【3分要約・読書メモ】推し活経済 人々を虜にするビジネスの作り方

BOOKS-3分読書メモ-
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ご覧頂き誠にありがとうございます。
今回は「推し活経済 新しいマーケティングのかたち」についての記事となります。

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■著者

瀬町 奈々美
立教大学経営学部国際経営学科 推し活ビジネスアドバイザー
アニメ、漫画、Kpop、Jpopアイドル、シンガーソングライター、ボーカロイドなど様々な推し活を10年以上に渡り行う。大学では研究室の仲間と立ち上げた吉本興業とのコラボキャンプイベントを成功させ、WEリーグ(日本女子サッカーリーグ)決勝大会の場外イベント、ハロウィン仮装大賞の運営実行員を務めた。

■まとめ

・推し活を制するものはビジネスを制する
自分のビジネス活動に「推してくれる人」がいるということは、この先長い未来を一緒に歩んでくれる新たな仲間の存在がいるということを意味し、不安定で変化の速い現在において、あなたのビジネスは唯一無二となっていく。

・「推しを持つ人」と「ファン」の違い
「推しを持つ人」

人々にとって、人生における対象の「重要度」が高い状態。その「重要度」を支えるのは「自発的行動量」と「熱狂度」の高さ。行動と熱狂度が高いため、様々な予定を調整し「推しのための時間」を自らつくる。「推し」の活動を応援するために節約や転職などを行い資金の確保をすることもあり、時として自ら「推し」をアピールするコンテンツを作って世の中に発信することもある。

「ファン」
人々にとって余裕がある時、応援できる時に応援する。時間がある時に、SNSやマスメディアなどで発信されている対象のコンテンツ等を楽しむ。グッズなど関連商品の購入はあまり行わず、金銭的余裕があり買いたいと思ったときに購入する。

・人々が「応援したい!」と考える「コア」に必要な要素
「推してくれる人」をつくるうえで大切な要素の一つ「応援されるコア」を手に入れるためには、人々に「この人(モノ)を応援したい!」と思わせる必要がある。
著者が今まで推し活を極める中で感じた「応援される人(モノ)」の条件は3つある。

  1. 一生懸命で誠実
    「消費者や関係者と丁寧にかかわる」
  2. ブレない芯もしくは世界観をもっている
    「人が共感できるストーリーがつくれている」
  3. 完璧ではないこと
    「ユーザーが共創できる隙がある」

・なぜ今ビジネスに「推し」が必要とされているか?
「推し」という要素が、常に企業側が消費者に何かを与え続けなければいけないという従来のビジネスの考え方を覆す、「自走式ビジネス」を実現するものだからだ。
そして、それを実現するのが「熱狂的で行動的な応援者」と訳される「推してくれる人」の存在なのだ。

ビジネスに推しを持つということは、ひと昔前のように企業側が「機能的価値を与えることで人々と繋がる」というビジネス構造ではなく、「感情的に価値と人々の行動で繋がる」という新しいビジネスのカタチを意味するのである。

・ファンマーケティングとの違い
「推し活」をしている人が、「行動力」という側面を強く持つことで、時にビジネスの運営者として役割を強く持つことに違いがある。彼らは時にアドバイザーとして、広報の担当者として、ビジネスを「生産・運営」する事務を積極的に担ってくれる。

ファンマーケティングは、「ビジネス」と「人々」のつながりを作る。一方で、「推しマーケディング」は、ビジネスに集まった「人」と「人」のつながりを大きくさせ、集団として、コミュニティとしての強さをもってビジネスに関わってくれる。

・応援されるコアをささえる「サテライト」
「サテライト」とは、人々の「好き」という感情を大きくさせ、「推してくれる人」を飽きさせないための重要な要素です。
サテライトは「推し」を引き立たせ、顧客と「一緒にビジネスをつくる関係」を築くうえで大切で欠かせない存在です。

サテライト拡充の4つの成長ポイント
①ターゲットのコミュニティ価値観分析で「自分ごと化」コンテンツをつくる
②「希少性」を最大化させた施策でビジネスの「イミ」づくり
③リアルイベントで「楽しい体験」を生み出し、ブランドに対する愛着を生み出す
④好きが集まるコミュニティを形成し、人々の行動活性化につなげる

・コアとサテライトをつなげる2つのポイント
メッセージの統一
②UGC

■感想

「推し活当事者による経済本」。この本の最大の特徴は、現役大学3年生で、推し活を日々楽しみとして生きている女子大学生である著者の目線で、推し活経済が書かれている点である。

推し活経済に関しては、誰が見ても拡大し、多くのビジネスパーソンの注目市場となっています。推し活経済圏を解説している本もは多いですが、推し活当事者による書籍は初めて読みました。実際に推し活をしている人の目線で、推し活経済圏を見ることができます。

カンロ「透明なハートで行きたいキャンディ」、クラシコム「北欧、暮らしの道具店」、カロリーメイト「受験生応援CM」、ウェザーニュース「ウェザーリポート」など「推し活」文脈でヒット商品・サービスの解説は一読の価値があります。マーケティング業務に関わるビジネスパーソンに新しいアイディアを与える一冊。

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

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