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今回は「「組織のネコ」という働き方」についての記事となります。
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■著者
仲山進也(なかやま しんや)
慶應義塾大学法学部卒。シャープを経て、創業期(社員約20 名)の楽天に入社。2000年に楽天市場出店者の学び合いの場「楽天大学」を設立、人にフォーカスした本質的・普遍的な商売のフレームワークを伝えつつ、出店者コミュニティの醸成を手がける。
2007年に楽天で唯一のフェロー風正社員(兼業自由・勤怠自由の正社員)となり、2016年には「横浜F・マリノス」とプロ契約、コーチ向け・ジュニアユース向けの育成プログラムを実施。
著書『アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方』『組織にいながら、自由に働く。』『あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか』『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』など。
■まとめ
・「組織における働き方」を動物に喩えることができる。
組織を中央を試行して働くのが、左側のイヌとライオン。対して、組織にいながら自由に働きたがるのが、右側のネコとトラです。
・組織のイヌ
飼い主に忠実なイヌのように、会社の指示命令に従順な人。自分の意志よりも社命を優先して行動する。
イヌにとって、ルールは、守るべきもの。口癖は「決まりですから」。
・組織のネコ
組織には属していても、ネコのように自由気ままな人。自分の意志がしっかりあるので会社の指示をなんでも聞くとは限らない。
ネコにとって、ルールは、息苦しいものである、嫌いなモノ。口癖は「そうする必要なくない?」。
・組織のライオン
ヒエラルキーの頂点に君臨し、組織を引っ張っていく。吠えると怖いけど、情に厚く面倒見の良い面もあるので、みんなから慕われている。従来の「優れたリーダー像」のイメージ。
ライオンにとって、ルールは、群れを統率するためのモノ。
・組織のトラ
現場が大好き。フラットな関係を好み、組織の際の当たりをウロウロしていています。ライオンがメインストリームとなる事業を担当しているのに対して、トラは、「メインではないところ」が多い。組織の「際」で、新しいアイディアを持ち帰ってきて、立ち上げるのが好き。
トラにとってルールは、パフォーマンスを上げる作法(自分ルール)。
・時代は大きく変わってきています。高度経済成長期の成功モデルは賞味期限が切れています。ライオン・イヌ型の従来のパフォーマンスが衰え、多様な価値を新たに生み出すことが求められるようになった結果、相対的に存在感を増してきたのがトラ・ネコ型です。
イヌかネコ化は、タイプの違いであって、どちらが優れているというものではありません。
しかし、これまで活躍しづらかったネコ・トラが生きやすい時代となり、今まで「変わり者扱いされていた」組織のネコ・トラが活躍するシーンが増えています。
■組織のトラの共有特性
①社命より使命で働く(社内で浮いている)
②「レールから外れた経験」など「痛みが伴う転換点」がある
③突出した成果と個性がある(お客さんの一部に熱狂的なファンがいる)
④経営層に理解者(庇護者)が存在する
⑤一人で全部やる「一気通貫型」の仕事をした経験がある
⑥群れに組み込まれるのが苦手すぎる
⑦異種のトラ(ベンチャーのトラ、ヤンキーのトラ)と仲良くなれる
⑧社外の人とチームをつくっている
⑨人をつないだり、自走支援の活動をしている
⑩展開型キャリア(運ばれてくるキャリア)で活動が広がっていく
・「組織のトラ」とは、『変換人材』であるということ。
「賞味期限が切れた事業」を察知して、賞味期限を先延ばしではなく、新たな価値を生み出すために事業や組織を再編することができる人材。身軽なスタイルで、価値を受け取るお客さんを現場で観察し、地道に種をまきながら、哲学をもって組織内外の起承転結人材をつないでいくことができる。
こうして既存の事業や組織に「新しい流れ」を生み出していくのが、『変換人材』である組織のトラ。
■感想
『楽天大学の設立者』仲山進也さんは、才能の活かし方に関して多くの本を出している。「アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方」『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』を読んだことがあったので、「組織のネコ」というタイトルが気になって手に取った本。
誰もが「自分らしく働きたい」「組織に囚われないで自分に働きたい」「どこでも通じるスキルを身につけたい」そんなふうに思っている。本書では、自分の強みを発揮して、組織にも社会にも貢献するトラの仕事術が多くの事例とともに紹介されている。実際に、「組織のトラ」として活躍する14名の事例は、大会社から公務員まで幅広い。すぐにマネできないようなエピソードもありますが、明日から行動にうつせるアクションが見つかります。
「自分の才能は何なのか?」
「才能を発揮して働きたい」
そんな悩みを持つ方に特に読んでほしい一冊です。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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