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今回は「ビジョナリー・カンパニーZERO」についての記事となります。
■著者
ジム・コリンズ(Jim Collins)
『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』(Built to Last、ジェリー・ポラスとの共著)をはじめとする世界で1000万部超のロングセラー『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの著者。米コロラド州ボールダーの研究ラボを拠点に四半世紀以上にわたって偉大な企業を研究、経営者から絶大な支持を集める。2017年にはフォーブス誌の『現代の経営学者100人』にも選出された。著書に『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(Good to Great)、『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(How the Mighty Fall)、『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意思で偉大になる』(Great by Choice、モートン・ハンセンとの共著)。
■リーダーシップ・スタイルの7つの要素
あなたが組織のトップなら、あなたのリーダーシップ・スタイルによって組織全体のトーンが決まる。良くも悪くも乗数効果が働く。トップのふるまいが、会社全体の行動パターンに影響を与える。
「ビジョナリー・カンパニーZERO」で紹介されている有能なリーダーに共通してみられる、リーダーシップの7つの要素を紹介します。
- 誠実さ
- 決断力
- 集中力
- 人間味
- 対人スキル
- コミュニケーション能力
- 常に前進する姿勢
1.誠実さ
価値観や目標はリーダーが「何を言うか」ではなく、「何をするか」を通じて社内に浸透していく。健全な会社では、リーダーの語る言葉と心の中で抱いている思いに矛盾がない。価値観はリーダーの体からにじみ出て、日々の活動を通じて刷り込まれていく。
リーダーは、理想とする文化のロールモデルにならなければいけない。
言行一致、有言実行が大切。
2.決断力
偉大な企業をる栗リーダーは、優柔不断に陥ることがない。完璧な情報がなくても決断する。困難を乗り越えて意思決定する能力は、優れたチームやリーダー個人に欠かせない資質である。意思決定が上手な人は、たいてい冷静な分析と直感の両方を組み合わせている。
判断は「誤る」ほうが「しない」よりましなことが多い。差し迫った問題があるなら、決断を下し、なんとかやっていくしかない。
3.集中力
有能なリーダーは集中する。優先課題を最小に絞り、脇目もふらずに専念する。すべてをやれる人間はいない。偉大な企業を目指す組織も同じことだ。
やるべきことをすべてやる時間はない。
私たちはこれからもずっと、日々やりかけの仕事を抱えたまま床に就く。時間を賢く管理して、毎日活用されていない生産的時間を発見する。
4.人間味
偉大な企業を育てるリーダーは「現場型」だ。ビジネスに人間味を加えようとする。他者に冷笑で、距離を置き、よそよそしく、関わろうとしない態度は許されない。
自席を離れ、社内で何が起きているのか自分の目で見なければいけない。現場に言って社員と話すべきだ。社員の話に耳を傾け、姿を見せよう。業務連絡のメモを一方的に送り付けるなど、社員との間に壁を作ってはならない。
5・対人スキル
偉大な企業を作るリーターは、硬軟の使い分けに習熟している。社員に恐ろしく高い水準のパフォーマンスを求める(硬)一方、社員の自信を育み、自分自身と自らの能力を肯定できるようあらゆる手を尽くす(軟)。
押しと引き、陰と陽、硬と軟、高い基準とポジティブなフィードバックを組み合わせることが、社員に全力を発揮させる要諦だ。今の水準に関わらず、一人ひとりが自分の能力を最大限発揮できるように支援することで、会社全体に途方もなく高いバーを飛び越える力が生まれる。
6・コミュニケーション能力
有能なリーダーはあらゆる場面でコミュニケーションをとろうとする。組織の上下左右、ときに集団、個人、あるいは会社に、書面や高等で公式あるいは非公式に、メッセージを伝える。常に組織の中でコミュニケーションが行われている状態を生み出そうとする。
効果的なコミュニケーションに、巧みな弁舌や表現豊かな文章力が必要なわけではない。会社の方向性をどう伝えようかと悩むことはない。ただ口に出せばいい。何度も何度も。語る。書く。図にする。そしてまた語る。ビジョンを常に社員の目に入るようにし、常に話題にしよう。
7.常に前進する姿勢
偉大な企業のリーダーは、個人として常に前進、つまり向上している(個人的成長)。さらに常に前進する精神を会社にも浸透させる。こうしたリーダーは、エネルギーレベルが高く、決して慢心しない。
前に進み続けよう。
ひとつの試みが失敗したら、別のことに挑戦しよう。
修正し、試し、実行に移す。調整し、動き、行動する。
ヘンリー・フォードも言っている。「やるべきことをやり、前に進み続けなければならない」
■感想
世界1000万部超ベストセラーシリーズ『ビジョナリー・カンパニー』の原点。「ビジョナリー・カンパニーZERO」は、ZEROと書いてあるが、1~4のサマリも掲載されているので、「ビジョナリー・カンパニーZERO」を読めば、大枠を理解できる。
本ブログでは、リーダーシップに関して紹介した。リーダーとしてどのようにふるまうべきなのか?誰か一人の経験からではなく、データをもとに導かれたリーダー像は、どんな小さな単位のリーダーにも参考になる部分がある。
本書では、ビジョン(バリュー・パーパス・ミッション)に関して多くのページが使われている。経営層以外でも、部署、プロジェクトのリーダーであれば、一度読むことをお勧めする。「なんのために働いているのか?」「何を目指しているのか?」ベクトルを示すことでメンバーの馬力が大きく変わってくる。自走する組織を目指すのであれば、ビジョン設定が不可避。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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