中央公論新社が主催する、第19回「新書大賞2026」のBEST10をご紹介します。
この賞は、1年間に刊行された1000点以上の新書の中から、最高の1冊を選ぶ賞です。 有識者や書店員など、新書のプロ103人の投票によって、年間ベストが決定しました。
上位10作品のポイントを短くまとめてお届けします。
新書大賞2026:BEST10(1位〜10位)
1位:『カウンセリングとは何か』
東畑開人 著(講談社現代新書)
見事1位に輝いたのは、気鋭の臨床心理士によるカウンセリング論です。 心の悩みを聴くとはどういうことか、その本質を温かくも明快に解き明かします。 人間関係や自分の心を見つめ直したいすべての人に、深く刺さる一冊です。
2位:『ユダヤ人の歴史』
鶴見太郎 著(中公新書)
世界情勢を理解する上で、決して避けて通れないテーマに挑んだ力作です。 古代から現代に至るまでの、ユダヤ人の歩みと苦難の歴史を丁寧に辿ります。 現代の複雑な国際ニュースを読み解くための、確かな補助線となってくれます。
3位:『福音派』
加藤喜之 著(中公新書)
アメリカの政治や社会に、巨大な影響力を持ち続けるキリスト教の「福音派」。 彼らがなぜそれほど強い結束力を持ち、社会を動かすのかを客観的に分析します。 世界のリアルな動きを知るために、今こそ読まれるべき重要な一冊です。
4位:『ケアと編集』
白石正明 著(岩波新書)
他者をいたわる「ケア」の現場と、言葉を形にする「編集」の仕事。 一見すると無関係に思える2つの営みには、実は深い共通点がありました。 独自の視点から、人と人との関わり方の新しい可能性を照らし出します。
5位:『過疎ビジネス』
横山勲 著(集英社新書)
人口減少が進む地方の過疎地を、単なる「衰退の地」とは捉えません。 あえて過疎をチャンスに変える、新しいビジネスの現場を徹底取材しています。 日本の未来を生き抜くための、驚きと希望に満ちた地域再生論です。
6位:『物語化批判の哲学』
難波優輝 著(講談社現代新書)
私たちは何でも「分かりやすいストーリー(物語)」にして理解しようとします。 しかし、そのせいで見失ってしまう大切な現実があるのではないでしょうか。 安易な物語化に警鐘を鳴らし、物事を深く考えるための思考力を鍛えてくれます。
6位:『「あの戦争」は何だったのか』
辻田真佐憲 著(講談社現代新書)
同率6位は、日本の近現代史の核心に迫る歴史新書です。 多くの犠牲を出した戦争の真実を、膨大な資料から冷静に検証します。 過去の過ちを感情論ではなく、理性的に学び直すための必読書です。
8位:『日本経済の死角』
河野龍太郎 著(ちくま新書)
「景気回復」のニュースの裏で、なぜ私たちの生活の実感は伴わないのか。 日本経済が抱える構造的な弱点と、未来へのリスクを専門家が鋭く突きます。 これからのインフレ時代を生き抜くための、冷徹な経済分析です。
9位:『内務省』
内務省研究会 著(講談社現代新書)
かつて日本の警察、地方行政、治安維持を統括した巨大官庁「内務省」。 戦前に絶大な権力を持った組織の実態と、それが現代に与えた影響を解剖します。 日本の国家権力の仕組みを深く知ることができる、重厚な歴史ドキュメントです。
10位:『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』
飯田一史 著(平凡社新書)
私たちの身近な場所から、なぜ本屋さんが消えていってしまうのか。 流通の仕組みやネットの普及、人々の習慣の変化からその背景を分析します。 文化の拠点である「本屋」の危機を通じ、日本社会の変容を描き出します。
今回のBEST10は、現代の生き方から世界情勢、日本の未来までを鋭く切り取った名著ばかりです。
じっくりと読書に没頭するための参考にしてください。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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