【3分要約・読書メモ】投資依存症―こうしてあなたはババを引く:森永卓郎(著)

BOOKS-3分読書メモ-
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今回は『投資依存症』についてレビューと要約の記事となります。

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『投資依存症』徹底解説:あなたは大丈夫?知っておくべき投資のワナ

1. 著者の紹介

森永卓郎(もりなが たくろう)氏は、日本の経済学者、評論家、タレントとしても活躍する多才な人物です。テレビやラジオ、講演会などでも幅広く活躍し、経済問題を分かりやすく解説することで多くの人々に支持されています。著書も多数あり、経済・金融に関する専門知識を一般読者にも理解しやすい言葉で伝えることに定評があります。

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2. 本書の概要

投資依存症』は、昨今の投資ブームの裏側で、多くの人々が「投資依存症」に陥っている現状を警告する一冊です。著者は、投資の本質はギャンブルであり、多くの人が依存症に陥っていると警鐘を鳴らします。

本書では、バブル発生のメカニズムや、バブルを煽る金融業者、政府、メディアの存在を具体的に解説。さらに、SNS詐欺広告など、実際に投資家がどのような被害を受けているかの実例も紹介しています。

2024年、新NISAがスタートし、ますます多くの人が投資に興味を持つ中で、本書は「投資のリスク」を知る上で必読の一冊と言えるでしょう。

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3. 本書の要約

本書は、以下の6つのパートで構成されています。

パート1:お金が自動的に増えることはない

多くの人は「投資はギャンブルとは違う」と考えていますが、本書では、投資の本質はギャンブルと同じであると説いています。お金が増えるのは「働いたとき」と「他人から略奪したとき」の2つしかありません。投資はゼロサムゲームであり、誰かが勝てば誰かが負ける。市場の裏事情を知らない素人が、ババを引く可能性が高い。現代の紙幣は、国債を裏付けに発行されます。国債は労働の塊であり、お金もまた労働の塊であると言える。お金が自動的に増えることはなく、投資でもお金全体が増えることはない。株式市場にお金が増えたように見えるのは、格差の拡大とバブルが理由である。

パート2:バブルはこうして生まれる

バブルは、人間の欲求や心理を利用して生まれる。強欲な金融業者、扇動する政府とメディアが、バブルを煽る。人々は、儲けたいという欲求に駆られ、熱狂的に投資に参加する。バブルは繰り返される。ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が発明した「CAPEレシオ」によると、現在はバブルの満期である。投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットが考案したバフェット指数によると、現在の株価は本来の2倍近く割高になっている。マルクスが資本主義が行き詰まると予見していた4つの理由(①許容できないほどの格差、②地球環境破壊、③少子化、④ブルシットジョブの蔓延)が、資本主義の末期状態を表している。

パート3:強欲な金融業者――バブルの真犯人①

金融業者は、手数料収入や金融商品の開発・運用で、バブルが続けば続くほど儲かる。外資投資銀行は、バブルをはじけさせて巨額の富を築く。金融業者は、企業の乗っ取りやインチキ金融商品の開発、空売りなど、様々な手段で利益を追求する。レバレッジは投資家を破産に導くが、金融業界はレバレッジを投資に組み込むことを推進している。

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パート4:扇動する政府とメディア――バブルの真犯人②

政府とメディアは、国民を投資に誘導するために、不安を煽ったり、新しい技術を騒ぎ立てたりする。政府は、「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ、NISAやiDeCoなどの制度を推進している。メディアは、最新の投資情報や成功事例を報道し、人々の投資意欲を煽る。政府とメディアの行動は、国民全体を投資依存症に陥れるような側面がある。

パート5:そして、あなたは熱狂する――バブルの真犯人③

バブルの仕掛け人らにより、人々は熱狂に陶酔し、投資依存症になる。多くの投資家は、株価が上がると熱狂し、「我も投資せねば!」と資金を投入する。儲けがもたらす快楽は、人々を虜にする。借金(信用取引、レバレッジ取引)は禁物だが、多くの投資家は利用を始めるとやめられない。投資参入が遅かった投資家ほど、バブル末期に投資活動に熱心になり、大きな損失を被る。

パート6:投資とどう向き合うか

投資は依存性が高く、一度依存症になると抜け出すのは難しい。投資に参加する時期と投資額次第では、破産に至る可能性もある。投資は「運」の要素も大きい。著者は、「投資から撤退し、預貯金に戻せ」と主張する。投資信託は、手数料が高く、投資家の利益を圧迫する。株式や投資信託への投資は、始めることよりも、やめることの方がはるかに難しい。

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4. ココだけは押さえたい一文

「投資はギャンブル。本質はゼロサムゲームでお金は増えない」

投資依存症

この一文は、本書のメッセージを端的に表しています。多くの人が「投資はギャンブルとは違う」と考えていますが、本書では、投資の本質はギャンブルと同じであると説いています。

マルクスが資本主義が行き詰まると予見していた4つの理由
①許容できないほどの格差
②地球環境破壊
③少子化
④ブルシットジョブの蔓延

投資依存症

「お金を投資で増やそう」という考えを完全に捨てるべきだ。
お金が自動的に増えることはない。
そして、お金がふえるのは、働いとときと、他人から略奪したときだけだ。
略奪は、3パターンだ。
①幸運に恵まれてギャンブルに勝つ
②他人を騙して奪う
③胴元になる。
つまり、お金を安定して増やそうと思えば、詐欺師になるか、金融業者になるしかないのだ。

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5. 感想とレビュー

投資依存症』は、昨今の投資ブームに警鐘を鳴らす、非常に重要な一冊です。著者の森永卓郎氏の語り口は、平易で分かりやすく、専門知識がない人でも理解しやすいように書かれています。

良かった点

  • 分かりやすい解説: 専門用語を多用せず、平易な言葉で解説しているため、経済・金融の知識がない人でも理解しやすい。
  • 具体的な事例: バブル発生のメカニズムや、投資家が実際にどのような被害を受けているかの実例を紹介しており、読者は具体的なイメージを持ちながら読み進めることができる。
  • 警鐘を鳴らす内容: 昨今の投資ブームの裏側で、多くの人が投資依存症に陥っている現状を警告しており、読者に危機感を与える。
  • 多様な視点: 金融業者、政府、メディアなど、様々な立場からの視点でバブルを分析しており、多角的に問題を捉えることができる。
  • 著者の主張: 著者が「投資から撤退し、預貯金に戻せ」と主張しており、読者に衝撃を与える。
  • 多岐にわたる情報: 投資、金融、経済に関する多岐にわたる情報が盛り込まれており、読者の知識を深めることができる。
  • 警鐘と希望: 投資の危険性を警告するだけでなく、今後の社会や経済のあり方について示唆に富む内容も含まれており、読者に希望を与える。
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6. 感想

本書は、「投資は必ず儲かる」 という幻想を打ち砕き、「投資にはリスクが伴う」 という当たり前のことを思い出させてくれます。特に、「投資依存症」 という言葉は、現代社会に蔓延する投資熱に対する警鐘として、非常に重く響きます。

ただし、本書の内容を鵜呑みにするのではなく、「自分の投資スタイルを再考する」 きっかけとして読むことをお勧めします。投資には様々な方法があり、リスク許容度も人それぞれです。本書を参考に、自分にとって最適な投資方法を見つけることが大切です。

『投資依存症』は、投資に熱狂する現代人にとって、「立ち止まって考える」 ための良書です。投資を始める前に、「なぜ投資をするのか」「どれくらいの risk を許容できるのか」 を自問自答し、冷静な判断を下すことが重要です。

「投資は自己責任」 という言葉を忘れずに、自分自身の将来設計に合わせた投資戦略を立てましょう。

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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

森永卓郎氏の本に興味があるようでしたら、『ザイム真理教―それは信者8000万人の巨大カルト』もおススメです。

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