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今回は『集中講義デジタル戦略 テクノロジーバトルのフレームワーク』についての記事となります。
■著者
根来龍之(ねごろ たつゆき)
早稲田大学ビジネススクール教授
京都大学文学部卒業(哲学科)。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。鉄鋼メーカー、英ハル大学客員研究員、文教大学などを経て、2001年から現職。早稲田大学IT戦略研究所所長。早稲田大学大学院経営管理研究科長、経営情報学会会長、国際CI O学会副会長、CRM協議会副理事長などを歴任。著書に『プラットフォームの教科書』『ビジネス思考実験』『事業創造のロジック』、『プラットフォーマー 勝者の法則』『対デジタル・ディスラプター戦略』、『プラットフォームビジネス最前線』、『代替品の戦略』、『IoT時代の競争分析フレームワーク』などがある。
■まとめ
・持続的イノベーション
製品やサービス内容を向上させることで成長させるイノベーション
・破壊的イノベーション
本流のマーケットにいる顧客には使いこなせないイノベーション
・破壊的イノベーションの3つの原則
1:過剰満足あるいは「無消費」の顧客をターゲットにすることから始める
2:「Good Enough」が大きな価値を持ち得ることを認識する
3:既存の競合他社にとって魅力がない、あるいは関心がないと思われることを行う
・破壊的イノベーションを生み出す組織
独立組織で小さな勝利にも前向きになれるように小規模にする。
最初からうまくいくと考えず、失敗に備える。
デジタル代替品/サービスのビジネスモデル3分類
1:コストバリュー
・無料/超低価格
・購入者集約
・価格透明性
・リバースオークション
・従量料金化/定額化
2:エクスペリエンスバリュー
・カスタマーエンパワーメント
・カスタマイズ
・即時的な満足感
・摩擦軽減
・自動化
3:ネットワークバリュー
・エコシステム
・クラウドソーシング
・コミュニティ
・デジタル・マーケットプレイス
・データオーケストレーター
『集中講義デジタル戦略 テクノロジーバトルのフレームワーク』
・ブルーオーシャン戦略(新しい価値曲線)
減らす(Reduce)業界標準と比べて思い切り減らせる要素は何か?
増やす(Raise)業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か?
取り除く(Eliminate)業界常識として製品に備わっている要素のうち、取り除けるものは何か?
創造する(Create)業界でこれまで提供されていない今後付け加えるべき要素は何か?
・人間は最も良いものを選ぶのではなく、十分に良いものを選ぶ
人はすべてを比較しないで「もうこれで十分」のモノを見つかれば、それを選ぶ。
・MTP:Massive Transformative Purpose(野心的な変革目標)
エクスポネンシャル企業は規模の拡大を追求し、必ずしも利益の成長を追求しない。
amazonは顧客からの入金は早く、出版社への支払期間は長い。
常に手元資金に余裕がある。
営業キャッシュフローがプラスで投資キャッシュフローのマイナスを補っている。
・両利きの経営
「探索」と「深化」を同時に進める経営。
■感想
著者独自の理論を加えて完成させた、デジタル戦略の体系的説明の書。5G、IoT、AI、Maas、サブスクリプション、プラットフォームなどに関わるビジネスパーソンにとって自分の知識を整理することができる。
デジタルマーケティングに身を置いている多くのビジネスパーソンとって、PDCAを高速回転させ実績を積み上げ最適なアクションをしているが、それがどうして有効なのか?理論的に説明することは難しい。デジタル戦略を体系的に説明しているので、社内外に自分のアクションをプレゼンしたり、説明する時に役に立ちます。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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