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今回は「ドリルを売るには穴を売れ」についての記事となります。
■著者
佐藤義典
マーケティングコンサルティング会社、ストラテジー&タクティクス株式会社(東京・千代田区)代表取締役社長。経営者を主な対象にしたマーケティング戦略~実行のコンサルティングを行う。
中小企業診断士、米国トップスクールMBA(ペンシルバニア大ウォートン校、英FT紙2009年MBAランキング全世界で1位)。
通信会社、外資系メーカー、外資系エージェンシーを経て現職。マーケティング・営業の幅広い経験を持つ。著書は、「図解 実戦マーケティング戦略」、「白いネコは何をくれた?」など多数。
序章 “マーケティング脳”を鍛える
- マーケティングは身の回りで起こっている。あなたが何かを買う時には、売り手にとってのマーケティングが起きている。
- マーケティングにおいては、学ぶより現場で発見する、体験の中から感じ取るということが非常に重要。
- マーケティンぐ脳を鍛えるには、自分の身の回りから学べばよい。「なぜこのようなメニューなのか?」「なぜこんな広告のメッセージなのか?」考えてみる。
- 最低限知っておくべき理論は4つ
1:ベネフィット(顧客にとっての価値)
2:セグメンテーションとターゲティング(顧客を分けて絞る)
3:差別化(競合よりも高い価値を提供する)
4:4P(価値を実現するための製品・価格・販路・広告)
第1章 あなたは何を売っているのか?「ベネフィット」
- マーケティングとは、顧客に価値を提供してお金をいただくこと。
- 顧客は自分が得られる価値が、自分が払う価値(お金・手間・時間)より大きい時に買う。マーケティングは、その不等号を維持・拡大すること。
- 顧客にとっての価値とはベネフィットと呼ばれ、「機能的ベネフィット」と「感情的ベネフィット」に大別できる。
- 価値の源は人間の欲求であり、「生存欲求」、「社会欲求」、「自己欲求」に大別できる。
第2章 誰があなたの商品を買ってくれるのか?「セグメンテーションとターゲット」
- 求めるベネフィットや価値は顧客にとって異なるので、「セグメンテーション」で顧客を分けて寄れぞれの価値を実現する。
- セグメンテーションは性別や年齢などで分ける人口統計的な方法と、心理や行動で分ける心理的な方法の二つに大別できる。
- 分けられた顧客セグメントの中で、売りたいセグメントが「ターゲットセグメント」となる。
- 市場は十分大きいか、自社の強みが生きるかどうか、切実にその商品やサービスを必要としているか、などの基準でターゲットを選ぶ。
第3章 あなたの商品でなければならない理由を作る「差別化」
- 競合に無い価値、高い価値を提供して自分を選んでもらうのが差別化。
- 差別化の方法は、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」の3つ。
- 手軽軸では、ある程度の品質のモノを安く、便利に提供する。
- 商品軸では、最高品質の製品やサービスという売り物を主とする。
- 密着軸では、顧客に密着して徹底的に顧客のニーズに応える。
第4章 どのようにして価値を届けるか?「4P」
- 顧客に「価値を提供して対価をいただくこと」を実現させるのが4P
- 4Pは、「製品・サービス」、「広告・販促」、「販路・チャネル」、「価格」の頭文字
- 「広告・販促」で価値を伝え、「販路・チャネル」で価値を届け、「製品・サービス」が価値を実現し、「価格」で対価を得る
- 提供する価値、ターゲット顧客、差別化戦略、4Pのすべてが美しく整合するのが良いマーケティング
■感想
「何か良いマーケティングの基本書、教科書はありませんか?」
経営コンサルタントの著者が、お客さまからいただいた質問からできた本。
「最小限の理論を、最小のカタカナで、体系的にわかりやすく」というマーケティングの入門・基本書。営業、販売企画、広告、マーケティングなど「売ること」に関する体系的な理解をしたい、関連部署に異動になって何から学んでよいのかわからない、そんなビジネスパーソンに手に取るべき最初の一冊。
各章には、イタリアンレストランの再生計画を舞台としたストーリーが収録されている。理論の実践がわかりやすくイメージできるので、ドラマを見るような感覚で読むことができる。普段ビジネス書を読まない人でも簡単に読めて理解できる「とっても読みやすい教科書」。入門書として最適。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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