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今回は『シロクマのことだけは考えるな! 人生が急にオモシロくなる心理術』についての記事となります。
■著者
植木 理恵(うえき りえ)
1975年、大分県生まれ。東京大学大学院教育心理学コース修了後、文部科学省特別研究員として心理学の実践的研究をおこなう。日本教育心理学会において、「城戸奨励賞」「優秀論文賞」を史上最年少で連続受賞し、脚光を浴びる。現在は慶応大学理工学部で教鞭をとると共に、都内総合病院心療内科にて心理カウンセラーとして勤務。一般向けに心理学をわかりやすく解説した著書多数。また、フジテレビ系「明石家さんまのホンマでっか!?TV」にて、心理評論家として人気を集めている。
■まとめ
・忘れようと努力するほど鮮明に思い出してしまう。
忘れようと頑張ると、結果的に、脳には覚えておけという命令になってしまい記憶に定着してしまう。
忘れるには、脳のメーターが降り切れるまで考えること。
失恋したなら、泣きたいだけ泣き続けるほうがいい。
いくら悲しくても辛くても、人は半年たつとその対象への興味が薄れていく構造になっている。
・アタマが真っ白!パニクる気持ちはこう抑える
「なんとかして落ち着こう」と自分に言い聞かせることは、むしろ「こんなにも緊張している自分」をくっきりと心に浮かび上がらせてしまう。
パニックを鎮めるには、その時の自分の状況を、自分で詳しく「一人実況中継」すること。
苦しい状況から逃げずに、逆に詳しく言語化することがポイント。
「苦しみに抵抗するのではなく、苦しみを認めて身を委ねることが、パニックを脱出する近道」
パニックという「出来事」そのものではなく、その状況に対する「考え方」を変えることで、落ち着きを取り戻す「結果」を得られる。
・失恋した夜。「軍艦マーチ」は「中島みゆき」よりブルーな曲になる
落ち込んだ時に明るい曲を聞くのは、全くの逆効果。
落ち込んだ時は気分を盛り下げたほうが良い。
失恋したときは、例えば中島みゆきさんの悲しい歌声に浸ってください。
悲しい時には、あらゆる楽しい系のイベント、あわゆる「気晴らし」は逆効果です。
負け犬同士で傷をなめ合うような、「同病相憐れむ」ことこそ、実は最良の薬。
・幸せになりすぎるとかえってツライ!
セレブ生活は、意外にストレスが多いです。
「ビンボーになるのが怖い」という、落ちることへの過度の恐怖感が高く、セレブと呼ばれる人たちは、常にこの貧困妄想と闘わなければならない。
成功を極めたいという感情はむくむくと湧いてくるけれど、実際にそれが叶うと、今度は失う恐怖感に襲われる。
・思い通りに人を育てる超カンタン人心コントロール術
相手に「本当に成長してほしい」と思っているのであれば、叱るのはあまり効果的ではありません。
失敗したときは、小言でムチを与えるのではなく、例えば「君には期待しているんだよ」なんて、あえてアメみたいなひと言をかけてあげる。
親子と脳な深い結びつきがある場合を除いて、人を育てるには、あくまでも「アメ」がおススメ。
・最強の人間関係を作る 褒めるテクニック
「ジョハリの窓」とは、「人間は1つの自己を生きているのではなく、4つの自己を同時に持って生きている」という考えかた。
①本人も他人も知っている自己=すでに開いた窓
②本人だけが知っている自己=隠した窓
③他人だけが知っている自己=開くかも知れない窓
④誰も知らない自己=閉じた窓
②、④はカウンセラーなど専門家でなければ到達できない窓。
普段、私たちが叩くことができるのは、①、③のどちらかの窓となる。
①の窓を褒めるということは、マリリン・モンローに向かって。「セクシーですね」「美人ですね」いうようなこと。
わざわざ言われなくても、本人は熟知している長所です。自分がウリにしているところに対して、「ここがウリなんでしょ!」と言い充てるような印象を盛られることがあります。
場合によっては、「当たり前のことを繰り返し言うと、嘘っぽくなる」こともあります。
みんな「意外性」を言い当てられたい。
褒められたいのは、①の窓ではなく、③の「他人だけが知っている自己」です。
自分では思いもよらなかったところを指摘されると、
「え?そうなの?私ってそんなところもあるの?」
という意外性を感じます。
この意外性こそが、「褒め」に含めるべき重要ポイント。
・なぜ不倫カップルは長続きするのか?
「人は、ままならぬ関係であるほど熱狂歴で密接な関係性を築き、より離れがたくなる」
この心の現象を「心理的リアクタンス」と呼ぶ。
やめろと言われるとやりたくなっちゃう、わかっちゃいるけどやめられない、そんな現象です。
「禁止される」ということは、興味や関心を掻き立てるだけでなく、禁止されたそのものを魅力的に見せ、価値まで高めてしまう。
自分の価値を高めるためには、自分を限定商品化することが有効。
呼ばれたらいつでも駆けつける都合の良い人にはならず、候補日を限定して、ちょっともったいぶることで、相手の心理的リアクタンスを刺激できる。
■感想
今まで読んだ中で一番読みやすい、誰でも気軽に読める心理学の本。
身近な悩みに対しして「処方箋」と「対応策」を心理学の知見から紹介している。心理学ってどこか難しいイメージがあったが、ことも分かりやすく、バラエティー番組を見るように軽快なトークで語られているので、普段本を読まない人にとっても読みやすい。
・自分に自信がない人
・いつまでクヨクヨ考えてしまう人
・コミュニケーションが苦手な人
そんな人に読んでほしい。
①元気な心を取り戻し、②賢い考え方を身につけ、③他者をうまく動かし、④誰をも夢中にさせる。
そんな「こうなりたかった自分像」に近づいていける。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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