「どうして私ばかり、こんなに悩むんだろう…」
仕事での失敗、人間関係のトラブル、将来への不安…。
私たちは毎日、たくさんの「悩み」に直面しますよね。
そんな時、「あの人はメンタルが強くていいな」とか、「もっとポジティブに考えなきゃ」と思ったりしませんか?
今回ご紹介するのは、そんなあなたの考え方をガラリと変える一冊、木下勝寿さんの著書『「悩まない人」の考え方』です。
この記事では、「悩まない人の考え方」の核心に迫り、要約とレビューをたっぷりとお届けします。
この本を読めば、あなたの悩む時間がきっと9割減りますよ。
1. 著者の紹介:木下勝寿さんってどんな人?
著者の木下勝寿さんは、株式会社北の達人コーポレーションの社長です。
ECサイト事業を立ち上げ、わずか数年で東証プライム市場への上場を果たしました。
「悩み「解消」のスペシャリスト」として、多くのビジネスパーソンや経営者の相談に乗っています。
驚くことに、木下さんは「ここ20年以上、まともに悩んだことがない」と語っているんです。
詐欺に遭って全財産を失うような大変な経験をしても、彼が悩まなかったのは、生まれつきメンタルが強かったからではありません。
彼が持っているのは、誰でも身につけることができる「悩まないスキル」なのだそうです。
この本は、そのスキルを私たちに惜しみなく教えてくれる、まさに人生の羅針盤となる一冊です。
2. 本書の要約
「悩まない人」が頭の中に持っている2つの原則
『「悩まない人」の考え方』の最も重要なポイントは、「悩まない人」が持っているたった2つの原則です。
この原則を理解し、頭の中にインストールすることで、悩みそのものが生まれない思考回路が作動し始めます。
原則1:「思いどおりにいかない」と「うまくいかない」は違う
ほとんどの人が、この2つを混同しているせいで、不必要に悩んでしまうと木下さんは指摘しています。
- 「うまくいかない」: 目指すゴールに、どうやってもたどり着けない状態。
- 「思いどおりにいかない」: 予定していたルートではゴールにたどり着けない状態。
私たちが直面する問題の9割は、この「思いどおりにいかない」にすぎません。
たとえば、会社に行くために電車に乗ろうとしたら、事故で運休になったとしましょう。
ここで「どうすればいいんだ…!」と悩む人は、電車でしか行けないと思い込んでいます。
しかし、タクシーやバス、自転車など、別のルートに切り替えれば、ゴールにはたどり着けますよね。
この「うまわり道」を「うまくいかない」と捉えてしまうことで、私たちはその場に立ち止まって悩んでしまうのです。
「悩まない人」は、この2つを明確に区別しています。
だから、予定が狂っても落ち込まず、「これは思いどおりにいかないだけだ」と考えて、すぐに次の行動に移ることができます。
原則2:問題は「解決」しなくてもいい
悩みがちな人は、問題が起きたときに「どうにかして解決しなきゃ」と考えます。
しかし、「悩まない人」は、問題を「解決」するのではなく、「解消」するという考え方を持っています。
その方法には、2つのパターンがあります。
- 問題を問題でなくす(リフレーミング)
物事の捉え方を変える方法です。
たとえば、「上司から評価されない」と悩んでいるとしましょう。
「会社で評価されること=良いこと」という前提を疑ってみます。
「仲の良い同僚と楽しく仕事ができるなら、それで十分幸せだ」と考えを変えられれば、上司からの評価が低くても、それはもう問題ではなくなりますよね。
この考え方で、8割の問題はスルーできるそうです。 - 問題を「具体的な課題」に昇華させる
どうしてもスルーできない問題は、この方法を使います。
「で、結局、何がどうなったらええねん?」
この究極の問いを自分に投げかけることで、悩みを「具体的な課題」に変えられます。
「上司に評価されない」という悩みを、「上司の評価を上げるにはどうすればいいか?」という課題に昇華する。
そのためにやるべきことを洗い出して、一つずつ実行していきます。
この問いかけをすることで、私たちは「悩む」というループから抜け出し、「考える」という建設的な行動に移ることができるのです。
「できない」は存在しない。「やらない自分」を認める
多くの人は、何かを始めようとするとき、「自分にできるか、できないか」をまず考えてしまいます。
しかし、「悩まない人」の世界では、「できること」と「できないこと」という二元論は存在しません。
なぜなら、誰かが成し遂げたことは、自分にも物理的に可能なことだからです。
「悩まない人」は、「なぜあの人はできたのか?」と徹底的に原因を分析します。
そして、その原因を一つずつ潰していけば、自分にもできると考えます。
つまり、あなたが何かを成し遂げていないのは、「能力がないから」ではなく、「まだやっていないだけ」なのです。
「やらない自分」を自覚することで、私たちは不要な自己嫌悪から解放され、本当にやりたいことだけに集中できるようになります。
3. ココだけは押さえたい一文
『「悩まない人」の考え方』の最も重要なメッセージは、この一文に集約されています。
悩むかどうかと、メンタルの強さ、ポジティブ思考は関係がない。違いは、「悩まないスキル」を持っているかどうかだけだ。
『「悩まない人」の考え方』
悩まない人は、特別な才能を持っているわけではありません。
誰もが身につけられる、シンプルで合理的な「思考アルゴリズム」を使っているだけなのです。
この事実は、私たちに大きな希望を与えてくれます。
4. 名言
「メンタルの強さ」は幻想である
『「悩まない人」の考え方』
「うまくいっているから悩まない」のでは決してない。
『「悩まない人」の考え方』
「悩むことに時間を費やさないから、いつでも物事をうまく進められる」
あらゆる悩みは「思考不足」からきてる
『「悩まない人」の考え方』
「思い通りにいかない」と「うまくいかない」は違う
『「悩まない人」の考え方』
・悩みは「外部」ではなく「内部」から生まれる
『「悩まない人」の考え方』
・悩み「出来事」ではなく「解釈」から生まれる
・悩みは「事実」ではなく「感情」から生まれる
できるだけ早く「9回」失敗する
『「悩まない人」の考え方』
この世界には「10回に1回の法則」がある
人が何かに本気でトライした場合、最初の9回は必ず失敗し、最後の10回目で必ず成功するようにできているという考え方
「作戦どおり」を祈るな
『「悩まない人」の考え方』
「ラッキー」に賭けるな
全ての悩みは「1時間集中」で消える
『「悩まない人」の考え方』
「できない」は存在しない
『「悩まない人」の考え方』
「やなない自分」を認める
「仕事がつまらない」のは
『「悩まない人」の考え方』
「面白がるスキル不足」のせい
「悩まない人」は「自分らしさ」などどうでもいいと思っている
『「悩まない人」の考え方』
行動力とは「調べる力」である
『「悩まない人」の考え方』
「悪い人間」はいない
『「悩まない人」の考え方』
「悪い人間関係」があるだけ
人はつい「自分たちの強み」を起点にビジネスを考えてしまう。
『「悩まない人」の考え方』
しかし、マーケッターは常に「他者の視点」を忘れない。だから私は「競合対策」のためにも「競合がやられて嫌なこと」を全部やろうと考えている
「自分に責任がある/ない」は、「思考」の話であり、
『「悩まない人」の考え方』
「自分の責任を取る/取らない」は、「意思」の話である
「株式会社ジブン」で生きていく
『「悩まない人」の考え方』
どうでもいい悩みほど「中毒化」しやすい
『「悩まない人」の考え方』
問題を「具体的な課題」の消化させる思考アルゴリズム
『「悩まない人」の考え方』
①「悩んでいる自分」を自覚する
②不快な感情の「原因」を考察する
③「最終目標」に立ち返る
④別の前提から「次なる一手」を導く
⑤新しい課題(=やるべきこと)を実行する
世の中の問題の99%は、「うまくいかなかった」ではなく、「思いどおりにいっていない」である。
『「悩まない人」の考え方』
したがって、計画や方法を変えさえすれば、「これからうまくいく」可能性は十分にある。
先入観が入らない体質の作り方
『「悩まない人」の考え方』
①「他人の経験」をたくさん摂取する
②「常識」を真に受けない
③「二流の情報」を入れない
「第二印象」で勝負する
『「悩まない人」の考え方』
初対面の時は「相手の価値観を知ること」に注力する
1回目の出会いは「ひたすら相手のことを知るターン」であり、「こちらから自分御話をするターン」ではない。
5. 感想とレビュー
『「悩まない人」の考え方』を読んで、私は「悩む時間がいかに無駄だったか」を痛感しました。
「悩み=問題」だと信じていた私にとって、「問題は解決しなくてもいい」という考え方は、まさに目から鱗が落ちるような衝撃でした。
頭の中でずっとグルグルと考えていた悩みが、たった一つの問いかけや、考え方を変えるだけで、スッと消えていく感覚。
これは、実際に体験してみないと分からないかもしれません。
特に、仕事や人間関係で壁にぶつかったときに、「で、結局、何がどうなったらええねん?」と自分に問いかける習慣は、すぐに実践できるのでおすすめです。
この一文で、悩みが「具体的な課題」に変わり、やるべきことが明確になります。
また、文章がとても分かりやすく、具体的な例え話が豊富なので、頭にスッと入ってきます。
自己啓発本を読み慣れていない方でも、最後まで楽しく読めるでしょう。
きっと、あなたの考え方や行動は、今日から変わりますよ。
6. まとめ
『「悩まない人」の考え方』は、悩みから解放され、人生をより豊かにするためのヒントが詰まった一冊です。
- 「思いどおりにいかない」と「うまくいかない」を区別すること。
- 問題を「解決」ではなく「解消」するスキルを身につけること。
- 「できない」ではなく「やらない」という言葉に置き換えること。
これらの思考法を実践すれば、あなたはもう不要な悩みに時間を奪われることはなくなります。
悩む時間が減れば、その分、考える時間や行動する時間が増え、きっと人生の成果も大きく変わるはずです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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