【3分要約・読書メモ】NHK「100分de名著」アラン 幸福論:合田 正人 (著)

BOOKS-3分読書メモ-
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日々の生活の中で、
「もっと幸せになりたいな…」
「どうしたらもっと幸福を感じられるんだろう?」

なんて、ふと思うこと、ありませんか?

私たちはつい、幸せを「誰かに与えられるもの」とか「たまたま訪れるもの」だと考えがちですよね。

今日ご紹介するのは、そんな幸福に対する私たちの固定観念をガラリと変えてくれる一冊、合田正人さん『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』です!✨

アラン 幸福論」って聞くと、ちょっと難しそう…と思う方もいるかもしれません。でも大丈夫!この本は、20世紀フランスの哲学者アランの『幸福論』を、NHK「100分de名著」でおなじみの合田正人先生が、現代に生きる私たちにも「アラン 幸福論 わかりやすく」、そして実践的に読み解いてくれるんです。

この本を読めば、幸福は待つものではなく、自らの「意志」と「行動」で「つくりだす」ものなんだと、心から納得できるでしょう。
今回のブログ記事では、この心に響く一冊の魅力を、以下の構成で深掘りしていきます。

ぜひ最後までお付き合いいただき、あなたも「幸福をつくりだす」ためのヒントを見つけてみませんか?


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1. 著者の紹介

本書『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』の著者である合田正人(ごうだ まさと)さんは、日本の哲学研究者で、明治大学文学部教授を務めていらっしゃいます。

1957年に香川県で生まれ、一橋大学社会学部を卒業後、パリ第8大学哲学科に留学されました。その後、東京都立大学大学院を経て、琉球大学講師、東京都立大学人文学部助教授を歴任。2004年からは明治大学文学部教授として教鞭を執り、2017年からは明治大学文学部長も務められました。

合田先生の専門は、19世紀から20世紀にかけてのフランス・ドイツ思想、特にエマニュエル・レヴィナスなどの近代ユダヤ思想史を深く研究されています。

哲学研究者として数多くの著書や翻訳書を手がける一方で、一般の方にも哲学の魅力をわかりやすく伝える活動にも力を入れています。その代表的なものが、本書の元となったNHK Eテレの「100分de名著」への出演です。難解と思われがちな哲学書を、現代の視点から紐解き、私たちの日常生活に役立つ知恵として提示するその手腕は、多くの視聴者から高い評価を得ています。


2. 本書の要約

合田正人さんの著書『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』は、20世紀フランスの哲学者アランの『幸福論』を、NHKの人気番組「100分de名著」での講義内容を基に、現代の私たちにも実践的に理解できるよう解説した一冊です。アランの『幸福論』が、単なる理想論ではなく、「幸福は自らの意志と行動によってつくりだすもの」であるという、力強いメッセージを伝えています。

本書は、主に以下の4つの章を通して、アランの幸福論の核心に迫ります。

第1章:人は誰でも幸福になれる

アランは、不幸を嘆き、他人や社会のせいにするのは簡単だと指摘します。しかし、自己憐憫からは何も生まれません。この章では、まず不幸の原因を直視し、それに対処する方法を見つけることの重要性を説きます。

そして、気分が沈んだ時に意識的にあくびや背伸びをするなど、身体的なアプローチで気分をリラックスさせる具体的な方法も提案します。負の感情にとらわれず、誰もが幸福への道を歩み始められるという、希望に満ちたメッセージが語られます。

不幸になったり不満を覚えたりするのはたやすい。ただじっと座っていればいいのだ。人が自分を楽しませてくれるのを待っている王子のように。

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

第2章:人生の主役になれ

この章では、「幸福」を「芝居」に例えるアランのユニークな視点が紹介されます。つまらない芝居でも、自分が舞台に上がれば退屈しないように、幸福になるためには「人生の主役」となり、前向きに努力することが何よりも大切だと説きます。

努力は時に苦しみを伴いますが、その苦しさを乗り越えた時にこそ、人は真の幸福を感じるものだとしています。「棚ぼた式の幸せはあり得ない」というアランの言葉は、主体的に行動することの重要性を力強く示唆しています。

悲観主義は感情で、楽観主義は意志の力による

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

幸福になりたいと思ったら、そのために努力しなければならない。無関心な傍観者の態度を決め込んで、ただ扉を開いて幸福が入るようにしているだけでは、入ってくるのは悲しみでしかない。

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

「意思」と共に「行動」を起こすことが、幸福にとって最も大事なこと

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

山頂まで登山電車できた人は
登山家と同じ太陽を見ることはできない。

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

第3章:ダンスのように人とつきあう

幸福な人生には良好な人間関係が不可欠であり、そのためには「礼儀」が大切だとアランは語ります。この章では、「礼儀とはダンスのようなものだ」というアランの表現が詳しく解説されます。

規則を覚えるだけでなく、半ば無意識のうちに相手に敬意を払えるようになることが、真の礼儀であり、円滑な人間関係を築く鍵だと説きます。ありのままの相手を受け入れ、広い心を持つことが、自身の幸福にも繋がるという視点が示されます。

人に本当に与えられるものは、自分の持っている希望だけだ

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

ダンスのように礼儀を習得する
単に教本通りでは動きが硬くなってしまうし、動きが硬くなってしまう。練習して「的確でしなやか」な動きを身につけることで、相手との調和することができ、呼吸を合わせることができる。

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

第4章:幸福になることは義務である

『幸福論』の終盤でアランは、驚くべき結論として「幸福とは義務である」と断言します。この章では、その真意が深掘りされます。一人ひとりが幸福であろうと決意することが、結果として社会全体をより良くすることに繋がるというアランの思想が解説されています。

結局のところ、上機嫌など存在しないのだ。気分というのは、正確に言えば、いつも悪いものなのだ。だから、幸福とはすべて、意志と統御によるものなのである

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

また、医師の鎌田實さんとの対談も収録されており、震災など未曽有の困難に直面した現代において、アランの言葉をどう受け止め、私たちの人生の指針とすべきかが考察されています。

幸福を「人の徳」と位置づけたアランの深い意味に迫り、読者に力強いメッセージを送ります。

幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』


3. ココだけは押さえたい一文

本書『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』の中で、アランの幸福論の核であり、私たち読者への最も重要なメッセージを凝縮した「ココだけは押さえたい一文」は、間違いなくこれです。

「幸福は誰かに与えられるものではなく、自らの意志と行動によってつくりだすものである。」

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』

この一文は、アランの『幸福論』が単なる受け身の幸福論ではなく、主体的な行動と意志の力を強く求める実践的な哲学であることを明確に示しています。不幸を外部のせいにせず、自らが幸福を能動的に「つくりだす」という考え方は、現代を生きる私たちにとっても、非常に力強く、希望を与えてくれるメッセージです。


4. 感想とレビュー

私にとって、合田正人さんの『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』は、日々の忙しさの中で忘れがちな「幸福とは何か」という根源的な問いに、優しくも力強く答えてくれる一冊でした。

NHK「100分de名著」の解説を基にしているだけあって、「アラン 幸福論 わかりやすく」というニーズに完璧に応えてくれていると感じました。

まず、「幸福は待つものではなく、つくりだすもの」というアランの基本的な考え方に、深く共感しました。私たちはつい、状況が好転すれば幸せになれる、何か良いことが起これば幸せになれる、と考えがちです。

しかし、この本は、自分の心の持ち方や日々の小さな行動が、いかに幸福に直結するのかを教えてくれます。例えば、気分が落ち込んだときに「意識的にあくびや背伸びをする」といった具体的なアドバイスは、まさに今日から実践できるものばかりで、目からウロコでした。

特に印象的だったのは、「人生の主役になれ」というメッセージです。私たちは、仕事でもプライベートでも、他者の評価や期待にばかり気を取られ、傍観者になってしまうことがあります。しかし、アランは、自らが「舞台に上がり」、前向きに努力することでしか、真の幸福は得られないと説きます。

努力は苦しいものですが、その先にこそ、確かな喜びと成長があるという言葉に、大きな勇気をもらいました。

また、人間関係における「礼儀とはダンスのようなもの」という表現も、非常に示唆に富んでいました。マニュアル通りの対応ではなく、相手への敬意が半ば無意識のうちに表れるような関係性こそが、真に豊かな人間関係を築くのだという考えは、非常に参考になります。

そして、最終章の「幸福になることは義務である」という言葉は、最初は少し重く感じましたが、その真意を読み解くうちに、深い納得感を得られました。

自分が幸せであろうと努めることが、結果的に周囲の人々や社会全体にも良い影響を与えるという思想は、利己的ではない、むしろ崇高な幸福観だと感じました。震災後の社会でこの本が再び注目された理由も、このメッセージにあると理解できました。

この本は、以下のような方々に心からお勧めしたいです。

  • 幸福について哲学的に、かつ実践的に学びたい方
  • 日々の生活でストレスや不安を感じやすい方
  • 「アラン 幸福論」を読みたいけれど、どこから手をつけていいか分からない方
  • 自己肯定感を高め、ポジティブな行動を習慣にしたい方
  • 人間関係をより良くしたいと考えている方

『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』は、単なる哲学の解説書ではありません。それは、私たちの心を軽くし、明日からの「幸福」を自らの手で「つくりだす」ための、具体的で力強い指針を与えてくれる、素晴らしい一冊です。


5. まとめ

今回は、合田正人さんの著書『NHK「100分de名著」アラン 幸福論』について、著者の紹介、本書の要約、ココだけは押さえたい一文、そして感想・レビューをお伝えしました。

本書は、アランの『幸福論』を、現代の私たちにも「わかりやすく」解説し、「幸福は自らの意志と行動によってつくりだすもの」という力強いメッセージを伝える一冊です。

この本の重要なポイントを改めてまとめると、以下のようになります。

  • 幸福は自らつくるもの:不幸を外部のせいにせず、自分の心の持ち方や日々の行動によって幸福は生み出される。
  • 人生の主役として行動する:「棚ぼた」を待つのではなく、自らが主体的に努力し、苦難を乗り越えることで真の幸福を感じる。
  • 「ダンスのような礼儀」で人間関係を築く:形だけではない、心からの敬意を持った接し方が、良好な人間関係と幸福に繋がる。
  • 幸福になることは「義務」:一人ひとりが幸福であろうと努めることが、社会全体をより良くする「徳」となる。

もしあなたが、今、漠然とした不安を抱えていたり、もっと幸せを感じたいと願っているなら、ぜひこの本を手に取ってみてください。きっと、あなたの心に光を灯し、「よし、今日から幸福をつくろう!」と前向きな気持ちにさせてくれるはずですよ。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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