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今回は『「好き」を言語化する技術』についてレビューと要約の記事となります。
『「好き」を言語化する技術』徹底解説:あなたの「好き」を言葉にする方法
1. 著者の紹介
三宅香帆氏は、書評家として活躍する傍ら、アイドルと宝塚をこよなく愛する人物としても知られています。著書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で大きな反響を呼び、幅広い層から支持を集めています。「好き」を言語化することの重要性を提唱し、自身の経験と知識を活かして、多くの人が自分の「好き」を表現できるようになるための方法を本書で紹介しています。特に「推し」文化への造詣が深く、その熱意と分析力で多くの読者の共感を呼んでいます。
2. 本書の概要
『「好き」を言語化する技術』は、自分の「好き」をうまく言葉にできないと感じている人、特にアニメ、本、漫画、映画、アイドル、舞台、趣味など、いわゆる「推し」について熱く語りたいと思っている人にとってまさに必読の一冊です。著者の豊富な経験に基づき、SNS、ブログ、ファンレター、友人との会話など、様々な場面で自分の感動や魅力を伝えるための具体的な方法が、親しみやすい言葉で解説されています。単に語彙力や文章力を高めるだけでなく、自分の感情を大切にし、それを言葉にするための「ちょっとしたコツ」を学ぶことができます。タイトルにもある通り、「技術」として体系的に学べる点が魅力です。
3. 本書の要約
本書は、「推しを語ることは、人生を語ること」という大きなテーマのもと、以下の構成で展開されています。各章で具体的な例や著者の体験談が豊富に盛り込まれており、飽きさせない構成となっています。
- はじめに: 本書を執筆した背景や目的、読者へのメッセージなどが述べられています。
- 第1章 推しを語ることは、人生を語ること: 「好き」を言語化することの意義や、それが人生にどのような影響を与えるのかについて、熱い想いを込めて考察しています。なぜ「好き」を語ることが大切なのか、その根本的な理由に迫ります。
- 第2章 推しを語る前の準備: 自分の「好き」を深掘りし、言語化するための具体的な準備段階について解説しています。自分の感情を整理し、何が好きなのかを明確にするためのヒントが満載です。自己分析を通して「好き」の輪郭を捉える方法を学びます。
- 第3章 推しの素晴らしさをしゃべる: 日常会話で「推し」について語る際のコツを紹介しています。相手に興味を持ってもらう話し方、会話を盛り上げるリアクション、相手との共感を生む方法など、実践的なテクニックを学ぶことができます。
- 第4章 推しの素晴らしさをSNSで発信する: Twitter、Instagram、Facebookなど、SNSで「推し」について発信する際のポイントを解説しています。短い文章で効果的に魅力を伝える方法、ハッシュタグの活用方法、炎上を避けるための注意点などを学ぶことができます。
- 第5章 推しの素晴らしさを文章に書く: ブログ、レビュー、ファンレター、同人誌など、文章で「推し」について表現する際のコツを紹介しています。構成の立て方、表現の選び方、読者に伝わる文章の書き方、熱量を伝える方法などを学ぶことができます。
- 第6章 推しの素晴らしさを書いた例文を読む: 実際に書かれた例文を通して、具体的な表現方法や構成を学ぶことができます。様々な文体や表現のバリエーションに触れることで、自身の表現力を高めることができます。
- おまけ 推しの素晴らしさを語るためのQ&A: 「推し」について語る際によくある質問に答える形式で、さらに理解を深めることができます。読者の疑問に寄り添った内容となっています。
- あとがき: 著者からのメッセージで締めくくられています。
強調されている重要なポイント
- 自分の感情を一番大切にする: 他人の評価や流行に流されることなく、自分の内から湧き出る素直な感情を大切にすることが、言語化の第一歩です。
- 妄想をこねくり回して、感想を生み出す: 自分の感情を深掘りし、想像力を最大限に働かせることで、ありきたりではない、より豊かでオリジナリティ溢れる表現を生み出すことができます。
- よかったところを細分化するだけで、あなただけの言葉になる: 大まかな感想(「面白かった」「感動した」など)だけでなく、具体的な要素(演出、音楽、演技、ストーリー展開など)に分解して分析することで、自分だけの言葉で表現することができます。
- 他人の言葉に支配されない: 他人の感想や評価に影響されすぎると、自分の言葉を見失ってしまう可能性があります。まずは自分の言葉で表現することを意識しましょう。SNS時代の情報過多な環境において、特に重要な視点です。
- 「好き」を言葉で保存する: 「好き」という気持ちは変化するものだからこそ、言葉にして記録しておくことで、過去の自分と繋がり、大切な記憶を保存することができます。
- 悪口の言語化: ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情も言語化することで、モヤモヤを解消し、作品をより深く理解することにつながります。「不快」か「退屈」かという軸で考えると整理しやすいと著者は述べています。
- 発信方法ごとのコツ: 口頭、SNS、ブログ、ファンレターなど、発信方法によって適切な表現方法や構成が異なることを解説しています。それぞれの媒体特性に合わせた表現方法を学ぶことができます。
- 文章の直し方: 書き終わった文章を見直し、より分かりやすく、魅力的にするための具体的な方法を紹介しています。推敲の具体的なステップやポイントを学ぶことができます。
4. ココだけは押さえたい一文
「推しを語ることは、人生を語ること。」
『「好き」を言語化する技術』
この一文は、本書の核となるメッセージを力強く表現しています。自分の「好き」を語ることは、単に作品や人物について話すことではなく、自分自身を表現すること、人生を彩ること、そして他者と深く繋がることに繋がるということを教えてくれます。
自分の言葉をつくるための3つのプロセス
『「好き」を言語化する技術』
①良かったか所の具体例を挙げる
②感情を言語化する
③忘れないようにメモをする
言語化とは、細分化のこと
『「好き」を言語化する技術』
良かったことを細かく具体的に挙げる
面白さとは「共感」か「驚き」である
『「好き」を言語化する技術』
書き始める前にやるべき2つのこと
『「好き」を言語化する技術』
①読者を決める
②伝えたいポイントを決める
一旦最後までラフに書き終える
『「好き」を言語化する技術』
どんなに日本語可変でもいい、語彙力がなくてもいい、ハードルをとにかく下げて、まずは最後まで書き終える
5. 感想とレビュー
『「好き」を言語化する技術』は、自分の「好き」をうまく言葉にできないと感じている人にとって、まさに羅針盤となる一冊です。単なるテクニック論に留まらず、「好き」という感情の本質に迫り、それを表現することの意義を教えてくれる点が非常に魅力的です。著者の愛情あふれる文章と具体的なアドバイスは、読者の心を掴み、行動を促す力を持っています。
特に共感した点
- 「自分の感情を大切にする」という考え方: 他人の評価や流行に流されることなく、自分の内から湧き出る素直な感情を大切にすることが、言語化の第一歩であるという点は、まさにその通りだと感じました。自分自身の感性を信じることの大切さを改めて認識しました。
- 「妄想をこねくり回して、感想を生み出す」という表現: 想像力を働かせることの重要性を、ユニークで記憶に残る表現で伝えている点が非常に印象的です。この言葉のおかげで、感想を考えることがより自由で楽しい行為だと捉えられるようになりました。
- 「悪口」の言語化の章: ポジティブな感想だけでなく、ネガティブな感想も言語化することの意義を明確に示している点は、非常に実用的です。ネガティブな感情を抑え込むのではなく、適切に表現することで、作品への理解が深まるという視点は、目から鱗でした。
- 発信方法ごとの具体的なアドバイス: 各媒体に合わせた具体的なアドバイスは、非常に参考になります。特にSNSでの発信における注意点や、長文を書く際の構成の立て方などは、すぐに実践できる内容です。
6. まとめ
『「好き」を言語化する技術』は、自分の「好き」を表現したいすべての人、特に「推し」について熱く語りたいと思っている人にとって、かけがえのない一冊となるでしょう。具体的な方法論、心理学的なアプローチ、様々な発信方法への対応など、多角的な視点から「好き」を言語化するためのヒントが満載です。この本を読むことで、あなたは自分の「好き」をより深く理解し、自分らしい言葉で表現できるようになるでしょう。それは、自分自身を表現すること、人生をより豊かにすること、そして大切な人たちとより深く繋がることへと繋がります。
特に以下のような方におすすめです。
- 「推し」について熱く語りたい人
- 自分の感動をうまく言葉にできないと感じている人
- SNSやブログで感想を発信したい人
- ファンレターを書きたい人
- 自分の「好き」を深掘りしたい人
- 表現力を高めたい人
- コミュニケーション能力を向上させたい人
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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