「影響が届くところからはじめよう」~変化を起こすためのシンプルで力強い羅針盤~

凡人の戦略-僕が部長に慣れた理由-
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いくら頑張っても認められなかった20~30代を過ごした凡人の自分が、どのように42歳で上場企業の部長になったのか、年収1000万を目指すビジネスパーソンに向けて、等身大の経験と知恵を発信したいと思います。

凡人の戦略<マネジメント>
影響が届くところからはじめよう

皆さん、こんにちは!日々、仕事にプライベートに、様々なことに取り組んでいることと思います。組織を良くしたい、チームをもっと活性化したい、自分自身を成長させたい…そういった向上心は、私たちを前進させる大きな原動力となりますよね。しかし、同時に「なかなか思うようにいかない」「一体何から手を付ければいいのか…」と、壁にぶつかることもあるのではないでしょうか?

今回のテーマは、そんな状況を打破するための、シンプルでありながら非常に奥深い原則、「影響が届くところからはじめよう」です。これは、世界的ベストセラー『7つの習慣』で知られるスティーブン・R・コヴィー博士が提唱した「関心の輪」と「影響の輪」という概念に基づいた考え方で、私たちが変化を起こすために、どこに意識とエネルギーを注ぐべきかを明確に示してくれます。この記事を通して、この原則を深く理解し、日々の生活に取り入れることで、より効果的に、そして着実に変化を起こせるようになることを願っています。

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世界は3つの輪でできている? ~「関心の輪」「影響の輪」、そして「無関心の輪」~

コヴィー博士は、私たちの周囲の世界を3つの輪で表現しました。まるで同心円のように、外側から内側に向かって、それぞれの輪が存在しています。

1:自分が関心のある範囲「関心の輪」

これは、私たちが日頃から気になっていること、心配していること、興味を持っていることなど、意識が向いていること全ての範囲です。例えば、会社の業績、経済の動向、社会問題、天候、家族のこと、友人のこと、趣味のこと…本当に多岐に渡ります。ニュースで流れる情報、SNSで目にする投稿、友人との会話で話題になることなど、私たちの意識に触れるもの全てが「関心の輪」に含まれると言えるでしょう。

2:関心のある範囲の中で、自分が影響力を及ぼせる範囲「影響の輪」

「関心の輪」の中に含まれる事柄のうち、私たちが自分の行動や言動、選択によって何らかの影響を与えることができる範囲、つまり、ある程度コントロールできる範囲が「影響の輪」です。例えば、自分の仕事の進め方、チーム内でのコミュニケーション、家族との過ごし方、健康のための運動習慣、スキルアップのための学習、ボランティア活動への参加など、自分自身でコントロール可能な事柄が含まれます。

3:自分の関心がない領域「無関心の輪」

これは、そもそも意識が向いていない、関心がない領域です。例えば、遠い国の政治情勢や、専門外の最先端科学の研究、過去の歴史上の出来事など、自分にとって直接的な関係がなく、意識が向いていない事柄が含まれます。今回のテーマにおいては、この「無関心の輪」は議論の対象外とします。なぜなら、私たちは関心のないことにエネルギーを注ぐことは通常ないからです。

この3つの輪を意識することで、私たちは自分が置かれている状況を客観的に捉え、どこに時間とエネルギーを注ぐべきかを判断するための重要な視点を得ることができます。まるで、航海における羅針盤のような役割を果たすと言えるでしょう。

「関心の輪」と「影響の輪」

「関心の輪」に囚われるとどうなる? ~他者批判と無力感の悪循環~

多くの人が陥りがちなのが、「関心の輪」に意識が集中してしまう状態です。「会社の業績が悪いのは経営陣のせいだ」「政治が悪いから世の中が良くならない」「取引先の対応が遅いせいで仕事が進まない」「あの人の性格が悪いからチームの雰囲気が悪い」など、自分ではコントロールできないことばかりに意識が向いてしまい、不満や不平、他者への批判ばかりが口をついて出てしまう。

これは、貴重な時間とエネルギーの無駄遣いであるだけでなく、自分自身を無力感に陥れる非常に危険な状態です。なぜなら、「関心の輪」にある事柄は、いくら心配したり、文句を言ったり、批判したりしても、自分の力で直接変えることはできないからです。結果として、「自分には何もできない」「どうせ変わらない」「周りが悪い」というネガティブな感情が強まり、行動を起こす意欲を失ってしまう、悪循環に陥ってしまうのです。

例えば、会社の業績が気になって仕方がないとします。毎日ニュースをチェックし、株価の変動に一喜一憂し、経営陣の戦略や競合他社の動向の批判ばかりを繰り返していたとしても、それによって業績が劇的に改善するわけではありません。むしろ、不安やストレスが増大し、本来自分がコントロールできるはずの仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼしてしまう可能性すらあります。

変化を起こすための鍵 ~「影響の輪」への集中~

では、どうすればこの負のスパイラルから抜け出し、望む変化を起こすことができるのでしょうか?その唯一の、そして最も効果的な答えこそが、「影響が届くところからはじめよう」、つまり、自分の限られた時間や心理的エネルギーを「影響の輪」に意識的に集中させるという原則です。

「影響の輪」にある事柄は、自分の行動や言動、選択によって変化を起こすことができます。例えば、仕事の進め方を改善する、チーム内でのコミュニケーションを円滑にする、新しいスキルを学ぶ、健康のために運動を始める、家族との時間を大切にする、ボランティア活動に参加するなど、自分自身でコントロールできる、あるいは少なくとも影響を与えることができる事柄ばかりです。

「影響の輪」に意識を集中することで、私たちは他者批判や不満といったネガティブな感情から解放され、建設的な行動へとエネルギーを転換することができます。そして、自分がコントロールできる範囲で小さな変化を起こしていくことで、徐々に周囲にも良い影響を与え、より大きな変化へと繋げていくことができるのです。これが、「影響の輪」を広げるための第一歩となります。

例えば、会社の業績が気になるとしても、経営陣を批判するのではなく、まずは自分の仕事の質を高めることに意識を集中します。業務効率を改善したり、新しい知識や技術を習得したり、チームメンバーと積極的にコミュニケーションを取ったり、困っている同僚をサポートしたりすることで、自分のパフォーマンスが向上し、結果としてチーム全体のパフォーマンス向上に貢献することができます。そして、チームの成功、ひいては組織全体の成功に貢献することで、会社の業績にも間接的に良い影響を与える可能性が高まります。

「影響の輪」を広げる ~内側からの変化が外側の世界を変える~

「影響の輪」に集中することは、現状維持を意味するものでは決してありません。むしろ、主体的に行動し、コミットメント(責任を持ってやり遂げること)することで、「影響の輪」自体を少しずつ、しかし着実に広げていくことができるのです。これが、この原則の最も重要なポイントと言えるでしょう。

例えば、チーム内でのコミュニケーションを円滑にするために、積極的に情報共有を行ったり、メンバーの意見に真摯に耳を傾けたり、建設的な提案をしたりする行動を続けることで、周囲からの信頼と尊敬を得ることができ、発言力や影響力が増していきます。その結果、これまで影響を及ぼせなかった事柄、例えば会議の進め方やプロジェクトの方向性などにも影響を与えられるようになり、「影響の輪」が着実に広がっていくのです。

「影響の輪」を広げるためには、以下の点を意識することが非常に重要です。

  • 主体的な行動: 周囲の状況や他人の行動に流されるのではなく、自ら率先して行動を起こすこと。受け身ではなく、常に能動的な姿勢を持つこと。
  • コミットメント: 一度決めた目標や行動を、責任を持って粘り強く継続すること。途中で諦めずに、最後までやり抜く覚悟を持つこと。
  • 傾聴と共感: 周囲の意見や感情に注意深く耳を傾け、共感する姿勢を持つこと。相手の立場を理解しようと努めること。
  • 学びと成長: 常に新しい知識やスキルを学び、自己成長を続けること。変化を恐れず、常に前向きな姿勢を持つこと。
  • 誠実さと信頼: 周囲に対して誠実な態度で接し、信頼関係を築くこと。言行一致を心がけ、約束を守ること。

これらの要素を意識し、実践することで、あなたは周囲に良い影響を与え、より大きな変化を起こせる、真のリーダー、そして影響力のある人物へと成長していくことができるでしょう。

具体例で見てみよう ~日常生活、仕事、そして社会における「影響の輪」~

ここで、日常生活、仕事、そしてより大きな社会における具体的な例を通して、「影響の輪」と「関心の輪」をどのように捉え、具体的な行動に繋げていくかを、さらに深く掘り下げて考えてみましょう。

日常生活の例:近所の騒音問題の再考

  • 関心の輪: 近所の騒音がうるさくて集中できない。近所の人がマナーを守らない。
  • 影響の輪: 耳栓をする、音楽を聴く、作業場所を変える、管理会社に相談する、近所の人に直接丁寧に話してみる(関係性による)。

以前の例に加えて、「近所の人に直接丁寧に話してみる」という行動も、「影響の輪」に含まれる場合があります。ただし、これは相手との関係性や状況によって大きく左右るため、相手との関係性や状況を慎重に判断する必要があります。例えば、日頃から良好な関係を築けている相手であれば、直接話してみることで問題を解決できる可能性があります。しかし、そうでない場合は、逆に状況を悪化させてしまう可能性もあるため、管理会社に相談するなど、別の方法を選択した方が賢明です。

仕事の例:チームのモチベーション低下

  • 関心の輪: チーム全体のモチベーションが低い。会社の評価制度が不公平だ。
  • 影響の輪: チーム内でのコミュニケーションを活発にする、小さな成功体験を共有する、上司にチームの状況を報告し改善を提案する、自分が率先して仕事に取り組む姿勢を見せる。

「チームのモチベーションが低いのは会社のせいだ」と嘆くだけでは何も変わりません。しかし、「影響の輪」に意識を向け、チーム内でのコミュニケーションを活発にしたり、小さな成功体験を共有したりすることで、チームの雰囲気を少しずつ改善することができます。また、上司にチームの状況を報告し改善を提案することも、「影響の輪」に含まれます。自分が率先して仕事に取り組む姿勢を見せることは、周囲に良い影響を与え、チーム全体のモチベーション向上に繋がる可能性があります。

社会の例:環境問題

  • 関心の輪: 地球温暖化が進んでいる。世界中で環境破壊が起きている。
  • 影響の輪: 省エネを心がける、リサイクルを徹底する、環境に配慮した商品を選ぶ、環境保護団体に寄付する、環境問題について周囲に啓発する。

「地球温暖化は深刻だ」「環境破壊は許せない」と嘆くだけでは、問題は解決しません。しかし、「影響の輪」に意識を向け、日々の生活で省エネを心がけたり、リサイクルを徹底したり、環境に配慮した商品を選んだりすることで、環境問題の改善に貢献することができます。また、環境問題について周囲に啓発することも、「影響の輪」に含まれます。

これらの例から分かるように、問題の規模に関わらず、「影響の輪」に意識を集中することで、私たちは具体的な行動を起こし、状況を改善することができるのです。重要なのは、自分がコントロールできる範囲、影響を及ぼせる範囲を見極め、そこにエネルギーを注ぐことです。

「影響の輪」を広げるための具体的なステップ ~小さな一歩から大きな変化へ~

「影響の輪」を広げるためには、具体的なステップを踏んでいくことが大切です。以下に、そのためのステップをご紹介します。

ステップ1:自分の「関心の輪」と「影響の輪」を明確にする

まずは、自分が何に関心を持っていて、その中で何に影響を及ぼせるのかを明確にすることから始めます。紙に円を2つ描き、外側の円を「関心の輪」、内側の円を「影響の輪」とします。そして、それぞれの輪の中に、自分が関心のある事柄、影響を及ぼせる事柄を書き出してみましょう。

ステップ2:「影響の輪」に意識を集中する

書き出した内容を見ながら、「関心の輪」にある事柄に対して、自分がどれだけ時間やエネルギーを費やしているかを意識します。もし、「関心の輪」に多くの時間やエネルギーを費やしている場合は、「影響の輪」に意識を集中するように意識的に切り替えます。

ステップ3:「影響の輪」の中で具体的な行動を起こす

「影響の輪」にある事柄に対して、具体的な行動を起こします。最初は小さなことからで構いません。例えば、チーム内でのコミュニケーションを改善するために、朝礼で積極的に発言するようにしたり、同僚に声をかける回数を増やしたりするだけでも良いでしょう。

ステップ4:行動の結果を振り返り、学びを得る

行動を起こした後は、その結果を振り返り、何がうまくいったのか、何がうまくいかなかったのかを分析します。そして、そこから学びを得て、次の行動に活かします。

ステップ5:「影響の輪」を広げるための努力を続ける

上記ステップを繰り返していくことで、徐々に「影響の輪」が広がっていくことを実感できるはずです。重要なのは、諦めずに継続することです。小さな一歩の積み重ねが、大きな変化に繋がることを信じて、努力を続けましょう。

まとめ ~「影響が届くところからはじめよう」という力強いメッセージを胸に~

今回のテーマ、「影響が届くところからはじめよう」は、私たちが変化を起こすための、シンプルでありながら非常に力強いメッセージです。

「関心の輪」に囚われ、他者批判や不満ばかりを繰り返すのではなく、「影響の輪」に意識を集中し、自分の行動や言動を通して変化を起こしていく。

最初は小さな一歩からで構いません。自分がコントロールできる範囲で、できることから始めてみましょう。そして、その小さな変化が、周囲に波及し、より大きな変化へと繋がっていくことを信じて、行動し続けること。

「影響が届くところからはじめよう」という言葉を胸に、今日から、そして今から、あなた自身の手で、より良い未来を創造していきましょう。この記事が、そのための羅針盤となることを心から願っています。

「関心の輪」と「影響の輪」について興味を持ったのなら、『7つの習慣』をお勧めします!

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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

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