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今回は『ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方』についての記事となります。
■著者
上出遼平
1989年、東京都生まれ。テレビディレクター・プロデューサー。早稲田大学を卒業後、2011年に株式会社テレビ東京に入社。2017年にスタートした『ハイパーハードボイルドグルメリポート』シリーズの企画、演出、撮影、編集など、番組制作の全過程を担う。ポッドキャスト番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』、POPYE、群像など連載多数。
そもそも「仕事」とどう向き合うべきか
【総論】その成功の先に幸福は用意されているのか
・あなたが常に勝者の座にいることなどほとんど不可能です。
・自分は競争の舞台知立ち続けたいのか、と常に自問する。
・幸せを手に入れようとするから間違える。手に入れるべきは、幸せを感じる心。自分の心がいつどんな時に喜びを感じるか、観察することが必要となる。
・「どうすれば仕事がうまくいくか」ということよりも「どうすれば善く生きることができるのか」に主観を置く。
あなたは天才ではなく、奇跡は起きず、歳ばかり取る
・この世界には「裏技」や「虎の巻」は存在しない。しかし、「最低限これをしないとどうにもならない」と言おうことはたくさんある。それらを意識して日々の仕事に向き合うことで、会社から自由になることはできる。
ズルはしない方がいい
・仕事というのは、多くの場合退屈でつまらないものです。
・他人がやりたがらなくて面倒な仕事を愚直にやっていればだれかがみている。その信頼は着実に積み上がり、いつか評価につながる。結局のところ、組織の中で力を発揮する機会を得て、独り立ちする脚力をつけるにはそれが何よりの近道です。
無駄なものなど存在しない
・この世界の数限られた事実のうち一つに「無駄なものなど原理的に存在し得ない」ということがある。
・最後の最後、あなたを救うのは「忍耐力」です。ありとあらゆる仕事において、成否を分けるのは結局のところ忍耐力なのです。
すべての原因は睡眠不足にある
・タフな心を作るために重要なことは「睡眠」。筋肉に休息が必要なように、心にも休息が必要です。
その仕事は結局、誰のためになされるべきなのか
・本来的に、その仕事はなぜこの世界に存在しているのか。その仕事は誰のためになされているものなのか。そしてその仕事を通じてどんな世界が実現されるべきなのか。それを見失うとろくなことにならない。そしてそういうことはあらゆる場面で生じている。
・自分のやっている仕事は誰のために、何のためになされるべきかを忘れてはならない。そして、その先に実現される善き社会を想像しよう。
Do the right thing
『ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方』より
善きことをしよう、真っ当なことをしよう
「コスパを重視するのであれば、善きことをせよ」
【各論】「世界は私に興味を持っていない」から始めよう
・あなたにも私にも、世間は1ミリも興味を持っていない。だから、人の欲望を利用する。欲望をくすぐり、振り向いてもらう。振り向いてもらったら、逃がさない。そのためには問いを立てる。Q&A。問われた視聴者はその答えを知るまで逃れられない。問いの罠に捕らえる。それがマス・コミュニケーションの原則的思考法。
■感想
手に取ったキッカケは、ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』。星野源さんが2024年4月2日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で体調不良でお休みをしている間に読んだ本を紹介。澤村伊智『怪談小説という名の小説怪談』と上出遼平『ありえない仕事術』について話していました。
あと上出遼平さんの『ありえない仕事術』は本当にもう、ビジネス本……「世の中にある仕事術という本は全部嘘だらけじゃないか」みたいな、そういうことが帯に書いてあるような。でもビジネス本というような形で出ていて。驚愕するような内容ではあるんですけど、すごく面白く読ませていただきました。
2024年4月2日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』
星野源さんが話しているように、「これってビジネス本?」と自分が何を読んでいるのか途中で分からなくなる。今までにない新感覚のビジネス本。
木下勝寿さんの『チームX(エックス) ── ストーリーで学ぶ1年で業績を13倍にしたチームのつくり方』は実際に北の達人コーポレーション中で起こった組織改革がストーリー調で書かれていて面白いが、『ありえない仕事術』は単純にストーリーも魅力的。
第1章では、仕事論、マスメディアのコミュニケーション方法など理論が語られ、第2章では、フィクションとは思えないドキュメンタリー調のストーリーが展開される。読んでいる途中でぐいぐい引き込まれ、フィクションかノンフィクションか分からなくなる。第2章を読んだ後、もう一度第1書を読むと理解度がぐっと深まる。
Do the right thing
善きことをしよう、真っ当なことをしよう
映画を一本見たような読了感。著者のメッセージが深く心に刺さる今までにないビジネス本。
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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