ニーチェはチャレンジャーであり、革命的であり、孤高の存在です。
ニーチェが生まれたのは19世紀半ばのプロイセン(ドイツ地方)。ヨーロッパは革命を経て民主主義が台頭し、産業は目覚ましい発展を遂げた。人々の生活においてキリスト教や協会は絶対的な権威を持ち、また哲学のジャンルではカントやヘーゲルなどが現れ、真理について様々な議論が交わされていた頃です。
そんななか、ニーチェは世の中の「当たり前」を真っ向から否定する。
真理などない、今まで信じられていた価値観は、思い込みに過ぎないとバッサリと切り捨てる。人生に意味などなく、生きる目的を持つなんて無意味だというのだ。民主主義を否定し、キリスト教についても、イエス・キリストの教えを捻じ曲げているものだと断罪したり・・・と、人々が抱いていた既存の概念を片っ端から否定していった。
『あらすじとイラストでわかるニーチェ』では、ニーチェの言葉を仕事、恋愛、人間関係、結婚、人生の5つの切り口で紹介している。『超訳 ニーチェの言葉 』もシンプルでいいですが、『あらすじとイラストでわかるニーチェ』は解説もあり、哲学書を読んだことない人でも理解しやすい一冊です。
『あらすじとイラストでわかるニーチェ』の中から「人間関係」について語られた名言10つを紹介します。
何もかも面倒でイヤになったときは、
食事をして、休んでから、眠ろう。
人間関係がもう面倒でイヤになったとき、自己嫌悪に陥ったとき、何をしてもくたびれて仕方ないとき、元気を取り戻すためには何をすべきだろう。
ギャンブル、飲酒、旅行よりも、食事をして、休んでから、たっぷりと眠るのが一番だ。
自分の評価を気にするばかりに、
聞き耳を立てるのはよくない。
誰でも、人から自分がどう思われているか知りたいものだ。良く思われたいし、少しはスゴイ奴だと思われたいし、特別な人間だと思われたいだろう。だからと言って、自分への評価を気にしすぎて、聞き耳を立てるのはよくない。
なぜなら、人というのは自分の思う正当な評価をされないのが普通なくらいだから。
いつも誰かと一緒にいないと不安なのは、
自分が危険な状態になっているという証拠だ。
本当の自分を探すために、誰かを求める。なぜそうなるのか。孤独だからだ。なぜ孤独なのだろうか。自分自身を愛することが上手にできていないからだ。
人から信じてもらいたければ、
行動で示すしかない。
現代では、「私は自分を信じている」と堂々と言う人は、かえって他人からは信用されない。
人から信じてもらいたいのなら、言葉で自己を強調するのではなく、行動で示すしかない。しかも、ギリギリの状況での真摯な行動のみが、人の心に訴える。
短気な人は、物事を
手のかかるわずらわしい事柄にしてしまう。
短気な人というのは、どういう場面や状況にあっても、物事がまだ見えてきていない途中の段階でも、短絡的に反応し、そのつどの感情を爆発させ、過剰な言動をしてしまう。そのため、ごく当たり前のことすら、手のかかつ煩わしい事柄にしてしまう。
楽しみは達人ではなく
いつも半可通の人の手にある。
例えば、外国語を学び始めてまだ少ししか話せない人は、すでに外国語を通じて流ちょうに話せる人よりも、外国語を話す機会にワクワクするものだ。
このように楽しみというものは、いつも半可通の人の手にある。やり始めた趣味は、いつも楽しくて仕方がないものだ。
この人生を、
簡単に過ごしていきたいなら、
常に群れてやまない人々の中に
まじるがいい。
自分の人生を容易に、安楽に過ごしていきたいのなら、常に群れてやまない人々の中に交じるがいい。
そして、いつも群衆の中に紛れ込んで、自分というものを忘れ去って生きていくがいい。
人は、
意見やアイディアに賛同するのではなく、
相手の人柄に賛同する。
人柄は大切だ。人は、意見やアイディアに賛同するのではなく、相手の人柄に賛同するからだ。
しかし、人柄は意図して演出できるものではない。自分がいかに良い人柄であるかを宣伝しても、他の人は信用しない。
人間とは不思議なもので、
しなかった行為さえ悔いる。
人間とは不思議なもので、勝手に好意に価値の大小をつける。大きなことをした、小さなことしかできなかった、と決めつける。もっと不思議なことには、しなかった行為を悔いる。あれは大きなことだった、あれをしていれば今が大きく変わっていたと本気で思い、悔んだりする。
しなかった行為の大小を自分が決定できると思い込んでいる上に、その大小が事実だとさえ思っている。
どこまで自分の力が及ぶかを
知りたくて攻撃している場合がある。
もともと暴力的な人だから攻撃するのではない。誰かをやっつけたり、苦しめたりするために攻撃するのでもない。
どこまで自分の力が及ぶのかを知りたくて攻撃している場合がしばしばある。また、自分を正当化するために攻撃することもある。
たくさんの名言が詰まっている一冊。
就寝前に読まれるのはいかがでしょうか?
寝る直前の時間というのはとても大切です。
寝る直前の15分間くらいというのは、「記憶のゴールデンタイム」と言われていて、最も記憶に残りやすいと言われています。
寝る前に考えたことは、他の思考に邪魔されず、そのまま脳に残りやすいので、寝る前にポジティブな気持ちで寝ると、次の日、ポジティブな気分でスタートできます。
朝起きるのがつらい、と感じる人は、就寝前の一読で変わるかもしれません。
最後まで読んでいただきまして、
ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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