【3分要約・読書メモ】「ハコヅメ」仕事論 女性警察官が週刊連載マンガ家になって成功した理由

BOOKS-3分読書メモ-
スポンサーリンク

ご覧頂き誠にありがとうございます。
今回は『「ハコヅメ」仕事論』についてレビューと要約の記事となります。

スポンサーリンク

著者

泰 三子 やす みこ
警察官として某県警察に10年勤務。交番勤務を経て、防犯広報などを担当。講談社の週刊マンガ雑誌「モーニング」に1ページの短編漫画『交番女子』を投稿していたが、16ページの連載が決定したことで、担当編集者の制止も聞かず、警察官を辞めて専業漫画家に転身。2017年11月から『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート。2021年7月~9月には、日本テレビでテレビドラマ化。22年4月時点で累計部数は450万部。2022年1月からテレビアニメも放映された。

1. 本書の概要

「ハコヅメ」仕事論』は、異色の経歴を持つ泰三子(やす・みこ)氏が、元警察官としての経験と、現在のマンガ家としての活動を通じて得た「仕事論」を語る一冊です。本書は、警察官とマンガ家という一見全く異なる職業に共通する「仕事の基本」に焦点を当てています。著者の泰三子氏がどのようにして警察官からマンガ家への転職を果たし、その中で学んだ仕事術や人生哲学をユーモアたっぷりに語ります。特に、警察組織内での経験が、創作活動や組織での働き方にどのように影響を与えたかが具体的に描かれています。

2. 本書の要約

本書は4つの章に分かれており、それぞれが異なるテーマを取り上げています。

第1章:異業種への転生―転職を超えた「転生」としてのジョブチェンジ

この章では、泰三子氏がどのようにして警察官からマンガ家へと転職を果たしたかが語られています。警察官としての経験が、マンガ家としての成功にどのように繋がったのか、その過程が詳細に描かれています。特に、警察組織内で培われた「早く仕事をこなす技術」「人間関係の構築」が、週刊連載という厳しい環境での成功にどのように役立ったかが示されています。

ポイント
1:人が自分のどこを評価してくれるのかは予想がつかない
2:弱点すなわち特徴。裏返して強みにできることもある
3:迅速なレスポンスこそ「仕事」のコツ

「ハコヅメ」仕事論

第2章:警察官時代の経験が今に活きる―組織での人間関係と育成の大切さ

第2章では、警察官としての経験が、どのように泰三子氏のマンガ家としてのキャリアを支えたかが語られます。警察組織内での部下の育成や人間関係の構築が、創作者としての視点に大きな影響を与えたことが強調されています。特に、部下を育成するための「聞き手」としてのスキルや、組織内での立ち位置を理解する力が、創作活動においてどのように役立っているかが具体的に描かれています。

ポイント
1:人を育てるなら、まず距離を縮める
2:「とりあえず褒める」にも、褒める側の度量が必須
3:アドバイスは「位置情報」と考える

「ハコヅメ」仕事論

第3章:創作と人気の狭間で―赤裸々に語られる創作活動の実態

第3章では、泰三子氏がマンガ家として成功を収めた後、どのように創作活動に取り組んでいるかが語られます。この章では、創作の苦労やプレッシャー、そして人気を維持するための戦略が赤裸々に語られています。特に、『ハコヅメ』の人気がどのように形成され、どのように維持されているのかが具体的に示されており、マンガ業界の裏側を垣間見ることができます。

ポイント
1:「話を聞き、座標を返してくれる人」の凄みたるや
2:相手の利益と自分の利益、両方一度に実現するのが「いい仕事」
3:自分の「弱さ」、自分にとっての「不利益」は実はとてもおいしい”ネタ”である

「ハコヅメ」仕事論

第4章:ジェンダーと組織―女性警察官としての視点から見る組織の課題

最後の章では、警察組織におけるジェンダーの問題が取り上げられます。泰三子氏は、女性警察官としての経験を通じて、マッチョな組織での働き方や、組織内でのジェンダー平等の難しさについて語っています。この章では、組織をフラットにし、働きやすい環境を作るためのヒントが示されており、特に女性が組織でどのように生き残るかについての具体的なアドバイスが含まれています。

ポイント
1:ジェンダー問題は「私はわかっていない」から始めよう
2:「頭数」は、やっぱり大きな力である
3:人を育てたいなら、まず「よき聞き手」になろう

「ハコヅメ」仕事論

3. 感想とレビュー

「ハコヅメ」仕事論』は、泰三子氏のユニークな視点と豊富な経験が詰まった一冊です。まず、警察官という特殊な職業で培われたスキルや経験が、全く異なるマンガ家としてのキャリアにどのように役立ったのかが非常に興味深く描かれています。泰三子氏の語り口はユーモアに富んでおり、難しいテーマや重い内容も軽妙に伝えられているため、読者は楽しみながら学ぶことができます。

特に印象的なのは、警察官時代の経験が、どのようにしてマンガ家としての創作活動に影響を与えたかという点です。警察組織内での厳しい訓練や、部下との人間関係を通じて培われた「聞く力」や「スピード感」が、週刊連載という厳しい環境でどのように役立ったのかが非常に具体的に描かれています。これにより、読者は自分自身の職業やキャリアにおいても、異なる経験やスキルがどのように役立つかを考えるきっかけを得ることができます。

また、第4章で取り上げられるジェンダーの問題も非常に重要なテーマです。泰三子氏は、女性警察官としての視点から、組織内でのジェンダー平等の難しさや、働きやすい環境を作るためのアプローチについて語っています。この部分は、特に女性読者にとって共感できる内容であり、組織内でのジェンダー問題に対する新たな視点を提供してくれます。

全体を通じて、本書はただの「仕事論」ではなく、泰三子氏の人生そのものが詰まった一冊であり、読者にとって非常に価値のある学びを提供してくれます。特に、警察官からマンガ家への異業種転職という非常に特殊な経歴を持つ著者の視点は、他のビジネス書にはないユニークな洞察を与えてくれます。

4. まとめ

「ハコヅメ」仕事論』は、異業種からの転職を考えている人や、キャリアに悩んでいる人、または組織内でのジェンダー問題に関心がある人にとって必読の一冊です。泰三子氏の経験と知識は、警察官やマンガ家といった特殊な職業に限らず、幅広い職業やキャリアにおいても応用できるものであり、読者にとって多くの示唆を与えてくれるでしょう。泰三子氏のユーモアあふれる語り口と、具体的で実践的なアドバイスは、読者にとって非常に価値のあるものとなるはずです。

本書を読むことで、ただ仕事をこなすだけでなく、自分自身のキャリアをどう築き、どう発展させていくかについて、深く考えるきっかけを得ることができるでしょう。また、警察官としての厳しい経験が、どのようにしてマンガ家としての成功に繋がったのかを知ることで、読者は自分自身の仕事や人生について新たな視点を得ることができるでしょう。

最後まで読んでいただきまして、
ありがとうございました。

背伸びしない等身大の経験とアイディアのコラムも書いています。
日々の仕事やライフスタイルのヒントになればうれしいです。

X(Twitter)ThreadsinstagramBlueskyもやっているので、もしよかったら覗いてください。

タイトルとURLをコピーしました