【3分要約・読書メモ】これからのキャリア開拓―ミドルシニア期に価値を創るライフプレナー:田中研之輔

BOOKS-3分読書メモ-
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「このままで本当にいいのかな…」
「変化は怖いけど、このまま立ち止まるのも不安だ…」


もしあなたがそう感じているなら、それはあなたのキャリアが新しいステージへと向かおうとしているサインかもしれません。

特に40代、50代を迎える“ミドルシニア”世代の皆さんにとって、これからのキャリアは単なる仕事の継続ではなく、自分らしい生き方を創り出す「開拓」のフェーズへと変わっていきます。

今日ご紹介するのは、そんな人生の転換期にいるあなたに、心強いヒントと勇気をくれる一冊、『これからのキャリア開拓―ミドルシニア期に価値を創るライフプレナー』です!

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中央経済社
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この本は、単なる仕事術や転職のハウツー本ではありません。人生100年時代を豊かに生きるための新たな生き方「ライフプレナー」の提唱から、具体的な行動ステップまでが詰まった、まさにキャリアの羅針盤となる一冊です。

この記事では、本書の魅力を徹底的に解説していきます。

ぜひ最後までお読みいただき、あなたの「これからのキャリア開拓」の第一歩を踏み出すきっかけにしてくださいね。

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1. 著者の紹介

本書は、日本のキャリア研究を牽引する3名のプロフェッショナルによって執筆されています。

  • 田中 研之輔(たなか けんのすけ)氏
    法政大学大学院教授として教鞭を執りながら、ミドルシニアのキャリア支援プロジェクト「ライフシフト・プラットフォーム」を立ち上げた第一人者です。「プロティアン・キャリア」研究の専門家であり、変わりゆく時代の中で、個人が主体的にキャリアを築くための理論と実践を結びつける活動をされています。
  • 山口 裕二(やまぐち ゆうじ)氏
    株式会社パーソル総合研究所にて、キャリア開発を専門に研究されています。特に企業の人材開発や組織変革に精通しており、キャリア支援の現場で培った豊富な知見を持っています。2024年には、日経リスキリングアワードで最優秀賞を受賞するなど、その活躍は多岐にわたります。
  • 野澤 友宏(のざわ ともひろ)氏
    株式会社リクルートにて、ミドルシニア層のキャリア支援事業に深く関わっています。数多くのミドルシニア世代と向き合ってきた経験から、彼らが抱える具体的な悩みや課題を深く理解しており、実践的な解決策を提供されています。

この3名の著者は、アカデミックな理論だけでなく、実際のビジネスの現場で得たリアルな知見を掛け合わせ、ミドルシニア世代が直面する課題に真正面から向き合っています。彼らが提唱する新しい生き方「ライフプレナー」という言葉は、人生(Life)と起業家(Entrepreneur)を組み合わせた造語であり、この本を貫く重要なコンセプトとなっています。

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2. 本書の要約

『これからのキャリア開拓』は、ミドルシニア世代が抱えるキャリアの課題を解き明かし、未来を自らの手で創り出すための道筋を示す一冊です。
本書は全6章で構成されており、ミドルシニアの現状分析から、具体的な行動ステップまでが体系的にまとめられています。

第1章:ミドルシニアのキャリア状態

この章では、多くのミドルシニアが「キャリア停滞」に直面している現状を分析します。会社での役割の変化、成果が見えづらくなること、そして「このままでいいのか?」という漠然とした不安。これらの課題を客観的に捉え、自己診断を通して自分自身の「キャリアコンディション」を把握することの重要性を説いています。

第2章:キャリア開拓の理論

キャリア開拓を始めるにあたって知っておきたい重要な理論的枠組みが紹介されます。特に、リンダ・グラットン氏の提唱する「人生100年時代」の概念をベースに、キャリアを主体的に再設計する「プロティアン・キャリア」や、組織の垣根を越えて活動する「バウンダリーレス・キャリア」といった考え方を、専門用語を避けつつ分かりやすく解説しています。

第3章:新しい「出番」を自らつくる

本書の核心とも言える章です。ここでは、人生を自分でデザインする「ライフプレナー」という新しい生き方が提示されます。人生100年時代、誰かに与えられるのを待つのではなく、自ら「出番」を創り出すこと。そのための具体的なステップとして、過去の経験を振り返るワークや、「メルカリマインド」「リフレーミング」といった思考法、さらにはSNSや生成AIを学び、生産性を高めることの重要性を説いています。

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第4章:ライフプレナーによる価値の創出

第3章で得た学びを実践に移すためのヒントが紹介されています。自身の専門性とスタートする環境を掛け合わせる方法や、ライフプレナーとして活躍している様々な人々の具体的な事例が豊富に掲載されており、「自分にもできるかも」という希望と勇気を与えてくれます。

第5章:ミドルシニア社員を躍動させるキャリア施策

本書がユニークなのは、個人だけでなく「組織」にも焦点を当てている点です。社員を会社の枠を超えて活躍させるための「越境」支援や「キャリア対話」の組織文化醸成など、ミドルシニアを企業の貴重な「人的資本」として捉え、活用するための具体的な施策が紹介されています。

第6章:今日からはじめるキャリア開拓

最後に、今すぐできる具体的な行動が提案されます。「3分間のキャリア・ストレッチ」や「中期キャリア計画シート」の作成など、小さな一歩から始めることが、持続的なキャリア開拓につながると教えてくれます。

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キャリア対話のカギを握る20の質問

  1. これまでのキャリアで最も誇りに思う成果は何ですか?
  2. 現在の仕事で特に満足している点と、不満に感じている点は何ですか?
  3. 今後のキャリアで大切にしたい価値観や信念は何ですか?
  4. 新しいスキルや知識を身に付けることに対して、どのような意欲や関心を持っていますか?
  5. キャリアを通してどのような貢献をしたいと考えていますか?
  6. 今後のキャリアで挑戦したいと思う分野や職種はありますか?
  7. 現在の仕事やライフスタイルにおいて、何か変えたいと思っていることはありますか?
  8. 定年後も仕事を続ける意欲がありますか? 続ける場合、どのような形が理想ですか?
  9. これまでに獲得したスキルや経験は、他のどのような分野で活かせると考えていますか?
  10. キャリアの新しい方向性を探るために、何を犠牲にしてもいいと思っていますか?
  11. 仕事と生活のバランスについてどのように考えていますか?
  12. キャリアの変化に対してどれくらいのリスクを取る意欲がありますか?
  13. 今後のキャリアで何を達成したいと考えていますか? そのために必要なステップは何ですか?
  14. 自分の強みや得意分野について、どのように活かすことができると考えていますか?
  15. 経験や知識を次世代にどう伝えていきたいと考えていますか?
  16. 新しい人脈やネットワークをどのように築いていきたいですか?
  17. 退職後の生活やキャリアに対して、どのようなイメージを持っていますか?
  18. 現在の職場での役割や仕事の内容をどのように変えたいと思っていますか?
  19. 人生の目的やミッションと、仕事の関係性についてどのように感じていますか?
  20. キャリアの開拓を進めるために、最初に取り組むべきことは何だと思いますか?
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3. ココだけは押さえたい一文

本書『これからのキャリア開拓』が最も伝えたいメッセージ。それは、人生に悩むミドルシニア世代の背中を力強く押してくれるこの言葉に集約されているでしょう。

「キャリアは、いつでも再設計できる。」

『これからのキャリア開拓』

年齢を重ねると、キャリアの選択肢が狭まると感じがちです。しかし、この言葉は、そんな固定観念を打ち破ってくれます。過去の経験やスキルは、単なる過去の遺物ではなく、未来のキャリアを創り出すための「資本」になる。何歳からでも、自分の人生の物語を書き換えることができる。この一文は、私たちにそんな希望と可能性を与えてくれる、本書の核となるメッセージです。

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4. 感想とレビュー

『これからのキャリア開拓―ミドルシニア期に価値を創るライフプレナー』というタイトルが示すように、この本は、ミドルシニアという特定の世代に向けて、具体的な解決策を提示している点が非常に魅力的です。

特に印象的だったのは、「悲壮感が漂うものではない」というスタンスです。キャリアの再設計というと、大袈裟な転職や起業を想像しがちですが、本書が推奨するのは「今の会社やコミュニティを捨てる必要はない」という考え方。

「犬も歩けば棒に当たる」「情けは人の為ならず」といった、著者の山口さんが語る言葉のように、まずは小さな一歩を踏み出し、見返りを期待せずに人に「ギブ」していくこと。その積み重ねが、新たな出会いや価値創出につながっていくというメッセージは、非常に現実的で、私たちに「これならできるかも」と思わせてくれます。

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また、本書はミドルシニア世代を単なる「課題」として捉えるのではなく、彼らが持つ豊富な経験や知識を「強み」として再認識させてくれます。若者たちが「自分が中高年になったとき、この会社はどんなサポートをしてくれるのだろう?」と企業を見ている、という著者の田中さんの話は、ミドルシニアの働き方が、組織全体、ひいては社会全体のモデルになっているという示唆を与えてくれます。

そして、この本はビジネス書でありながら、どこか温かみがあり、読者の人生に寄り添ってくれるような優しさも感じました。キャリアの「新しい挑戦」に怖さを感じているミドルシニアに、「失敗しても大丈夫」「成功したら素晴らしいことが待っている」と語りかける著者たちの言葉は、まるで信頼できるメンターに相談しているようです。

この本は、以下のような方々に心からお勧めしたいです。

  • 40代~60代で、これからのキャリアに漠然とした不安を抱えている方
  • 「ライフプレナー」という新しい生き方に興味がある方
  • 企業の人事担当者やマネージャーで、ミドルシニア層のキャリア支援策を探している方
  • 仕事や人生の転換期にいて、背中を押してくれる一冊を探している方

この本は、あなたのキャリアを単なる仕事の歴史としてではなく、自分だけの「人生の物語」として捉え直し、未来を主体的に創り出す力を与えてくれるはずです。

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5. まとめ

今回は、田中研之輔氏、山口裕二氏、野澤友宏氏による共著『これからのキャリア開拓―ミドルシニア期に価値を創るライフプレナー』について、著者の紹介、要約、ココだけは押さえたい一文、感想・レビューをまとめました。
本書は、「これからのキャリア開拓」のバイブルとして、特にミドルシニア世代が直面する課題に対し、実践的で心強いヒントを提供しています。
この記事のポイントを改めてまとめると、以下のようになります。

  • 「ライフプレナー」という新しい生き方:人生と仕事を一体として捉え、自ら価値を創り出すという新しい働き方を提唱。
  • 理論と実践の融合:「プロティアン・キャリア」といった理論的背景と、SNSや生成AIといった具体的な活用法を両立。
  • ミドルシニアの「強み」を活かす:過去の経験やスキルを再評価し、それをキャリア開拓の資本に変える方法。
  • 組織と個人の両輪:個人が自立してキャリアを築くことと、組織がそれを支援する施策の両面から解説。

あなたのキャリアは、まだまだこれからです。この本を手に取って、一歩踏み出し、自分だけのキャリアを「開拓」してみませんか?

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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

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