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今回は『13歳から鍛える具体と抽象』についての記事となります。
■著者
細谷 功(ホソヤ イサオ)
ビジネスコンサルタント、著述家
神奈川県生まれ。東芝を経て、アーンスト&ヤング、キャップジェミニ、クニエ等の外資系/日系のグローバル・コンサルティングファームにて業務改革等のコンサルティングに従事した後、独立。近年は「具体と抽象」を中核のテーマとした講演やセミナーを企業や各種団体・学校等に対して国内外で実施し、思考力に関しての普及活動を行っている。
著書に『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』『アナロジー思考 「構造」と「関係性」を見抜く』、『具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ』、『「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』などがある。
■「具体と抽象」って何?
「具体と抽象」の意味と使い方を理解しているかどうかで、毎日の、そして人生のすべてにおけるものの見方が変わる。
「具体と抽象」は、「言葉」や「数」のように、すべてのことを学んだり活用したりする場合に基本中の基本となるもの。
言葉や数がこの具体と抽象から成り立っているという関係なので、「生きていくための基本中の基本」のさらに基礎をなしているともいえる。
空気のように必要なものだが、空気と「具体と抽象」が違う点は、それをうまく活用できるかどうかで人生が大きく変わってくること。
■具体と抽象の関係
「具体と抽象」というのはセットで理解する言葉で、一つ一つバラバラになっているのが具体、それらを何かの形でまとめて一つとして取り扱うのが抽象という関係です。
つまり、複数の具体に一つの抽象画対応するという関係になります。このようなつながり方が「具体と抽象」の大原則です。
■具体・抽象ピラミッド
このような「具体と抽象」を用いて私たちの身の回り、特に頭の中で起こっている知的な活動を表現したものが、「具体・抽象ピラミッド」です。これは先の具体と抽象の関係が、縦方向にも横方向にも広がって大きな三角形になっているというイメージです。
「具体と抽象」の関係は何層にもつながって「縦方向」が構成されているとともに、具体性が上がるほど「横方向」の情報量も増えていく関係になっています。
■具体化と抽象化
私たちが日常「考える」ときにはこのような「抽象化」と「具体化」を無数に繰り返されています。
例えば「投げる」とか「座る」という、身体の動きをともなった行為は「見せてあげればよい」ので、説明することが簡単です。ところが、「考える」とか「思考する」という行為は「見せる」ことが難しいです。これが「考える」ことが難しいことの大きな理由の一つです。
「考えるとは具体と抽象を行ったり来たり(往復)する」と説明できます。
具体を抽象に変える「抽象化」と抽象を具体に変える「具体化」の組み合わせで、考えるという行為の多くが説明でき、それによって誰にでも使えるようにすることができる。
■感想
「具体と抽象」とは何なのか?改めて理解する最適な本。「13歳から鍛える具体と抽象」というタイトル通り、13歳でもわかるように、簡単な文書と図解で説明されているので、理解しやすい。
なんで本を読まないといけないのか?
なんで勉強しないといけないのか?
受験勉強は意味あるのか?
「具体と抽象」を理解することで、子供たちの疑問に答えることができる。なんとなくあいまいに理解していた「具体と抽象」を理解することは、教育だけでなく、ビジネスの問題解決やマネジメント、コミュニケーションにも大いに役立つスキルになる。
学校の勉強の多くには正解があるが、社会ではほとんどの問題に唯一の答えはない。学校生活で当たり前だった「正解や比較」の狭い世界から抜けれない大人も多く、その世界の狭さがトラブルの原因であることも多い。「具体と抽象」を使いこなせるだけで、仕事のクオリティーは格段に上がる。
賢く生きるために「具体と抽象」を身に付けよう!
最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。
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