【3分要約・読書メモ】女性部下や後輩をもつ人のための1on1の教科書

BOOKS-3分読書メモ-
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今回は「女性部下や後輩をもつ人のための1on1の教科書」についての記事となります。

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■著者

池原 真佐子(いけはら・まさこ)
株式会社Mentor For代表取締役、一般社団法人ビジネス・キャリアメンター協会代表理事。早稲田大学大学院教育学研究科卒業後、PR会社、NPO、コンサルティング会社で勤務。在職中にINSEAD(Executive Master in Change)に入学、修士号取得。その後起業するも、出産・ワンオペ育児や海外生活を経験する中で、キャリア1on1やメンターの重要性を痛感し、女性リーダー育成に特化した「社外メンター」の企業マッチング事業を新たに開始。
先人の知見を共有するメンタリングの手法を確立し、スクール事業も同時展開。多くの企業で社外メンターのマッチング、社内メンター支援、キャリア1on1等の導入支援の実績を持ち、組織のDE&I推進に伴走する。第21回女性起業家大賞グロース部門優秀賞(全国商工会議所女性会連合会会長賞)、EY Winning Women 2022、第8回DBJ女性新ビジネスプランコンペティションファイナリスト、第5回女性起業チャレンジ制度グランプリ等受賞。

■1on1が変わる!「ディープカンバセーション」

・ディープカンバセーション
ディープカンバセーションとは、相手と信頼関係を構築し、相手の本当の課題に気づくべく話を深めていくためのスキルです。意味のある1on1を実現するのにかかせないもので、次の3つの要素から成り立っています。

①信頼関係構築
②傾聴
③深掘り
    

ディープカンバセーション                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

①信頼関係構築

1on1の中で何よりも大事なのが、相手と信頼関係を構築することです。自分と相手との間に信頼関係がなければ「そもそも相手が心を開いて本音を話してくれることはありません。信頼関係は、すべての対話の基本です。1on1で「この人なら、腹を割って本音を話してもいい」と思ってもらうには、何が必要でしょうか。

まず、「否定しない」という姿勢です。

相手と意見が違っていてもいいのです。
ただ、否定してはいけません。

自分のことを否定してくる相手を、あなたなら心から信頼できますか?
「相手と意見が違っていても、まずは相手の気持ちを受け止める」という姿勢が大事です。

同意・同調するというより、「あなたはそう感じるのね」と共感しましょう。

②傾聴

傾聴とは、相手の立場や気持ちに寄り添いながら、相手の話を否定せずに耳を傾けるコミュニケーションスキルのことです。メンタリングはもちろん、カウンセリングやコーチングなどでも用いられています。

「聴く」とは難しいスキルです。

年齢が上がり、役職が上がり、経験を積めば積むほど、相手の話をじっくり聴けなくなり、相手が言わんとすることを正しくキャッチできなくなるだけではなく、信頼関係が築けなくなってしまいます。だからこそ、1on1を実施する上司(先輩)は、特に意識をしながら相手の話を傾聴する必要がある。

傾聴のポイント
言葉の奥にある「思い」に目を向ける
・同調するのではなく共感を示す
・口を挟まず相づちのバリエーションをもって話を引き出す
・怖がらずに間を取る

③深掘り

相手の言葉の裏にある意図や、本当の加害に気づくために必要なスキルですが、深掘りは傾聴と密接に関係しています。

相手の話を深く掘り下げるテクニック
・リフレーズを使って話を深掘りする

 相手が発した言葉のラスト一部分を疑問形でリフレーズする「疑問形リフレーズ」と、「キーワードリフレーズ」を使う。

・「質問」を使って話を深掘りする
言語化が苦手だったり、論理的に説明するのが苦手だったりする相手の場合、ときに「はい/いいえ」「AかB」でこたえられる「クローズドクエスチョン」と呼ばれる質問をすることが有効です。

・オープンクエスチョンは4W1Hで聞く
相手に自由に話してもらう「オープンクエスチョン」も有効です。
「いつ(when)」「どこで(where)」「誰が(who)」「何を(what)」「どのように(how)」の「4W1H」が基本です。

■1on1が変わる!「アドバイス」

④アドバイス

アドバイスは、自らの経験を踏まえて相手に助言することです。そのため、無意識のうちに「上から目線」のもの言いになったり、助言のつもりが自慢話や武勇伝になってしまったりすることが良くなるので気をつける必要があります。

アドバイスの「伝え方」
・いきなりアドバイスしない。まず関係の温かまりを見計らう
・アドバイスの前に断りを入れる
・提案し、相手に選択を委ねる

⑤クロージング

終わりの時間が近づいたら、しっかりとクロージングを行います。
クロージングは、1on1セッションの最後に話を締めるために行うものです。
クロージングの質で、1on1を受けた部下(後輩)の変化は大きく左右されるので、意外と気が抜けません。

クロージングのポイント
・話した内容のポイントに絞って伝え、気づきを尋ねる
・労う・ほめる・鼓舞する

■感想

「1on1」が大事と言われてもやり方がわからない。
何を聞けばいいのかわからない。
1on1を実施しても雑談で終わってしまう。
そんな部下の育成・成長に悩みを持つ管理職に読んでほしい本です。

本書には、「1on1」の考え方や実践的なノウハウ以外にも、「1on1」の現場ですぐ使える質問集が収録されています。特に女性部下や後輩をもつビジネスパーソンにおすすめです。

誰にでも素晴らしいメンター・助言者になるポテンシャルがある。そう背中を押してくれます。すべての人が、これまでの人生において、様々な経験をしています。その経験をシェアすることで、励まされたり、勇気が湧いたり、視野が広がったりし、人生が変わる次世代の人がたくさんいます。

あなたの「1on1」スキルを磨くことが、部下や後輩の人生を変えるキッカケになるかもしれない。そんな可能性を感じる一冊。

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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