「あの人の顔を思い出すだけでイライラする」
「寝る前に、嫌なことを言われたシーンを思い出してしまう」
職場や身近な場所に苦手な人がいると、離れている時間まで心が休まりませんよね。
実は、脳は「覚える」ことよりも「忘れる」ことの方が苦手な性質を持っています。
脳神経外科医である菅原道仁氏の著書『あの人を、脳から消す技術』は、精神論ではなく「脳科学」の力で、嫌な記憶を整理する画期的な一冊です。
詳しい要約とレビューをまとめました。
1. 著者の紹介
著者は、脳神経外科医の菅原道仁(すがわら みちひと)氏です。
現在は菅原脳神経外科クリニックの院長を務め、日々多くの患者さんと向き合っています。
「脳の仕組みを知れば、人生はコントロールできる」という信念のもと、数多くのビジネス書や実用書を執筆されています。
テレビ出演や講演活動も精力的に行っており、専門的な医学知識を誰にでも分かりやすく伝える「脳の専門家」として信頼を集めています。
2. 本書の要約
『あの人を、脳から消す技術』では、嫌な相手が頭から離れない理由を脳科学で解き明かし、具体的な解決策を提示しています。全8章の内容を詳しく要約します。
第1章:あなたのモヤモヤの正体を知る
私たちが感じる「イライラ」や「モヤモヤ」には、脳の仕組みが深く関わっています。
脳は「生存」を最優先するため、不快な刺激に敏感に反応するようにできています。
まずは自分の感情を否定せず、「これは脳の自然な反応なんだ」と客観的に知ることが第一歩です。
特定の曜日、時期、場所で気が重いのは
『あの人を、脳から消す技術』
「あの人」が頭に住みついているサイン
脳の偏桃体が、「あの人」を危険な存在として認識している。
『あの人を、脳から消す技術』
だから「あの人」を消すには偏桃体上手にコントロールすること
日記や手帳、ノートに記録をつけると、自分を苦しめてきたのが「あの人」だと気づき、むしろラクになる
『あの人を、脳から消す技術』
第2章:なぜ、あの人が頭から離れないのか
脳の「扁桃体」が、嫌な相手を「生命を脅かす危険人物」として認定してしまうのが原因です。
警戒モードに入った脳は、常にその人の情報を集めようとしてしまいます。
その結果、嫌いなはずの人が、脳内では「最も重要な人」として扱われてしまうという皮肉な現象が起きるのです。
「気にするな」は最悪のアドバイス。
『あの人を、脳から消す技術』
そう言われると、脳はそれを重要な情報としてキャッチしてしまう
「気にしない」ではなく
『あの人を、脳から消す技術』
「脳から消す」ことを心がける
かつて「忘れない」ことは生存に関わる重要情報だった
『あの人を、脳から消す技術』
現代では「記憶の影響を弱めること」が生きやすくなる手段
睡眠不足は大敵。
『あの人を、脳から消す技術』
寝ている間に「あの人」が脳に定着してしまう
第3章:あの人を脳から消す7つのテクニック
本書の核となる、脳の警戒を解くための具体的な「技術」が紹介されます。
- 映画化テクニック:出来事をモノクロ映画のように遠くから眺める。
- 書き出しテクニック:感情を紙に書き、脳の外へ追い出す。
- リフレーミング:相手の行動を別の視点から解釈し直す。
- タイムリミット:思い悩む時間に制限時間を設ける。
- 今ここ:呼吸に集中し、マインドフルネスで脳をリセットする。
- 身体化:正しい姿勢や運動で、体から脳へ安心信号を送る。
- 言語化:自分の感情を言葉にし、理性の脳(前頭前野)を働かせる。
第4章:あの人が「いない脳」を作る
嫌な人を消すだけでなく、最初からストレスを受け流せる「強い脳」の作り方を解説しています。
日常的にポジティブな刺激に触れ、脳の可塑性を利用して神経回路を書き換えることが重要です。
「感謝ワーク」などで脳の注意の向け方をトレーニングすることで、嫌な人が入り込む隙間をなくしていきます。
「あの人」がいない状態を、脳の新しい標準にする
『あの人を、脳から消す技術』
「あの人」のことでモヤモヤしていた時間を、「自分」の成長のためのワクワクした時間に変える
『あの人を、脳から消す技術』
脳に「働いていない時間」は存在しない
『あの人を、脳から消す技術』
脳にとって「あの人以外」の夢中になれることを見つけてあげる
『あの人を、脳から消す技術』
思考パターンを変えれば、3週間で「あの人」どことではなくなる
『あの人を、脳から消す技術』
「いない脳」をつくる3つのポイント
『あの人を、脳から消す技術』
1:夢中になれることを見つける
2:隙間時間の過ごし方を変える
3:小さな変化を記録する
第5章:睡眠は「あの人」を消すチャンス
睡眠は、その日の記憶を整理し、不要な情報を消去するための大切な時間です。
寝る直前にネガティブなことを考えると、脳はその記憶を「重要」と判断して定着させてしまいます。
「4-7-8呼吸法」などで脳をリラックスさせ、良い状態で眠りにつくことが、嫌な人を忘れる最短ルートです。
脳は夜になると感情を整理する
『あの人を、脳から消す技術』
「あの人」の影響力を強める睡眠と、弱める睡眠がある
『あの人を、脳から消す技術』
休日に寝だめをしてはいけない
『あの人を、脳から消す技術』
毎日同じ時刻に起きることを心がける
『あの人を、脳から消す技術』
良質な睡眠は「あの人」を脳から消すチャンス
『あの人を、脳から消す技術』
第6章:イライラ知らずになる5つの脳トレ
感情を司る扁桃体の暴走を抑えるための、日常的なトレーニングを紹介しています。
5分間の散歩やマインドフルネス瞑想、幸せホルモン「セロトニン」を増やす習慣などです。
これらを続けることで、感情の波に振り回されない「穏やかな脳」を育てることができます。
5つの脳トレで偏桃体を落ち着かせる
『あの人を、脳から消す技術』
1:4-7-8呼吸法
2:メインドフルネス
3:軽い運動
4:感謝の練習
5:生活習慣
第7章:実践!困った「あの人」への対処法
失礼な人、支配的な人、嫌味な人など、具体的なタイプ別の対処法を提案しています。
相手を変えることはできませんが、脳科学に基づいた「反応の仕方」を変えることは可能です。
自分の脳を守るための境界線の引き方や、コミュニケーションのコツを学びます。
第8章:人生で一番大切なことは何か?
最終章では、嫌な人に人生の貴重な時間を奪われることの無意味さを説いています。
あなたの脳のリソース(容量)は有限です。
嫌な人のためにその容量を使うのをやめ、自分の幸せや大切な人のために脳を使おうという温かいメッセージで締めくくられています。
自分の心を守るために始めた方法が、実は心を育てる方法でもあった
『あの人を、脳から消す技術』
3. ココだけは押さえたい一文
「脳は『嫌いな人』を『重要な人』と判断してしまいます。忘れたければ、戦うのではなく『脳の警戒モードを解除する』ことが唯一の解決策です。」
『あの人を、脳から消す技術』
4. 感想とレビュー
『あの人を、脳から消す技術』を読んで一番の救いになったのは、「忘れられないのは、自分の心が狭いせいではない」と医学的に証明してくれたことです。
これまでは「気にしちゃダメだ」と思えば思うほど、余計にイライラが募って自己嫌悪に陥っていました。
しかし、菅原道仁氏の解説を読んでからは、「あ、今私の扁桃体が騒いでいるな」と客観的に自分を見られるようになりました。
特に「映画化テクニック」は効果抜群です。
嫌な上司の小言を「古いモノクロ映画のワンシーン」として想像すると、なんだか滑稽に見えてきて、怒りがスッと引いていくのを感じました。
「あの人を、脳から消す技術」というタイトル通り、まさに脳のデトックスができる一冊です。
専門的な内容が、スマホでもサクサク読めるほど分かりやすく書かれているのも魅力です。
5. まとめ
『あの人を、脳から消す技術』は、人間関係の悩みを科学的に解決するための最強のガイドブックです。
要約でお伝えしたように、脳の仕組みを正しく知るだけで、心はぐっと軽くなります。
嫌な人のために、あなたの貴重な時間やエネルギーをこれ以上使う必要はありません。
菅原道仁先生が教える脳のトレーニングを習慣にすれば、気づいた時には「あの人」が脳内から消え、自分らしい毎日が戻ってくるはずです。
「最近、人間関係で疲れているな」と感じるすべての人におすすめしたい、心の処方箋です。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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