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今回は「2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義」についての記事となります。
■著者
瀧本 哲史(たきもと てつふみ)
京都大学客員准教授、エンジェル投資家、教育者
麻布高等学校、東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用されるも、自分の人生を自分で決断できる生き方を追求するという観点からマッキンゼーに転職。3年で独立し、日本交通の経営再建などを手がけながら、エンジェル投資家としてアイデアとメンバーしかいないような極めて初期の段階の企業を支援し続ける。京都大学では「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、人気NO.1若手教官として「4共30」講義室を立ち見に。各界において意思決定を先導するリーダーを育てることを目標に、選抜制の少人数自主ゼミ「瀧本ゼミ」を主宰。著作物やディベートの普及活動を通して、次世代への教育に力を入れていた。2019年8月10日永眠。
■まとめ
・社会の基本ルールは、資本主義、自由主義、民主主義の3つ
・資本主義
資本主義は「計画経済の真逆」
計画経済は、どこかすごい頭の良い人が
すべてを決める社会
例:旧ソ連
資本主義は、大前提として
「誰が正しいかよくわからない」
だから、
いろんな人がアイディアを出して
自己責任でやる。
・自由主義
自由主義は、みんな好きに活動できて
拘束されるのは
お互いが納得して決めたルールや義務の時だけ。
・民主主義
民主主義は、契約や法律など
社会全体のルールを市民みんなが自分たちで決める社会。
・教養の役割
教養の役割とは、他の見方・考え方が
あり得ることを示すこと。
答えを知ることではなく、
「新しい視点」を手に入れること。
・自分の人生は、自分で考えて決める。
「どこかに絶対正しい答えがあるんじゃないか?」
と考えること自体をやめる。
バイブルとカリスマを否定する。
自分の人生は、自分で考えて決める!
・パラダイムシフトとは、世代交代
天動説から地動説に変わった理由も世代交代
古い学者は自説を否定できず。
年齢とともに死んでいき、
若い学者の説が主流となった。
・交渉は情報戦
交渉は、「言ったもん勝ち」ではなく、
「聴いたもん勝ち」
聞き役に徹して、相手の情報を集める。
「自分の都合」ではなく、「相手の利害」を分析する。
・分母の数を増やす
失敗は織り込み済みで行動する。
それでも悲観することなく行動できるか?が重要。
たくさんチャレンジして、分母の数を増やすことが大切。
そのうち、2~3個、成功例が出る。
・アイディアより意味
アイディアがどうか?より、
「あなただからその事業をやる意味がある」ということが大切。
■感想
「君たちは、自分の力で、世の中を変えていけ!
僕は日本の未来に期待している。支援は惜しまない」
2019年8月に、病のため夭逝した著者の思想を凝縮した”伝説の東大講義”が完全収録されている。文章から著者の熱量が伝わってくるような、熱い言葉にヒリヒリする。今まで自分の中で常識と思っていたことが、グラグラと崩壊する感覚を覚える。固定概念が崩れていき、自分の脳で考える重要性を危機感をもって自覚する。
まだ何者にもなっていない若者だけでなく、もう若者ではないが自分の進むべき方向を見失っている人や、いつも同じルーティンの中を生きていて周りの風景が変わらない人にも手に取ってほしい一冊。
自分で考える。
リスクを取る。
実行する。
若者だけでなく、多くのビジネスパーソンにも
教養と勇気、行動力を与える本。
他の著書『武器としての決断思考』、『武器としての交渉思考』(以上星海社)、『僕は君たちに武器を配りたい』などもおススメです。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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