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今回は『説明の上手い人が「最初の1分」でしていること』についてのレビューと要約の記事となります。
■著者
笹木郁乃
PRプロデューサー
会社員時代、創業期2社のPRを担当。元々は口下手でうまく話せず、最低の社内評価「C」を受ける。しかし説明のスキルを磨き、状況は一変。
株式会社エアウィーヴでは、2009年の入社当時1億円だった年商が5年で年商115億円まで急成長した時代の広報担当者として、多くのメディア露出を獲得し、売上に貢献。愛知ドビー株式会社(バーミキュラ製造販売)では入社1年で、看板商品のバーミキュラを12カ月待ちの人気商品へと押し上げ、PRの力で急成長に貢献。
その後、企業価値にPRの力を加えることで、会社が劇的に変化するということをより多くのかたに伝えるために独立。「PR塾」を主宰。
現在までに8,000名以上の経営者・起業家・広報担当者・広報未経験者にPRを指導。また、PRの顧問先は1,600社になり、大手・上場企業含め多くの企業を支援している。その他、企業主催の講座やイベントにもPR講師として登壇。
■【説明の基本】説明の最初に何を話すべきなのか?
・「どう言うか」より「何を言うか」の方が重要
重要なのは、結論が相手にとって魅力的なのかどうか。話し方や伝え方といった「どう言うか(HOW)」よりも、重要なのは「何を言うか(WHAT)」です。
・説明が下手なのは、ズレているだけ
「自分が話したいコト」を伝えるのではなく、「相手の興味があること」や「相手が悩んでいること」に合わせて話すのがポイントです。
・聞き手が知りたいのは「ビフォーアフター」
人が一番知りたいのは、この「A→B」の変化の部分です。
・最初の1分のゴールは「なんか面白そう」
理想的な流れ
①1分間で相手が知りたいことを話す
②聞き手が「もっと知りたい」「また会いたい」「なんだか面白そう」と感じる
③聞き手から「もっと教えて!」「私の場合はどうなりますか?」と質問を受けながら、詳細を話す
④聞き手から「また会いましょう!」とアクションがある/こちらから具体的な提案を模索する
■「ツカむ説明」の6STEP
「ツカむ説明」の6STEP
『説明の上手い人が「最初の1分」でしていること』
STEP1 一言
説明する要素を一言で分かりやすく話す
STEP2 実績
信頼されてるために実績や第三者型の評価を話す
STEP3 ビフォーアフター
聞き手の知りたい「変化」を話す
STEP4 特徴
テーマに関する、差別化ポイントを話す
STEP5 ストーリー
テーマにまつわるドラマを話す
STEP6 提案
聞き手に、次してもらいたい行動を提案する
STEP1 一言 説明する要素を一言で分かりやすく話す
- 最後は「名刺」で終わらせ、一行で表現する
- 実態を表現する
- 主力商品の1つに絞って伝える
- 差別化は不要、わかりやすさが重要
STEP2 実績信頼されてるために実績や第三者型の評価を話す
- 冒頭に実績を伝えることで、信頼してもらえる
- たとえ実績がなくても、作ることができる
- 実績は、自分ではなく第三者の評価で選ぶ
- 実績の順番も重要。インパクトのあるものがか話そう
STEP3 ビフォーアフター 聞き手の知りたい「変化」を話す
- 「ビフォーアフター」は重要なのに説明の中で抜けがち。必ず話すようにしよう。
- 「ビフォーアフター」は1つに絞ったほうが伝わりやすくなる
- 「ビフォーアフター」はある程度確約できる変化のみを話しましょう
- 長々と伝えても理解されないので、短い言葉で簡潔に伝えよう
STEP4 特徴 テーマに関する、差別化ポイントを話す
- 特徴で、初めて他社との差別化を打ち出そう
- 差別化ポイントは、競合他社と自分を比較することで見つかる
- 特徴は、「ビフォーアフター」に合わせて1つだけに絞ろう
STEP5 ストーリー テーマにまつわるドラマを話す
- 失敗のエピソードを交えながら、感情の起伏をつくる
- ストーリーでは、動機がわかるようにしよう
- 最後にプラスの面を話して、前向きなストーリーにしよう
STEP6 提案 聞き手に、次してもらいたい行動を提案する
- 最後の提案は、次の行動がわかるように
- いきなりクロージングすると上手くいかない
- アフターフォローが大事。こまめに連絡するようにしよう
■感想
「PR思考」を学べる一冊。著者の笹木郁乃氏は、エアウィーヴ、バーミキュラのPR担当としてヒット商品まで育て上げたプロのPRパーソン。商品が素晴らしいのはもちろんだが、PR=無料でメディアに露出し、話題化していく手法が成功しなければ、2つの商品の大ヒットはなかった。
著者が、お客さまとメディアとのコミュニケーションをどのような考えで行ってきたのか?関係構築の手段として、最初の1分間で相手の心をツカむノウハウを公開している。
本書のメッセージはシンプルだ。
「相手が知りたい内容を話しましょう」
しかし、実際に話し方を変えるのは簡単ではない。
なぜならば、多くの人の頭が「広告思考」になっているからだ。
「広告思考」とは、自社の商品をテレビCMのように一方的に発信する考え方。
今、世の中には情報がありすぎて、一方的な情報発信では、お客様にとって自分に最適な商品がどうか判断が難しい。
「PR思考」は、双方向のコミュニケーションです。相手が欲している情報を汲み取り情報を相手に合わせて発信します。
商品企画、プロモーション、広報、広告、販促、営業など、メディア、取引先、お客様などコミュニケーションが必要なすべての部署に働く人にとって必要となる「PR思考」が身につきます。
就職、転職活動など、面接シーンでも自分をいかにPRすれば良いかも参考になるので、おススメです!
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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