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今回は『3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』についての記事となります。
■著者
伊藤 守 (いとう まもる)
株式会社コーチ・トゥエンティワンおよび株式会社コーチ・エィ代表取締役会長。
ほかに株式会社キャッチボール・トゥエンティワン・インターネット・コンサルティング代表取締役会長、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン代表取締役会長を兼務。
1997年に株式会社コーチ・トゥエンティワンを設立。
米国コーチ・ユニヴァーシティと提携し、コーチ・トレーニング・プログラム(CTP)を開始する。企業向けコーチングにおいても多数の実績を持ち、
2001年には、株式会社コーチ・エィを設立。地方公共団体、教育機関、経営者団体などを対象とする講演多数。企業・経営者団体などを対象とした研修のほか、 経営者の個人コーチも自ら手がける。国際コーチ連盟マスター認定コーチ。『コーチング・マネジメント』、『小さなチームは組織を変える』、 『会話から始めるコーチング』『もしもウサギにコーチがいたら』、『絵で学ぶコーチング』他著書多数。
■まとめ
・3分間がメッセージとなる。
3分間その人のために作ることが「君はチームの大事な一員だ。君の成長を望んでいる。君は認められている」というメッセージになる。
・内容よりも行動が大事
何を話すかよりも、3分間その人のために時間を確保する。そのこと自体があなたがその人を大事にしていることを伝える。
・上司の言う通りに部下が動くなら、上司はいらない
・意識して話しかける
よほど気をつけないと話しかける相手は偏る。無意識のうちに、好き嫌いや相性の世試合で相手を選ぶ。
・即コーチングが鉄則
仕事の途中で不測事態が生じたら、「時間をおかずにすぐ!」がコーチングのタイミング。
・声をかけられやすい状況をつくる
「なにかあったら声かけてくれ」では相手は声をかけれない。いつも部下が声をかけやすい、話しかけやすい表情でいる。部下が声をかけてくれたら、話に耳を傾ける。無理にアドバイスしたり、問題解決するよりもとにかく話を聞く。それが話す内容よりも部下その人を理解する機会になる。
・会議に遅刻しない。
会議に遅れて参加することは、部下に対して「価値がない」「大切と思っていない」と言っているようなもの。
・いつも話しやすい環境を作る。
・どんなに忙しくても、部下が話してきたら、それを最優先にする。
・困っていたら、上長にかけ合うなど、すぐに解決の方向に動く。
・怒らない。しかし、注意はする。
・相談がなかった案件には厳しく対処する。
・話の腰を折らないで徹底的に聞く。
・人によって受け取り方が違うので、重要なことは一人ひとり伝え方を変える。
・相談した時点で責任は上司である自分に移ると言う。
・絶対にやること、やらなくていいことを明確にする。
・すべてにおいて「なぜやるか」「どうしてやらなければいけないのか」を説明する。
・上司が具体的に質問して、部下も質問ができるようになる。
・自分は正解を持っていても、相手のためなら質問しない
部下の創造性を引き出すなら「イエス」を要求しない。使えそうもない「アイディア」を1000個は聞く覚悟でいる。
・自己成長感が仕事を楽しくする
教えたり、注意したりではなく、よく観察して、もしかしたら本人さえ気づいていない言葉や行動に「それだよ!」と伝える。
小さな創意工夫、他人に対する思いやり、気の利いた行動、ルーティンの変化、約束を守る。
部下がうまくやったとこ、これからうまくいきそうなことを指摘する。
そうやって方向性を示す。
・上司の仕事は、部下が話してみたいと思われること。
彼らが話すことを通じて、自信をもって仕事ができるようにすること。返事がなくてもとにかく声をかける。少しずつ彼らを知って、少しづつ話すようにする。
・部下は職場に居場所を求めている。
人とのかかわりが薄くなると、孤立感が生まれ、自意識過剰になったり、被害者的な心理状態になりがち。部下は職場に居場所を求めている。
・部下に「好意」を示す。そして「承認」する
上司の仕事は部下に仕事をさせることではない。部下を自分から進んで仕事をやろうとすること。
そのためには「いい関係」を築くことが大切。
部下との約束を大切にして、部下に「好意」を示す。そして「承認」する。
人は誰でも自分を認めてくれる人と仕事をすることを好む。自分のことを好きな人を好きになる傾向がある。
・してほしいことを真正面から要望する。
・部下の可能性を開くのが上司の仕事
・ビジョンは常にそれについて語り続けていないと、すぐに見えなくなる。
・会社のコミュニケーションを活性化するのは<問いを共有>すること。
顧客は満足しているか?会社の未来は?プロジェクトのステップは?クレームから何が学べるか?
問いを共有すると「わかったつもり」から行動へと移行する。
・会社の目標と繋がっている一人ひとりの目標を考える。
What’s in it for me?
「これをすることで、私が手にするものは何か?」を考える。
・そもそも人は変化をしたがらない。
人を変えるには、集中的、継続的、そして長期的なかかわりが必要。
部下を変えるには、上司が変わる。
上司が部下にとってのモデルとなる。
・人は楽しみの中で成長する。
人が成長し、パフォーマンスを上げるとき、いつも楽しさと面白さがある。それを作り出すのが上司の役割。
■感想
スキルの前に、3分時間取ることが正解だった。
重要なのはコーチングのスキルではなく、まず、部下のために3分の時間をとること、部下のことを考える時間をとること。マニュアル通りの質問技術を覚えることではなくて、部下を理解し、部下に話させ、部下を成長させる。
コーチングに徹底的に使う3分間があれば、組織が変わる。内容は、シンプルで読みやすく、どのポジションにいても実践できることが多い。組織力アップや、チームの成長のために1on1MTGを実施しているリーダーも多いが、毎日の「3分間コーチ」の積み上げと併用するのがおススメ。
毎日の3分の積み上げが大きな一歩となる。
『1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』にも書かれていたが、「相手のために時間を確保し、話に耳を傾ける」そんなシンプルなことがリーダーにとって必要な姿勢。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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