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今回は『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』についての記事となります。
■著者
井上新八(いのうえ しんぱち)
ブックデザイナー・習慣家。1973年東京生まれ。和光大学在学中に飲み屋で知り合ったサンクチュアリ出版の元社長・高橋歩氏に「本のデザインしてみない?」と声をかけられたのをきっかけに、独学でブックデザイン業をはじめる。大学卒業後、新聞社で編集者を務めたのち、2001年に独立してフリーランスのデザイナーに。自宅でアシスタントもなくひとりで年間200冊近くの本をデザインする。趣味は継続。それから映画と酒とドラマとアニメとちょっぴりゲームとマンガ。あと掃除とダンスと納豆。年に一度、新宿ゴールデン街で写真展を開催している。最近、短歌をはじめた。
Chapter1 続けることへの「苦手」をなくす
・「正しい努力」より「正しい継続」
「続ける」時は、「正しい努力」をやめてみる。何かを始めた時に、効率的に、正しい方向でやろうとする。ただ、「成果」を先に求めてしまうと、そのことだけがすべてになってしまう。
「うまくなる」「よくなる」ファーストの考え方をやめる。「正しい努力」という考え方を捨てて、「ただ続ける」ことをまずは意識する。これが「正しい継続」。
上達より、ただ継続することだけを意識する。上達を考えるのは、「続ける」基礎力を身につけてからでいい。
・最初から効率を求めない
攻略法は見ない。これが実は気持ちいい継続を生む秘訣。まずは一回自己流でやってみる。
最短の攻略法ですぐうまくなると、すぐに飽きる。これが「続かない」につながる。自分で解き方を見つけると、応用力が生まれる。
・自分から「やります宣言」する
「しなくちゃ」「やらなくちゃ」って思うと、なんでもつまらなく感じる。
「やらされ感」がやる気を奪うのは、「やってやっているのに思ったほどうまくいかない」という、負担に対する報酬が少ないことが要因になっている。
そのモヤモヤを晴らすには、「やると決めたのは自分」と宣言する。本来なら気乗りしないようなこと、「勉強」でも「掃除」でも「ダイエット」でも、まずは、「自分でやる」と決める。
Chapter2 続けることは「仕組み」がすべて
・「毎日やる!」
毎日やれば絶対に続く。続けることの最大の敵は、「やらない」ことと「やんること」。人間の意志はそれほど強くない。続くようになるには、「やらない日」をつくらず「毎日やる」と決めること。
ラクに続けるには、選択肢を減らすのが一番早い。まず「やらない」という選択肢をなくす。「やる」「やならい」をいちいち毎日考えないようにする。
・「記録」が継続を加速させる
続けるためには「記録」が欠かせない。
「記録」は継続を生む。
「記録」さえすればすでに「継続」は実現している。「記録」するだけで、誰でも「続ける」ことができるようになる。「記録」することは「継続」のコレクション化と言える。記録することで「続ける」ことの見える化であり、そのこと自体が楽しみになって促進剤にもなる。
Chapter3 続けることで「やり抜く力」は身につく
・「いつやめてもいい」と思う
大事なのは「毎日やる」と決めておくこと。別にやらない日はやらなくていい。無理して続けても辛いだけだし、無理しても続かない。
続けるとは、「やめない」こと。やめなければ続く。「いつやめてのいいや」って思う方が、ラクに続く。「続けよう」と思うとしんどくなる。
「毎日やる」と「いつでもやめていい」をセットで標準装備する。
・「小さな達成」を積み重ねてゲーム化する
自分を動かすエンジンは「小さな達成感」だ。小さなことでも、やれば絶対に終わる小さなことを一つやる。そこに「小さな達成感」が生まれる。まずは、「小さなゴール」を設定する。
「気の進まないコト」「めんどうでやっかいなこと」に向き合うためには、「小さな達成」をゲームように積み重ねて行くことで、立ち向かうことができる。
・やり抜く力は勝手に身につく
「小さなこと」を続けていくと、「自分との約束」を守り続ける癖がつく。この癖をつけていくことで、勝手に「やり抜く力」が身に付いていく。「自分はやり抜ける人間だ」ということを、自分が守った約束の数が教えてくれる。
小さなことを小さく終わらせ続けていくうちに、体質そのものが変わる。
「やり抜く」とは、「小さく終わらせていく」ことの連続。「続ける」ことが当たり前になれば、あらゆることが勝手に終わっていく。「やり抜く」ことが当たり前になる。
Chapter4 続けるだけで「自分は変わる」
・ひとりでコツコツやった先にあるもの
ひとりでコツコツとやる。やるかやなないか。これを積み重ねられるかどうか、それだけがその後の人生を大きく分ける。
ひとりでコツコツ積み上げていくってことは、時間さえつくれば誰にだってできる。ひとりでコツコツ積み上げられるものには無限にある。
- コツコツやり続けた先にしか道は開けない。要は、やるかやらないかだけ。
・継続を阻む最大の敵は「大きな達成」
達成は魔物。やっている間は情熱を注げる。がんばって、がんばって、そして達成する。そんな最高の達成感。これが「魔物」だ。
やることの大変さを知っているから、また同じようなことをしようと思っても「またあれやるの~?」ってなる。
開放感を打ち消すには、すぐ始めるしかない。ゴールにたどり着いた時こそ、淡々と続けてやることが大事。
「目標の達成」をゴールだと思うと、そこで試合終了。
「達成」は終わりじゃなくて、新たなスタート。そう思っていないと達成は魔物になる。喜びはその瞬間かみしめる。でもその後は日常を続ける。
Chapter5 続けることで「夢中になれること」を見つける
・「なんのため」ではなく、「なんとなく」を大事にする
「目的」なんて、あとになって「このためにやってたのか」ってわかってくるくらいでちょうどいい。
仕事で、単純に作業をこなすのではなく、目標や夢のを実現するために目の前の仕事をすることは素晴らしい。ただ、すべての人がそうなる必要はない。
結局、どの働き方でもいい。いいとか悪いとかの問題ではなく、みんなそれぞれ等しく正解。どんな働き方をしても、その先にはその人にしかないゴールが待っている。
大事なのは「目的」があっても無くても「目の前のことを一生懸命」やることだ。
・好きな物を好きでいるための努力
好きな物を好きでい続けるのは大変。好きなことだからこそ、きちんと向き合う。だから時間が作れない。大切にしすぎているがゆえにハードルを上げてしまって、いつのまにか距離ができてしまう。
朝早く起きた10分でも好きなことに時間を使う。大事なことばかりやっていると、本当につまらない人生になってしまう。
これから続く長い人生を救ってくれるのは、恐らくそういうどうでもいい力。
■感想
「続ける」ことが苦手な人が多い。この本を読めば、「続ける」習慣を手に入れることができる。「継続」という翼を手に入れることで、どこにでも行きたい場所に行ことができる。
才能、スキル、根気は必要ない。「続ける」のは意外に簡単で、やり方さえわかれば、後はコツコツ積み上げるだけ。本の中には様々な「続ける」テクニックが紹介されている。自分でもよく使っているのは、「記録」。年間100冊以上本が読めているのも「記録」の効果。読んだ本をアプリで管理、登録冊数が増えていくのが楽しい楽しい。まるでゲーム感覚。
また、「時間をかけると人は苦手なものも好きになれる」というのも面白い気付き。毎日10分でもコツコツ積み上げることで、好きな物が増えてくる。今、なんでも検索すれば答えが見つかるし、倍速でドラマを見るように情報を効率よく獲得する。それも良いが、時間をかけないことで「趣味」がなくなっているのではないか?「続ける」ことで新しい「趣味」が見つかるかもしれない。
「好き」を手に入れたいなら「続ける」ことからはじめよう。「続かない自分」が変わる一冊。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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