職場で「ノー」と言えず、仕事を抱え込んでいませんか。
プライベートで自分の意見を我慢しすぎて、後から後悔することはありませんか。
日本におけるアサーションの第一人者である平木典子氏の著書『言いにくいことが言えるようになる伝え方』は、そんなコミュニケーションの悩みを根本から解決してくれる一冊です。
言いたいことを我慢してしまうのは、単なる気の弱さではありません。
「相手に嫌われたくない」「波風を立てたくない」という、人間関係への配慮からくる行動なのです。
しかし、その我慢は知らず知らずのうちに、自分自身を軽視することにつながってしまいます。
この記事では、平木典子氏が提唱する「自分も相手も大切にするコミュニケーション」、アサーションの基本と実践方法を、言いにくいことが言えるようになる伝え方の核心として詳しくご紹介します。
1. 著者の紹介
著者の平木典子氏は、日本におけるアサーション・トレーニングの第一人者として知られています。
アメリカでアサーションの概念を学んで以来、40年以上にわたり日本での普及と指導に尽力されてきました。
臨床心理士、産業カウンセラーとしての豊富な経験を持ち、数多くのビジネスパーソンや一般の方々のコミュニケーション改善をサポートされています。
本書は、平木典子氏の長年の知見が凝縮された、アサーションを初めて学ぶ方にも大変分かりやすい入門書となっています。
2. 本書の要約
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』は、我慢せずに自分の思いを伝え、同時に相手も大切にするというアサーションの基本姿勢と具体的なスキルを解説しています。
この章では、「言いにくいことが言えるようになる伝え方」の核となるアサーションの考え方について、詳しく要約します。
■アサーションとは?「自分も相手も大切にする」自己表現
アサーションの基本的な考え方は、「自分も相手も大切にする自己表現」です。
私たちはつい、「自分の意見を押し殺して我慢する(非主張的)」か、「相手を攻撃して自分の意見を通す(攻撃的)」かのどちらかを選びがちです。
しかし、アサーションはこれらの中間にあるアサーティブな態度を目指します。
それは「どちらの主張が正しいか」ではなく、「対話を通して何が分かり合えるか」を大切にする姿勢です。
アサーションでは、まず自分の気持ちや考えを理解し、その上でそれを正直に、わかりやすく、相手を尊重する気持ちを込めて表現することを求めます。
アサーションとは、「自分の言いたいことを大切にして表現する」と同時に、「相手が伝えたいことも大切にして理解しようとする」コミュニケーションです。
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』
■言いたいことが言えない根本的な原因
なぜ、多くの人が言いにくいことが言えるようになる伝え方を身につけられないのでしょうか。
それは、「相手に逆らうと嫌われる」「生意気だと思われる」といった、相手の否定的な反応を過度に恐れてしまうからです。
私たちは無意識のうちに葛藤を避けようとし、自分の気持ちや考えを明確にすることをやめてしまいます。
結果的に、自分の思いを軽視し、心の中でストレスを溜め込むことにつながってしまいます。
本書は、まず自分の気持ちを大切にすること、そして「人は互いに同じように考えているとは限らない」「意見の不一致はあり得る」と受け止めることが重要だと説きます。
頼りにされえる人ほど、無意識のがまんに気づかない
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』
やらなくてはならないことがあるときは、がまんは当たり前、「思い」を抑えるのが常識。その思い込みは、自分らしさを殺していく可能性があります。
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』
■アサーティブになるための具体的な実践法
平木典子氏は、アサーションを実践するための具体的な心構えとスキルを紹介しています。
1. 「言ってみる」ことから始めましょう
言いたいことを抑えがちな人は、まず相手の反応を気にしすぎます。
「言ったら嫌な気分にさせてしまうだろう」と勝手に先回りして、発言を躊躇してしまうのです。
しかし、まずは「自分の思っていることを素直に伝えてみる」という一歩を踏み出すことが大切です。
コミュニケーションは、互いに「言って、互いにその経過を見る」ことから始まる、と考えるのです。
2. 断るときはいきなり「ノー」と言わない
断るべきことは誠意をもって伝える必要がありますが、いきなり「できません」「無理です」と突っぱねてはいけません。
いきなり「ノー」と言われると、相手は立場を軽視されたと感じたり、攻撃的だと感じたりする可能性があります。
互いの立場を大切にするために、まずは相手の依頼を受け止める姿勢を見せることが重要です。
そして、状況や事態を忌憚なく伝え、丁寧に断る試みをしましょう。
もしその場で判断できない場合は、「考えてみます」と返事をすることで、相手にも心の準備をさせることができます。
3. 感情の根っこにある「困っている」気持ちを伝える
怒りやイライラといった感情をぶつける前に、その感情の根っこにある「私は今、こういった状況で困っている」という事実と気持ちを伝えることが大切です。
「いつも時間に遅れて困る」ではなく、「あなたが会議に遅れると、私は次の予定に間に合わない可能性が出てきて困ります」のように、自分を主語(Iメッセージ)にして伝えることが、感情的な衝突を避けるための基本になります。
3. ココだけは押さえたい一文
本書の核心を最もよく表しているのは、この一文です。
自分もがまんしない、相手にもがまんさせない。
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』
アサーションは、自分だけのわがままを通すためのスキルではありません。
お互いに納得できる接点を見つけ、健康的で正直な人間関係を築くための、相互尊重のコミュニケーションなのです。
4. 感想とレビュー
私自身、この『言いにくいことが言えるようになる伝え方』を読んで、長年のコミュニケーションの癖に気づかされました。
平木典子氏が強調するように、私たちは無意識のうちに「対立を避け、話を早く終わらせたい」と思ってしまう傾向があります。
特に、職場でハラスメントや離職を気にしすぎるあまり、本音を胸に秘めて無理に相手に合わせてしまうことは少なくありません。
しかし、そうした「きれいな」人間関係は、実は対立という名の成長の機会を失っているのだと気づかされました。
アサーションは、単なる伝え方のテクニックではなく、自己肯定感を高め、相手との信頼関係を深くするための心構えです。
自分の意見が相手に賛同されなくても、「相手は自分に何を伝えようとしているのだろう」と受け止める姿勢が重要だと説かれています。
この、葛藤を乗り越えて対話を続けるというアサーティブな姿勢こそが、今の時代に最も必要とされているコミュニケーションスキルだと強く感じました。
本書は、日常ですぐ使える具体的な事例が豊富に紹介されており、2〜3時間で読める内容ながら、あなたの人生におけるコミュニケーションの質を根本から変える力を持っています。
5. まとめ
『言いにくいことが言えるようになる伝え方』は、人間関係で悩んでいるすべての方にぜひ読んでいただきたい名著です。
平木典子氏の指導のもと、アサーションの基本をしっかりと学び、自分と相手、両方を大切にできるアサーティブな人を目指しませんか。
この本を読み、「言いにくいことが言えるようになる伝え方」を実践すれば、あなたは不必要なストレスから解放され、より健康的で充実した人間関係を築くことができるでしょう。
アサーションを身につけて、自分らしく、堂々と生きていきましょう。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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