日経ビジネスクロスメディア編集長が全力でお薦めする「日経ビジネスの本」2025春

レコメンド-超個人的おすすめ-
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「時間を無駄にせず、確実に良書と出会いたい」

日経BOOKPLUSに掲載されていた「編集長が全力でお薦めする『日経ビジネスの本』2025春」を紹介します。

日経BPの経済メディア「日経ビジネス」発の10冊。書籍の編集を手掛ける「日経ビジネスクロスメディア」の白壁達久編集長が自信を持ってお薦めする新刊を、経営者向け×個人向け、洞察を深める×視野を広げるの2つの軸で、4つの象限に分けて紹介しています。

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視野を広げる経営書4選

1. NVIDIA(エヌビディア)大解剖 AI最強企業の型破り経営と次なる100兆円市場 (島津 翔 著)

本書は、AI(人工知能)革命の中心に位置し、その技術力で世界を席巻するNVIDIA(エヌビディア)の全貌を徹底的に解剖します。創業から現在に至るまでの成長の軌跡、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)開発における独自の技術戦略、そしてAI、データセンター、自動運転といった次世代の巨大市場への野心的な展開を詳細に分析。型破りとも言える経営戦略、創業者ジェンスン・フアンのリーダーシップ、そしてNVIDIAが描く未来図を鮮やかに描き出します。AI技術の進化を理解する上で不可欠な一冊であり、テクノロジー業界の動向、企業の成長戦略に関心のあるすべての人にとって必読の書と言えるでしょう。NVIDIAの成功の裏側にある革新的な思考、リスクテイクの精神、そして未来への強い信念は、あらゆるビジネスリーダーにとって示唆に富むはずです。

2. キーエンス流 性弱説経営 人は善でも悪でもなく弱いものだと考えてみる (高杉 康成 著)

本書は、高収益企業として知られるキーエンスの独特な経営哲学「性弱説経営」を深く掘り下げます。「人は善でも悪でもなく弱いもの」という人間観に基づき、徹底的な顧客志向、高付加価値戦略、そして社員の能力を最大限に引き出すための独自の組織文化を解説。トップダウンでありながら、社員一人ひとりの自律性と創造性を尊重するキーエンスの矛盾にも見える経営手法の核心に迫ります。従来の経営理論とは一線を画す、人間心理の本質に根ざしたキーエンスの経営思想は、組織運営、人材育成、そして顧客との向き合い方について新たな視点を与えてくれるでしょう。なぜキーエンスは常に高収益を維持できるのか。その秘密を探ることで、あらゆる組織のリーダー、マネージャーにとって貴重な学びが得られるはずです。

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3. GX グリーントランスフォーメーション 経営大全 150兆円市場の道しるべ (NIKKEI GX 編集)

本書は、地球温暖化対策と経済成長の両立を目指す「GX(グリーントランスフォーメーション)」を、経営戦略の最重要課題として捉え、その全体像と具体的な推進方法を解説する大全です。脱炭素化に向けた技術革新、新たなビジネスモデルの創出、サプライチェーンの再構築、そして政策動向まで、GXに関わるあらゆる側面を網羅的に解説。150兆円とも言われる巨大なGX市場で、企業がどのように機会を捉え、持続的な成長を実現していくべきか、その道しるべを示します。経営者、事業開発担当者、そしてサステナビリティに関わるすべての人にとって、GXを理解し、自社の戦略に落とし込むための必携の一冊と言えるでしょう。GXは単なる環境対策ではなく、企業の競争力を高めるための重要な戦略であることを改めて認識させてくれます。

4. 森岡毅 必勝の法則 逆境を突破する異能集団「刀」の実像 (中山 玲子 著)

本書は、日本を代表するマーケターである森岡毅氏が率いるマーケティング精鋭集団「刀(かたな)」の活動に密着し、その逆境を突破するための独自の戦略と組織文化を解き明かします。USJのV字回復、丸亀製麺のブランド再構築など、数々の実績を誇る「刀」のマーケティング手法、データに基づいた徹底的な分析力、そして型破りなアイデアを生み出すチームワークの秘密に迫ります。森岡毅氏のリーダーシップ、メンバーの個性と才能を最大限に引き出す組織運営、そして常に「勝つ」ための飽くなき追求心は、あらゆる分野のリーダー、そしてチームで成果を出すことを目指す人々にとって、大きな学びと刺激を与えてくれるでしょう。逆境をチャンスに変えるための思考法、戦略立案、そして実行力を高めるためのヒントが満載です。

洞察を深める経営書3選

5. 世界標準の採用 (小野壮彦 著)

本書は、グローバル化が加速する現代において、企業が国際競争力を高めるために不可欠となる「世界標準」の重要性を説きます。技術標準、品質基準、ビジネスプロセス、そして組織文化まで、様々な領域における世界標準の現状と、それらを自社に取り入れるための具体的な戦略を解説。日本企業がグローバル市場で成功するための課題とチャンスを提示し、世界標準を理解し、活用することの競争優位性につながることを示唆します。海外展開を目指す企業、グローバルサプライチェーンに関わる企業、そして国際的なビジネス感覚を身につけたいすべての人にとって、グローバルスタンダードという視点を持つことの重要性を改めて認識させてくれる一冊です。

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6. トランプ2.0 米中新冷戦 予測不能への備え方 (細川 昌彦 著)

本書は、アメリカの政治動向、特にトランプ政権の再来の可能性と、激化する米中間の対立という二つの大きな変動要因が、世界経済と国際秩序にどのような影響を与えるのかを分析します。「トランプ2.0」とも言える予測不可能な事態に備え、企業や個人がどのようなリスクを想定し、どのような対応策を講じるべきかを考察。米中新冷戦の構造、技術覇権争いの行方、そして地政学的なリスクの高まりなど、複雑に絡み合う国際情勢を読み解き、未来への備えを促します。国際情勢、地政学リスク、そして世界経済の動向に関心のあるすべての人にとって、不確実な時代を生き抜くための羅針盤となる一冊です。

7. NTTの叛乱 「宿命を背負う巨人」は生まれ変わるか (堀越 功 著)

本書は、かつての巨大国営企業であり、日本の通信インフラを支えてきたNTTが、規制緩和、競争激化、そして技術革新の波の中で、どのように変革を迫られているのか、その内幕を描き出します。固定電話事業の衰退、光ファイバー網の普及、そしてAI、IoTといった新たなテクノロジーへの挑戦。宿命とも言える巨大組織が、いかにして過去の遺産を乗り越え、新たな成長を目指すのか、その苦闘と戦略を追います。日本の通信業界の変遷、巨大企業の組織改革、そして技術革新と社会の変化への適応という普遍的なテーマは、あらゆる業界のビジネスパーソンにとって示唆に富むはずです。NTTの変革の物語は、変化を恐れず、未来に向けて挑戦することの重要性を教えてくれます。

個人の成長を後押しする3冊

8. 宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたを伸ばす部下、つぶす部下【自己診断ID付き】 (古野 俊幸 著)

本書は、人気漫画『宇宙兄弟』の登場人物たちの個性と、組織における個人の特性を分析するFFS(Five Factors & Stress)理論を組み合わせることで、部下育成とチームマネジメントの新たな視点を提供します。自己診断IDを活用することで、自身の特性を理解し、それに基づいて部下の個性を見抜き、それぞれの能力を最大限に引き出すための具体的な方法を学ぶことができます。部下の強みを活かし、弱みを補い、成長を促すためのコミュニケーション術、役割分担、そして評価方法など、実践的なノウハウが満載。管理職だけでなく、チームリーダー、そして人材育成に関心のあるすべての人にとって、人間関係を円滑にし、チームのパフォーマンスを向上させるためのヒントとなるでしょう。

9. まさか私がクビですか? ── なぜか裁判沙汰になった人たちの告白 (日本経済新聞「揺れた天秤」取材班 著)

本書は、日本経済新聞の連載「揺れた天秤」取材班が、実際に解雇を巡って裁判沙汰になった人々の生々しい告白をまとめたものです。業績不振、能力不足、ハラスメント疑惑など、様々な理由で突然職を失った人々の証言を通して、解雇の不当性、企業の論理、そして労働者の権利について考えさせられます。解雇通知を受けた時の衝撃、会社との交渉、そして裁判での葛藤など、当事者たちのリアルな声は、労働法規の知識だけでなく、働くことの意味、企業と個人の関係性について深く考えさせられるでしょう。人事担当者、管理職はもちろん、すべての働く人々にとって、他人事ではない、身につまされる物語です。

10. 上司に「介護始めます」と言えますか? ~信じて働ける会社がわかる (川内 潤, 山中 浩之 著)

本書は、高齢化が進む日本社会において、多くのビジネスパーソンが直面するであろう「介護」と「仕事」の両立という課題に焦点を当て、働きながら介護を行うための具体的なノウハウと、介護を理由に離職せざるを得ない状況を変えるための企業のあり方を提言します。介護保険制度の活用、家族や地域との連携、そして企業における介護休業制度や両立支援の現状を紹介。その上で、社員が安心して働き続けられる会社とはどのような会社なのか、具体的な事例を交えながら解説します。介護に直面している人、将来的に介護が心配な人、そして社員の多様な働き方を支援する企業を目指す経営者、人事担当者にとって、必読の一冊と言えるでしょう。誰もが直面する可能性のある課題に対し、具体的な解決策と希望を示してくれます。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
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