「スピーチひとつで、こんなに世界が変わるの?」
「大切な人に、自分の思いをうまく伝えられない」
「今、目の前の困難に押しつぶされそうになっている」
そんな方にぜひ手に取っていただきたいのが、原田マハさんのベストセラー小説『本日は、お日柄もよく』です。
この物語は、どん底の気分で出席した結婚式で「伝説のスピーチ」に出会った一人の女性が、スピーチライターという職業を通して成長し、言葉の持つ無限の可能性を知る姿を描いています。
この記事では、原田マハさんの名作『本日は、お日柄もよく』の魅力を、要約とレビューを通してたっぷりとお伝えします。
1. 著者の紹介:物語に命を吹き込む、原田マハさん
著者の原田マハさんは、キュレーターとしての経歴を持ち、アートを題材にした作品から、心温まるヒューマンドラマまで幅広く手掛ける人気作家です。
彼女の文章は、まるで目の前で映画が上映されているかのような瑞々しい情景描写と、読者の心の琴線に触れる繊細な言葉選びが特徴です。本作『本日は、お日柄もよく』は、2010年の発表以来、多くの読者に愛され続けているロングセラーであり、ドラマ化もされた原田マハさんの代表作のひとつです。
2. 本書の要約:スピーチが人生と政治を動かす
ここでは、物語のあらすじを詳しく要約していきます。
衝撃的なスピーチとの出会い
主人公の二ノ宮こと葉は、ごく普通の会社員。ある日、ずっと片思いをしていた幼なじみ・厚志の結婚式に、失恋のどん底気分で出席していました。最悪な気分で座っていた彼女の耳に飛び込んできたのは、伝説のスピーチライター・久遠久美(くおん くみ)による祝辞でした。
そのスピーチは、会場の空気を一瞬で変え、こと葉の目から涙を溢れさせました。「言葉には、世界を変える力がある」。その衝撃に突き動かされたこと葉は、久美に弟子入りを志願します。
言葉は書くものでも読むものでもない。操るものだ。
『本日は、お日柄もよく』
聞くことは、話すことよりもずっとエネルギーがいる。だけどその分、話すための勇気を得られるんだ
『本日は、お日柄もよく』
スピーチライターとしての修行
久美のもとで修行を始めたこと葉は、言葉の扱い方を学びます。
- 言葉を「操る」ということ:言葉はただ書いたり読んだりするものではなく、目的を持って「操る」もの。久美はこと葉に、言葉の背後にある熱量や、聞き手への想像力の大切さを教え込みます。
- 聞くことのエネルギー:良いスピーチを作るためには、話すこと以上に「聞くこと」にエネルギーを使い、相手の真意を汲み取らなければなりません。
ディベートの時は、できるだけ具体的を盛り込む。具体的であればあるほど想像しやすくなる。
『本日は、お日柄もよく』
何か一つ極めるには、何か人る捨てなくちゃいけない。
『本日は、お日柄もよく』
舞台は結婚式から「選挙」へ
物語は単なるお仕事小説に留まりません。こと葉は、幼なじみの厚志が政界進出を決めたことをきっかけに、野党のスピーチライターとして抜擢されます。
「守るのではない、変えるべきなのです」
既得権益を守る与党に対し、言葉ひとつで民衆の心を動かし、日本を変えようとする壮大な「政権交代」の物語へと加速していきます。
とまらない涙はない。
『本日は、お日柄もよく』
乾かない涙もない。
顔は下ばかり向いているわけにもいかない。
歩き出すために足があるんだよ。
3. ココだけは押さえたい一文
本書には、多くの読者が「人生のバイブル」としてノートに書き留める名言が登場します。
困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、
『本日は、お日柄もよく』
想像してみるといい。
三時間後の君、涙がとまっている。
二十四時間後の君、涙は乾いている。
二日後の君、顔を上げている。
三日後の君、歩き出している。
辛いとき、少し先の未来を想像するだけで一歩を踏み出す勇気が湧いてくる。これこそが、言葉が持つ魔法です。
4. 感想とレビュー:明日を信じる力が湧いてくる
ここからは、私自身の感想(レビュー)をお届けします。
『本日は、お日柄もよく』を読み終えたとき、私は自分の口から出る言葉のひとつひとつを、もっと大切に扱いたいと強く思いました。
普段、私たちは何気なく言葉を使っていますが、その一言が誰かを救うこともあれば、誰かの人生を変えるきっかけになることもあります。原田マハさんの描くスピーチのシーンは、文字を読んでいるだけなのに、実際にその場にいて声を聴いているかのような臨場感がありました。
特に、スコットランド元首相の「子どもが誰一人としてお腹をすかせてベッドへ行くことがないような国にしたい」という具体的な描写の話は、抽象的な言葉よりも「情景を浮かばせる言葉」がいかに強い力を持つかを教えてくれます。
物語の後半、選挙戦という大きな渦の中でも、こと葉が大切にしていたのは「一人ひとりの心に届く言葉」でした。読み終わった後、重たかった心が軽くなり、不思議と「よし、明日からまた歩き出そう」と思える。そんな、優しくて力強いエネルギーに満ちた作品です。
5. まとめ
原田マハさんの『本日は、お日柄もよく』は、言葉を信じるすべての人に捧げられた傑作です。
- 言葉は、世界を変える力を持っている。
- 困難な時こそ、少し先の未来を想像して歩き出す。
- 相手を思い、情景を浮かばせる言葉が、人の心を動かす。
もしあなたが今、何かに悩み、立ち止まっているのなら、ぜひこの『本日は、お日柄もよく』を手に取ってみてください。きっと、あなたを励まし、背中をそっと押してくれる「魔法の言葉」に出会えるはずです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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