「日経BOOKプラス」日経BOOKSの部長が全力でお薦めする「日経の本」2025夏

レコメンド-超個人的おすすめ-
スポンサーリンク

「時間を無駄にせず、確実に良書と出会いたい」

日経BOOKプラスが、2025年8月1日に公開した「手前みそ」企画。
「日経の本」の作り手が30人以上も所属する日経BOOKSユニット第1編集部を率いる赤木裕介部長がおススメする夏に読みたい日経の本を紹介していました。

詳しくはこちら→手前みそですが、部長が全力でお薦めする「日経の本」2025夏

1. 『人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学(日経プレミアシリーズ)』

今井むつみ 著

本書は、言語心理学の第一人者である著者が、人生で直面する「大問題」と向き合うための認知心理学の知恵を、分かりやすく解説する一冊です。私たちは日々の意思決定や人間関係において、無意識のうちに様々な認知のバイアスに影響されています。本書は、そのバイアスの正体を解き明かし、論理的かつ客観的な視点から問題の本質を見抜く力を養うことを目的としています。たとえば、なぜ私たちは特定の情報に固執し、他の可能性を見落としてしまうのか?なぜ後悔する選択を繰り返してしまうのか?といった疑問に対し、脳の働きや思考のメカニズムからアプローチ。不確実性の高い現代を生き抜くために不可欠な「メタ認知能力」を鍛え、自分の思考や感情を客観的に観察する方法を提示します。自己理解を深め、より賢明な選択をしたいと願うすべての人にとって、人生の羅針盤となる必読書です。


2. 『覚悟を決めたリーダーに人はついてくる』

早川勝 著

リーダーシップの本質を、「覚悟」というキーワードから深く掘り下げた一冊です。著者の早川勝氏は、様々な組織やリーダーたちの事例を豊富に挙げながら、単なるスキルやテクニックではない、リーダーとしての信念と決断力がいかに組織を動かし、人々の心を掴むかを語ります。変化を恐れず、自らの責任で困難な決断を下す覚悟、そしてその決断を揺るがずに貫く姿勢こそが、部下や仲間からの信頼を得る上で最も重要であると説きます。本書では、具体的なアクションプランや、リーダーが直面するであろう葛藤への向き合い方も提示。リーダーシップを「役割」としてではなく、「生き方」として捉え直すきっかけを与えてくれます。チームを率いる立場にある人、次世代のリーダーを目指す人、そして自分の人生において「覚悟」を決めたいと願うすべての人にとって、力強い指針となる実践的な書です。


3. 『一流のマネジャー945人をAI分析してわかった できるリーダーの基本』

越川慎司 著

データサイエンスの視点から、「できるリーダー」の具体的な行動パターンを解き明かした画期的な一冊です。著者の越川慎司氏は、945人もの一流マネジャーの行動データをAIで詳細に分析し、従来のリーダーシップ論では見過ごされがちだった、成果に直結する普遍的な基本原則を導き出しました。本書は、「AIが示す科学的な裏付け」に基づいて、「部下の意見を促す問いかけ方」「効果的なフィードバックの与え方」「チームのパフォーマンスを最大化する会議の進め方」といった、すぐに実践できる具体的なノウハウを提供します。カリスマ性や才能に頼るのではなく、再現性の高い「型」を身につけることで、誰もがリーダーとしての能力を向上できると示唆。マネジメントの属人化を防ぎ、組織全体の生産性を高めたい経営者や、科学的な根拠に基づいたリーダーシップを学びたいと考えるビジネスパーソンにとって、必携のマネジメントガイドとなるでしょう。


4. 『勝負師 孫正義の冒険(上)(下)』

ライオネル・バーバー 著、村井浩紀 訳

ソフトバンクグループ創業者である孫正義氏の半生と、その壮絶な「冒険」の軌跡を、詳細な取材に基づき描いたノンフィクションです。著者のライオネル・バーバー氏は、世界的な経済紙「フィナンシャル・タイムズ」の元編集長であり、その客観的かつ鋭い視点から、孫正義氏の思想、戦略、そして決断の瞬間を浮き彫りにします。本書は、無名の一青年が日本を代表する起業家となり、世界に名を馳せるまでの過程を、成功と失敗、挑戦と葛藤のドラマとして描き出します。特に、インターネットやAIといった未来を見通す先見性、リスクを恐れずに巨額の投資に踏み切る大胆な決断力、そして幾多の困難を乗り越えてきた不屈の精神は、読者に大きな感銘を与えるでしょう。起業家精神、イノベーション、そして「勝負師」としての生き方に関心を持つすべての人にとって、現代ビジネスの歴史を動かした一人の男の物語を知るための必読書です。


5. 『優待株・高配当株投資のきほん(日経文庫)』

大口克人 著

株式投資の魅力の一つである「株主優待」と「高配当」に焦点を当て、初心者でも安心して始められる投資の基本を解説した一冊です。著者の大口克人氏は、個人投資家の視点から、株主優待を楽しみながら、安定したインカムゲイン(配当金)を得るための具体的な方法論を提示します。本書は、優待や配当の仕組み、それらを活用した効率的な資産形成の方法、銘柄の選び方、そして投資におけるリスク管理までを丁寧に解説。単に優待や配当が良い銘柄を羅列するのではなく、企業の財務状況や将来性を見極めるためのチェックポイントも紹介されており、長期的な視点での投資判断力を養うことができます。株式投資に興味はあるけれど、何から始めていいか分からないという人や、インカムゲインを重視した堅実な資産運用を目指したい人にとって、実践的なガイドブックとなるでしょう。

created by Rinker
¥1,078 (2025/08/12 07:24:59時点 Amazon調べ-詳細)

6. 『成長株・バリュー株投資のきほん(日経文庫)』

臼田正彦 著

株式投資における主要な二つのアプローチ、「成長株投資」と「バリュー株投資」について、その基本原則と実践的なノウハウを解説した一冊です。著者の臼田正彦氏は、それぞれの投資法の特徴、メリット・デメリット、そして具体的な銘柄選定の方法を、分かりやすい言葉で丁寧に説明します。成長株投資では、今後の急成長が期待される企業をいかに見つけ出すか、バリュー株投資では、企業本来の価値に対して割安に放置されている銘柄をいかに発掘するか、といった独自の視点と分析手法を提示。自身の投資スタイルやリスク許容度に合わせて、どちらのアプローチを選ぶべきか、あるいは両者を組み合わせる「ハイブリッド投資」の考え方についても触れています。株式投資の基本を学びたい初心者から、より高度な戦略を身につけたい中級者まで、投資の幅を広げるための強力なツールとなるでしょう。

created by Rinker
¥1,078 (2025/08/12 07:25:00時点 Amazon調べ-詳細)

7. 『賢者の投資思考 チャールズ・エリス 60年の思索の軌跡』

チャールズ・エリス 著、鹿毛雄二、鹿毛房子 訳

投資の世界で「賢者」と称されるチャールズ・エリス氏が、60年以上にわたる自身の思索の軌跡を振り返り、真に成功するための投資哲学を語った集大成ともいえる一冊です。本書は、市場の短期的な変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産を築くことの重要性を一貫して説きます。アクティブ運用ではなく、インデックスファンドを中心としたパッシブ運用の優位性を科学的根拠に基づいて解説し、多くの個人投資家が陥りがちな罠や心理的なバイアスから身を守る方法を提示します。また、投資におけるリターンだけでなく、リスク管理やコスト、そして心の平穏といった、投資を続ける上で不可欠な要素についても深く考察。資産形成を長期的な人生戦略と捉え、本質的な投資哲学を学びたいと考えるすべての人にとって、知恵と洞察に満ちた人生の指南書となるでしょう。


8. 『100歳まで残す 資産「使い切り」実践法 60代からの”まさか”に備え、資産寿命を伸ばす知恵』

野尻哲史 著

人生100年時代を迎え、老後の資産形成だけでなく、「資産をいかに使い切るか」という新たな課題に焦点を当てた一冊です。著者の野尻哲史氏は、従来の「貯蓄至上主義」から脱却し、豊かな老後を送るために、計画的に資産を取り崩していくための具体的な方法論を提示します。本書は、60代以降のライフプランに潜む様々なリスク(介護費用、医療費、予期せぬ出費など)を洗い出し、それらに備えつつ、人生の楽しみを最大限に享受するための「資産取り崩し戦略」を解説。年金、退職金、貯蓄、運用資産などをどのように組み合わせ、どのタイミングで取り崩すべきか、具体的なシミュレーションを交えながら分かりやすく説明しています。漠然とした老後の不安を解消し、お金に縛られない豊かな人生を設計したいと考えるすべての人にとって、実践的なガイドブックとなるでしょう。


9. 『THIRD MILLENNIUM THINKING アメリカ最高峰大学の人気講義 1000年古びない思考が身につく』

ソール・パールマッター、ジョン・キャンベル、ロバート・マクーン 著、花塚恵 訳

ハーバード大学やMITといったアメリカ最高峰の大学で人気を博した講義をもとに、「1000年古びない普遍的な思考法」を身につけるための本質的なアプローチを提示した一冊です。情報過多の現代において、表面的な知識や流行に流されず、物事の本質を見抜く力、深く考える力を養うことの重要性を強調。物理学、経済学、心理学など、学際的な視点から様々な問いを投げかけ、読者が自ら思考を深めるためのフレームワークや洞察を提供します。本書を読むことで、目の前の問題解決だけでなく、複雑な世界を多角的に理解し、将来の変化にも対応できる普遍的な思考力を養うことができるでしょう。知的好奇心旺盛なビジネスパーソンや、常に学び続け、自らの知的基盤を強化したいと考えるすべての人にとって、知の羅針盤となる一冊です。


10. 『ローマ3000年史 人物と人口推移でたどる「永遠の都の物語」(日経ビジネス人文庫)』

出口治明、上野真弓 著

ライフネット生命創業者であり歴史家でもある出口治明氏が、ローマという都市の3000年にわたる壮大な歴史を、「人物」と「人口推移」という独自の視点から紐解いた一冊です。本書は、単なる歴史的事実の羅列ではなく、カエサル、ネロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ムッソリーニといった歴史上の重要人物の物語を軸に、それぞれの時代にローマがどのように変貌していったのかを描き出します。特に、都市の盛衰を測る指標として「人口推移」に注目し、政治、経済、文化、そして疫病といった要因が人口に与えた影響を分析。なぜローマは長きにわたり「永遠の都」であり続けたのか、その本質を解き明かします。歴史の教養を深めたい人、そして歴史から現代社会の課題を読み解くヒントを得たいと考えるビジネスパーソンにとって、知的興奮に満ちた読み応えのある一冊です。


11. 『革命の時代 1600年から現在までの進歩と反動(上)(下)』

ファリード・ザカリア 著、松本剛史 訳


世界的ジャーナリストであるファリード・ザカリア氏が、17世紀から現代に至るまでの世界の歴史を「革命」という視点から再解釈した壮大な歴史書です。本書は、科学革命、産業革命、政治革命といった主要な変革が、いかに私たちの社会、経済、そして価値観を根本的に変えてきたかを、豊富な知識と鋭い洞察で描き出します。特に、それぞれの「進歩」の裏側で生まれた「反動」にも焦点を当て、革命がもたらした光と影の両面を公平に分析。グローバル化、民主主義の危機、AIの台頭といった現代の課題も、過去の革命の延長線上にあるものとして考察しています。歴史の大きな流れを俯瞰し、私たちが今どこに立っているのかを理解することで、未来を洞察するための知恵を得ることができます。教養を深めたい人、世界の歴史と現代社会の繋がりを理解したい人にとって、必読の知的エンターテインメントとなるでしょう。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

X(Twitter)ThreadsinstagramBlueskyもやっているので、もしよかったら覗いてください。

タイトルとURLをコピーしました