【3分要約・読書メモ】ムダがなくなり、すべてがうまくいく 本当の時間術:望月 俊孝 (著)

BOOKS-3分読書メモ-
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「今日も一日があっという間に終わってしまった…」
「やりたいことがたくさんあるのに、全然時間が足りない…」


そんな風に感じている方は、きっと多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、『本当の時間術』という本です。

著者である望月 俊孝さんが、時間管理の根底にある「心のあり方」にまで踏み込んで解説してくれる、これまでの時間術本とは一味違う一冊です。

この記事では、『本当の時間術』の要約と、「望月 俊孝」さんの提唱するユニークな時間管理法、そして個人的なレビューを分かりやすく解説します。

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1. 著者の紹介:望月 俊孝

本書の著者、望月 俊孝さんは、心理学や行動科学の知見を織り交ぜた独自の「本当の時間術」を提唱されています。

彼は、単なるスケジュール管理や効率化のテクニックではなく、私たちが日々の生活で感じる「時間がない」という感覚の根本原因にアプローチしています。その視点は、多くの時間管理に悩む人々の生活の質を根本から向上させる手助けとなっています。

2. 本書の要約

あなたの時間を奪う最大の敵は「不安」

本書の最大のポイントは、私たちの時間を最も奪っているのは、仕事やSNSといった外部の要因ではなく、自分自身の内側にある「不安」であると指摘している点です。

不安を感じると、脳は次のような反応を示します。

  • 集中力が散漫になる
  • 論理的な思考ができなくなる
  • やるべきことから注意が逸れてしまう

この「不安」に対処しなければ、どんな優れた時間術も効果を発揮しません。そのための具体的な方法として、本書では「クヨクヨタイム」が紹介されています。

「クヨクヨタイム」とは、1日のうち9分間、意識的に不安と向き合う時間を持つというものです。頭に浮かんだ不安や心配事を紙に書き出し、それが実際に現実になったかどうかを毎日検証することで、多くの不安は杞憂に終わることに気づけます。これにより、不安に時間を奪われることが徐々に減っていくのです。

お金ではなく「時間の価値」で考えよう

何か新しいことに挑戦しようとしたとき、「お金がないから無理だ」と諦めてしまうことはありませんか?

本書では、そんな時に「お金」ではなく「時間の価値」で考えることを勧めています。

人はお金を使うことを考えると、「価値の最大化」を基準にネガティブな判断をしがちです。しかし、時間をかけることを考えると、「感情的な幸福度」が基準となり、ポジティブなイメージを持ちやすくなります。

この考え方にシフトすることで、費やすお金ではなく、その時間が将来の自分を幸せにしてくれるかを判断基準にできるようになり、行動力が格段に上がるのです。

最短ではなく「最適な計画」を立てる

多くの人が計画倒れになってしまうのは、未来を楽観的に見積もってしまう「計画錯誤」が原因です。

本書では、「最短」ではなく「最適な」期限を目指して計画を立てることを提唱しています。
具体的なステップは以下の4つです。

  1. 作業をすべてリストアップし、時間を予測する。
  2. 過去の経験を参考に、中断やトラブルの時間を予測に加える。
  3. 自分の予定表と照らし合わせ、無理のない完了期限を決める。
  4. 周囲の人に相談し、客観的な意見をもらう。

これにより、最初から無理のない、実現可能な計画を立てることができます。

人生を変える具体的な習慣

この本では、他にも実践的な時間術が多数紹介されています。

  • IBD法:一日の終わりに、翌日の最重要タスクを6つだけリストアップし、優先順位をつけて集中する時間術。
  • 他者の時間術を模倣:成功者の時間の使い方を学び、自分に合うようにカスタマイズすることで、効率的に最適解を見つける。
  • スマホ依存からの脱却:物理的にスマホを別室に置くなど、意識的に距離を取ることで、集中力を取り戻す。
  • 適切な休憩:90分ごとに短い休憩を挟むことで、脳の疲労を軽減し、生産性を維持する。
  • 情報の選択:目標達成に役立つ情報だけを意図的に選び、潜在意識に良い影響を与える。

3. 各章のまとめ

第1章 Time 本当に成果が出る「時間術」とは?

  • 自分が大切にしたいものだけを最優先する
  • 成功者の時間の使い方を模倣する
  • 「NO」と言える勇気を持つ
  • 「心配事の91.4%は実際には起きない」ということを知る
  • 「セルフ7・ハンディキャッピング」を遠ざける
  • 「せっかくここまでやったんだから・・・・」は手放す
  • 自らの責任を負うと、生きる力が2倍になる

第2章 Plan 価値ある時間を生み出す「計画」の立て方

  • 「計画」は立てること自体に大きな意味がある
  • 「IF-THEN」の形で具体的に計画を立てる
  • 機嫌を決めると、自分の能力が引き出される
  • 本当の期限の前に「中間期限」を設ける
  • お金よりも先に、かける時間を判断基準にする
  • 「最短」ではなく、客観視して「最適」な期限を定める
  • 目標を書いて、進捗を定期的に信頼できる仲間に報告する
  • 大きな決断をする前に「9エンダーズ」を思い出す

第3章 Action 時間効率を最大化させる「行動力」のつくり方

  • 外発的動機より、内発的動機
  • いつも目に入るものを意識的に変える
  • 昨日よりも良くなったことは、メモしておく
  • 目標達成のスタート日を決めたら、実際にはその数日前から始める
  • 少しずつ「回答保留」の数をけらしていく
  • 「タイムブロッキング」を使う
  • 自分のマインドではなく、周りの環境を変える
  • 「これはお金払ってでも、やりたいことなのか?」と考えてみる

第4章 Habit 「習慣化」で、時間を操る者になる

  • 習慣化した行動の「短縮版」を決めておく
  • 毎日の習慣行動の開始時間と終了時間をきちんと守る
  • 早朝の太陽を浴びる(2分程度)
  • 冷水シャワーを浴びる(30秒)
  • 感謝できることを書き出す(2分間)
  • 好きな本を黙読する(6分間)
  • 「ToDo」リストは4つに絞る
  • 定時で仕事が終わらない場合は、残業せずに明日に回す
  • 大事な仕事は朝イチで行う
  • スマホは触れにくく、目に入りにくくする

第5章 Progress 時間と共に「成長」する自分へ

  • 行動の先延ばしは、「生活空間のモノの多さや散らかり」に影響される
  • 何歳になっても新しい体験をしてみる
  • 「何もしない」ことくぉ楽しむ時間を持つ
  • ワンコインでもいいから寄付してみる
  • 心の負担は「休みへの堅い感」で減る
  • 仕事やテストの振り返りは、本番直後にする
  • 「フレッシュ・スタート」効果を使う
  • 最高の未来をイメージする
  • 失敗を成功に書き換える5ステップをおこなう

4. ココだけは押さえたい一文

本書の最も心に響く一文は、これではないでしょうか。

「あなたの時間を最も奪っているのは、外側ではなく、内側にあるのです。それが、不安です。」

この一文は、時間術の本質が、単なる効率化ではなく、まず自分自身の心と向き合うことにあると教えてくれます。この考え方こそが、この本を他の時間術本と一線を画す理由です。

5. 感想とレビュー

この本を読んで、私が最も感銘を受けたのは、「時間がない」という悩みが、まさか「不安」に起因しているという視点でした。

これまでの時間術本が、どうタスクを管理するかという「外側」の技術に焦点を当てていたのに対し、この本はまず「内側」の感情を整えることの重要性を説いています。

特に「クヨクヨタイム」という方法は、ネガティブな感情を「無駄な時間」として片付けるのではなく、向き合うべき対象として捉え直すという点で非常に画期的だと感じました。

また、お金ではなく「時間の価値」で物事を考えるという視点も、人生の選択基準を根本から変える力を持っています。やりたいことを諦めてしまう多くの原因が、実は心理的なハードルだったのだと気づかされました。

全体を通して、科学的なエビデンスに基づいた解説は説得力があり、誰でもすぐに実践できる具体的なアクションプランが満載です。

6. まとめ

『本当の時間術』は、習慣を続ける方法を探しているすべての人におすすめしたい一冊です。

✔️ 望月 俊孝氏による、心と行動科学に基づいた新しい時間術
✔️ 時間を奪う根本原因である「不安」への対処法がわかる
✔️ お金ではなく「時間の価値」で考える思考法
✔️ IBD法やクヨクヨタイムなど、今日から始められる具体的な習慣
✔️ 完璧主義を手放し、「最適な計画」で目標を達成できる

時間管理に悩んでいる方、自分自身の人生をもっと主体的に生きたいと思っている方は、ぜひこの本を読んで、本当の意味での「時間」を取り戻してみてください。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

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