【3分要約・読書メモ】ショージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり :東海林 さだお (著)

BOOKS-3分読書メモ-
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「最近、なんだか些細なことにイライラしてしまう……」「年を取るのが少し不安……」

そんな風に感じている方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊があります。
『アサッテ君』『丸かじりシリーズ』でおなじみの国民的漫画家・エッセイスト、東海林さだお先生の『ショージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり』です。

先生が2026年4月5日に88歳で旅立たれたことを受け、先生の生涯の功績を偲びつつ、遺作の一つとなった本書からユーモアと、愛すべき「老いの日常」を、要約レビューでたっぷりご紹介します。

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1. 著者の紹介:エッセイ界のレジェンド、東海林さだお氏

東海林さだお(しょうじ さだお)氏は、1937年生まれ、日本を代表する漫画家・エッセイストです。

2026年4月5日、心不全のため88歳でその長い画業と執筆活動に幕を下ろされました。

早稲田大学在学中から漫画研究会で頭角を現し、新聞連載の『アサッテ君』や、57年もの長きにわたり『週刊文春』を支え続けた『タンマ君』など、日本のサラリーマン文化をユーモアたっぷりに描き続けてきました。また、食べ物への異常なまでの愛着を綴った『丸かじりシリーズ』は、私たちの食卓に笑いと新たな視点をもたらしてくれました。

生涯現役を貫き、最期まで好奇心とユーモアを失わなかった先生は、まさに「日本の宝」と呼ぶにふさわしい、エッセイ界の巨星でした。

2. 本書の要約:ショージ君が遺した、人生をゴキゲンに終えるための処方箋

本書『ショージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり』は、先生が80代半ばを迎え、肉体の不自由さすらも笑いのネタにして綴り上げた、集大成ともいえるエッセイ集です。

「老い」を叱り、ユーモアで乗りこなす

年を取れば誰しも、体が思うように動かなくなる「情けなさ」に直面します。東海林先生は、風呂上がりに自分ではこうとした「パンツ」に足が引っかかり、よろけてしまう自身の姿を隠すことなく描きました。
しかし、そこで嘆くのではなく、パンツを睨みつけ「責任者呼べ!」と叱りつける。この「不便さに対するチャーミングな怒り」こそが、ショージ君流の生きるエネルギーでした。

Curiosity is Life(好奇心こそが命)

本書を通じて貫かれているのは、「好奇心のない老人になってしまうと、つまらない」という強いメッセージです。

熱中症対策の「小まめに水分を」という言葉の響きに難癖をつけたり、喉が渇いていないのに水を飲むことの「美味しくなさ」を論じたり……。大人なら聞き流してしまうような些細なことにあえて立ち止まり、考え、面白がる。その飽くなき探究心が、先生の創作の源泉であり、若々しさの正体でした。

孤独を「金鉱」と捉える豊かな死生観

定年後の過ごし方として、先生は「世捨て人のすすめ(ソリタリー)」を説いています。孤独を寂しいもの、避けるべきものとする世の風潮に対し、「孤独を愛する人は金鉱を手に入れたようなものだ」と断言しました。

誰にも邪魔されず、自分の好きなこと(白湯の温度や、欠伸の面白さなど)に没頭できる自由。それは人生の最後に与えられた、最大のギフトであるという独自の死生観が、優しく綴られています。

遺された673冊のアイデア帳

先生は本書の中で、アイデア帳が673冊目に達したことを明かしています。亡くなる直前まで「描くことがつらいと思ったことは一度もない」と語り、日常のすべてを面白がろうとした姿勢。本書に収録された「明るい自殺」や「定年後のすすめ」といったテーマは、今読み返すと、私たちへの「最後の授業」のように響きます。

3. ココだけは押さえたい一文

先生の人生観、そして読者への遺言とも取れる重みのある一文です。

「孤独を愛する人は、誰にも邪魔されない自由という金鉱を手に入れたようなものだ」

『ショージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり』

寂しさを恐れず、自分の内側にある好奇心という宝物を掘り起こし続けること。それが人生を最期まで輝かせる秘訣だと教えてくれています。

4. 感想とレビュー:ショージ君、たくさんの笑いをありがとうございました

本書を今手に取ると、もう先生の新しい文章が読めないという寂しさがこみ上げます。しかし、ページをめくればそこには、いつもの「ショージ君」がいて、パンツを叱ったり、お茶の温度にこだわったりしています。

「生きる」ことを面白がる達人

私たちはつい、将来への不安や健康への懸念で、今日という日を「心配」で埋めてしまいがちです。でも、先生は「欠伸一つとっても、面白がろうと思えば面白い」と教えてくれました。先生の訃報は悲しいですが、本書に溢れる「ケシカランほど前向きなエネルギー」は、私たちの心に生き続けます。

老いへの恐怖を解かしてくれた

「老い」をこれほどまでに軽やかに、滑稽に、そして肯定的に描ける人は他にいません。本作は、人生の折り返し地点を過ぎたすべての人にとって、最高の「心の支え」となるでしょう。読み終えた後、空を見上げて「さて、何か面白いことでも探そうか」と思えること。それこそが、東海林先生が私たちに遺してくれた、最大の魔法です。

5. まとめ

東海林さだお先生の『ショージ君、85歳。老いてなお、ケシカランことばかり』は、まさに「人生を面白がる全技術」が詰まった宝箱です。

  • 東海林先生の作品を愛してきたファンの方。
  • これから迎える老いや孤独に、漠然とした不安がある方。
  • 「日常」という最高のエンターテインメントの楽しみ方を知りたい方。

先生が遺してくれたこの一冊を読み、共に笑い、時にパンツを叱りながら、ゴキゲンな日々を過ごしていきましょう。
ショージ君、長い間、本当にお疲れ様でした。そして、たくさんの笑いをありがとうございました。


最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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