャー投資、プライベートエクイティ、アートなど、よりリスクは高いが大きなリターンを期待できる資産に目を向けるのかを解説します。この本は、「大衆とは異なる視点」を持つことの重要性を強調。投資の常識を疑い、自分だけの投資ポートフォリオを構築したいと考える人にとって、新たな可能性を提示してくれる一冊です。
3. 『ファイナンスの世界史』
大村 敬一 著、日本経済新聞出版
経済史と金融の視点から、人類の歴史を「ファイナンス」という切り口で再解釈した壮大な一冊です。著者の大村敬一氏は、古代メソポタミアの貸し借りから、ローマ帝国の経済システム、大航海時代の貿易、そして現代のグローバル金融市場まで、人類の発展が「お金」や「信用」の仕組みと密接に結びついていたことを解き明かします。本書は、歴史上の重要な出来事や人物を、ファイナンスの視点から読み解くことで、現代の経済システムがどのようにして形成されてきたのかを深く理解させてくれます。経済学や金融の専門家だけでなく、歴史や教養を深めたいと考えるすべての人にとって、知的興奮に満ちた読み応えのある一冊となるでしょう。
4. 『不動産の教室 富裕層の視点が身につく25問』
牧野 知弘 著、大和書房
本書は、不動産投資の専門家である著者が、不動産を「資産」として捉える富裕層の思考法を、25の問いと答えで解説したユニークな一冊です。単に物件の選び方やローンの組み方といったテクニック論ではなく、不動産が持つ本来の価値、そして長期的な視点でどのように収益を最大化するかという本質的な問いに答えます。著者は、富裕層がなぜ特定の物件に投資するのか、彼らがどのような情報を重視しているのかを、豊富な事例を交えながら解き明かします。不動産投資に興味がある人だけでなく、資産を築くための思考法を身につけたいと考えるすべての人にとって、投資の奥深さと、常識にとらわれない視点の重要性を教えてくれる必読書です。
5. 『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』
たーちゃん 著、ダイヤモンド社
この本は、株式投資で巨額の資産を築いた父親が、娘に語りかける形式で、投資の本質と成功のためのマインドセットを伝授する物語です。著者のたーちゃん氏は、自身の経験を基に、単なるテクニックや銘柄選びの方法論ではなく、長期的な視点、リスク管理、そして何よりも「待つこと」の重要性を説きます。物語形式で語られるため、投資初心者でも読みやすく、投資における心の持ち方や、市場の変動に一喜一憂しないための哲学を学ぶことができます。投資家としての成長には、日々の分析だけでなく、心の安定が不可欠であるというメッセージは、多くの読者に共感を呼ぶでしょう。お金を増やすことだけでなく、投資を通じて豊かな人生を築くための知恵が詰まった、心温まる一冊です。
6. 『テクノ封建制』
ヤニス・バルファキス 著、集英社
この本は、世界の経済学者、ヤニス・バルファキス氏が、現代社会を支配するGAFAなどの巨大テック企業を「テクノロジーを駆使した新たな封建領主」と定義し、その構造を解き明かしたものです。彼は、現代の資本主義が、テクノロジーの力で少数の企業に富が集中する「テクノ封建制」へと移行していると警鐘を鳴らします。この本は、プラットフォームの所有者が、ユーザーや生産者から利益を搾取する仕組みを、歴史的な視点と鋭い分析で解説。私たちが当たり前のように使っているデジタルサービスが、どのようにして経済格差を拡大させているかを教えてくれます。現代の経済システムを批判的に考察し、未来の社会のあり方を考えたい人にとって、知的刺激に満ちた必読書です。
7. 『クルーグマン 入門経済学』
ポール・クルーグマン/ロビン・ウェルス 著、東洋経済新報社
ノーベル経済学賞受賞者であるポール・クルーグマン氏が、現代経済学の基礎を、分かりやすく解説した世界的ベストセラーです。本書は、単なる理論の羅列ではなく、身近な事例や時事問題を取り上げながら、ミクロ経済学とマクロ経済学の核心的な概念を解き明かします。市場の仕組み、GDP、インフレ、失業、国際貿易といった、経済の主要なトピックを、直感的に理解できるように構成されています。経済学を初めて学ぶ学生はもちろん、ビジネスパーソンが自社の戦略や、世界の経済動向を理解する上でも、非常に有用な知識を与えてくれるでしょう。経済学の全体像を捉えたいと考えるすべての人にとって、必携の入門書です。
8. 『今さら聞けない投資の超基本』
泉 美智子/奥村 彰太郎 著、朝日新聞出版
「投資に興味はあるけれど、何から始めていいか分からない」という投資初心者に向けて、その基本を徹底的に解説した一冊です。本書は、株式、投資信託、債券、不動産といった主要な投資商品の特徴から、リスクとリターンの関係、そして自分に合った投資スタイルの見つけ方までを、分かりやすい言葉で丁寧に説明。NISAやiDeCoといった税制優遇制度の活用法についても触れており、読者は、長期的な視点で資産を増やすための具体的な戦略を学ぶことができます。専門用語や難解なグラフは最小限に抑えられ、イラストや図解が豊富に使われているため、投資の知識がゼロでも安心して読み進められます。投資への最初の一歩を踏み出したいと考えるすべての人にとって、心強い味方となる入門書です。
9. 『5年で1億貯める株式投資』
kenmo(湘南投資勉強会) 著、ダイヤモンド社
「5年で1億円」という具体的な目標を掲げ、それを実現するための株式投資戦略を解説した一冊です。著者のkenmo氏は、独自の投資法で億単位の資産を築いた経験を基に、銘柄の選び方、売買のタイミング、そしてリスクを抑えながらリターンを最大化する方法を具体的に提示します。本書は、単なる短期的な売買テクニックではなく、企業の財務分析や業界研究といったファンダメンタルズに基づいた投資の重要性を説きます。また、投資を続ける上でのメンタルコントロールや、市場の変動に冷静に対応するための心構えについても言及。億万長者になるという夢を持つ人、そして実践的な投資戦略を学びたいと考えるすべての人にとって、具体的な目標達成へのロードマップを示してくれる必読書です。
10. 『日本人だけが知らない 世界経済の真実』
モハP 著、ダイヤモンド社
SNSを中心に高い人気を誇る著者が、海外在住者の視点から、日本人が見落としがちな世界経済の動向と真実を分かりやすく解説した一冊です。本書は、円安、インフレ、そして日本の相対的な経済力の低下といった現象の裏側にある、グローバルな経済構造の変化を解き明かします。著者は、専門用語を避け、身近な事例やユニークな視点から、世界の金融市場や地政学的リスクが私たちの生活にどう影響しているかを具体的に説明。日本に住んでいるだけでは気づきにくい、世界の潮流を理解することで、読者は自身の資産を守り、将来のキャリアを考える上での重要なヒントを得ることができます。閉塞感を打破し、グローバルな視点から経済を理解したいと考えるすべての人にとって、知的刺激に満ちた必読書となるでしょう。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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