「皇族の方って、毎日どんな風に過ごされているの?」
そんな素朴な疑問に、最高にチャーミングな答えをくれる本があります。
タイトルは『飼い犬に腹を噛まれる』。
著者は、三笠宮家の彬子女王(あきこじょおう)殿下です。
前作『赤と青のガウン』がSNSで大バズりし、今もっとも注目されている「プリンセス」です。
この本は、格調高いお言葉の中にも、くすっと笑えるユーモアが満載です。
驚きのタイトルに隠された、温かくて少し「事件」な日常を覗いてみましょう。
1. 著者の紹介
著者の彬子女王殿下は、三笠宮家の寬仁親王の長女として誕生されました。
オックスフォード大学で博士号を取得された、日本美術の研究者でもあります。
現在は京都の大学で教えながら、日本文化を伝える活動に尽力されています。
一方で、殿下は自他共に認める「事件体質」でもあります。
ささいな日常が、なぜか大事件に発展してしまう。
その様子を軽妙な筆致で綴る、唯一無二の文才をお持ちのプリンセスです。
2. 本書の要約
本書は、2016年から2025年にかけて新聞に掲載されたエッセイ47編をまとめたものです。
タイトルからして衝撃的ですが、中身はもっと驚きと発見に満ちています。
本の内容をいくつかのテーマに分けて深掘りします。
① 衝撃のタイトル!愛犬との「事件」
表題作である『飼い犬に腹を噛まれる』は、まさにタイトルの通りの出来事です。
ひょんなことから愛犬の機嫌を損ね、お腹を噛まれて赤あざを作ってしまいます。
皇族の方が、まさかそんな「トホホ」な体験を赤裸々に書かれるとは驚きです。
こうした飾らない日常の描写が、読者との距離をぐっと縮めてくれます。
お付きの方とのやり取りや、日常のハプニングが、まるでコントのように描かれています。
② 食べ物への深い愛とこだわり
彬子女王殿下は、ご自身でも「食べ物の話が多い」と認められています。
京都での和菓子店巡りや、お米作りへの情熱がこれでもかと綴られています。
「茶碗」と「飯椀」で使う漢字を使い分ける理由など、知的な発見もあります。
でも、根本にあるのは「美味しいものを楽しくいただく」という純粋な喜びです。
季節の食べ物を通して、日本の四季や文化を愛でる姿勢が伝わってきます。
日本人はお米を作り続けた。お米が神々の世界と日本という国をつないでいるのである。ご飯を三角形や俵型に握ったものが、「おむすび」といわれるのも、お米が神様と人のご縁をむすぶから。日本という国のものがたりは、お米抜きにしては語れないのである。
『飼い犬に腹を噛まれる』
③ 京都の暮らしと「伝統」のバトン
殿下は京都を拠点に活動されており、京都の日常が色濃く反映されています。
祇園祭や五山の送り火など、伝統行事を独自の視点で語られます。
「子どもたちに本物の日本文化を伝えたい」という活動についても触れられています。
それは、教科書的な知識ではなく、田植えや俵作りといった「手仕事」を通したものです。
皇族として伝統を守る立場にあるからこその、使命感と慈しみが感じられます。
④ ほしよりこ氏との絶妙なコラボ
本書の大きな魅力の一つが、漫画家・ほしよりこさんの挿絵です。
『きょうの猫村さん』で知られる、あの柔らかいタッチが内容にぴったりです。
殿下ご自身が「ちょっとズレているところが合う」と直感して依頼されたそうです。
巻末の絵日記や対談では、殿下の「素」の表情がさらに引き出されています。
紙質にまでこだわったという造本そのものが、一つの作品のような温かさを持っています。
自分の「好き」を追求する時間は、たとえその夢が叶わなかったとしても、とても大切な時間だと私は思います。
『飼い犬に腹を噛まれる』
自分に「答え」を持っておくことが重要なのではないでしょうか。(中略)
『飼い犬に腹を噛まれる』
「選んだのは自分」という確固たるものがあれば、今後どういう道を選び、進んだとしても、そのことに後悔せず、前を向いて進めるように思います。
3. ココだけは押さえたい一文
「私は自他共に認める事件体質である。ささいなことから、めまいがするような大事件まで、日常的にいろいろ起こる。」
『飼い犬に腹を噛まれる』
4. 感想とレビュー
この本を読んで、これまでの「皇族」というイメージが180度変わりました。
とても高貴で、遠い存在だと思っていた彬子女王殿下。
でも、エッセイの中の殿下は、私たちと同じように悩み、笑い、美味しいものに目を輝かせています。
特にレビューとして強調したいのは、殿下の「言葉のセンス」です。
スマホで決済をしたり、F1に興奮したり、甲子園に行ったり。
現代的なプリンセスの日常が、美しい日本語で品良く、かつ面白おかしく描かれています。
『飼い犬に腹を噛まれる』というタイトルを自ら選ぶ茶目っ気には、脱帽しました。
日本文化についても、説教臭さが一切なく、するすると心に入ってきます。
読み終わる頃には、殿下のことが大好きになり、京都を散策したくなるはずです。
日常の小さな幸せを見つける天才、そんなプリンセスの心の豊かさを分けてもらえる一冊です。
5. まとめ
彬子女王殿下の『飼い犬に腹を噛まれる』。
この本は、どこから読んでも、何度読んでも新しい発見があるエッセイ集です。
要約でお伝えした通り、プリンセスの日常は「事件」と「感動」に溢れています。
格式高いのに親しみやすく、知的なのに笑える。
そんな不思議な魅力に、あなたもきっと取り込まれてしまうでしょう。
日々の生活にちょっとした彩りとユーモアが欲しいとき。
ぜひ、この素敵なプリンセスの世界に寄り道してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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